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北里大学/2009年度/一般

北里大学 2009年 数学 第III問解答・解説

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1問題

北里大学2009年度第III問

以下の問題の □\square にあてはまる答を選択肢の中から一つ選び、その番号を解答欄にマークしなさい。

問題III. 漸化式 xn+1=32xn−10(n=1,2,…)\displaystyle x_{n+1}=\frac{3}{2}x_n-10\quad(n=1,2,\ldots) を満たす数列 {xn}\{x_n\} は、x1>Ax_1>A のとき増加数列であり、x1<Ax_1<A のとき減少数列になるという。

(注意) 増加数列とは x1<x2<⋯<xn<xn+1<⋯x_1<x_2<\cdots<x_n<x_{n+1}<\cdots を満たす数列であり、減少数列とは x1>x2>⋯>xn>xn+1>⋯x_1>x_2>\cdots>x_n>x_{n+1}>\cdots を満たす数列である。

(1) 定数 AA の値は コ\boxed{\text{コ}} である。

(2) x1=36x_1=36 のとき、{xn}\{x_n\} は増加数列となるが、この数列の値が 220+202^{20}+20 より大となる最小の nn は サ\boxed{\text{サ}} である。必要ならば、log⁡23=1.585\log_{2}3=1.585 を用いよ。

(3) x1x_1 は正の整数とする。このとき、第5項までが正で、第6項以降が負になるならば、x1x_1 の値は シ\boxed{\text{シ}} である。

コの選択肢 1202123644516327538569712101320\displaystyle \begin{array}{ll} 1 & 20\\ 2 & 12\\ 3 & 6\\ 4 & 4\\ 5 & 1\\ 6 & \frac{3}{2}\\ 7 & \frac{5}{3}\\ 8 & \frac{5}{6}\\ 9 & \frac{7}{12}\\ 10 & \frac{13}{20} \end{array}

サの選択肢 14293144195246297348399441049\begin{array}{ll} 1 & 4\\ 2 & 9\\ 3 & 14\\ 4 & 19\\ 5 & 24\\ 6 & 29\\ 7 & 34\\ 8 & 39\\ 9 & 44\\ 10 & 49 \end{array}

シの選択肢 1152163174185196207218229231024\begin{array}{ll} 1 & 15\\ 2 & 16\\ 3 & 17\\ 4 & 18\\ 5 & 19\\ 6 & 20\\ 7 & 21\\ 8 & 22\\ 9 & 23\\ 10 & 24 \end{array}

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • - コ:20\quad 20\quad (選択肢1)
    - サ:29\quad 29\quad (選択肢6)
    - シ:17\quad 17\quad (選択肢3)

3解答

解答を見る途中式つきの解答

漸化式は

xn+1=32xn−10\displaystyle x_{n+1}=\frac32x_n-10

である。定数項を消すため、20=32⋅20−10\displaystyle 20=\frac32\cdot20-10 に注目して

xn+1−20=32(xn−20)\displaystyle x_{n+1}-20=\frac32(x_n-20)

と変形する。これを繰り返すと

xn−20=(32)n−1(x1−20),xn=20+(32)n−1(x1−20).\displaystyle x_n-20=\left(\frac32\right)^{n-1}(x_1-20), \qquad x_n=20+\left(\frac32\right)^{n-1}(x_1-20).

また、

xn+1−xn=12(xn−20)\displaystyle x_{n+1}-x_n=\frac12(x_n-20)

である。xn−20x_n-20 の符号は初項との差 x1−20x_1-20 と同じであるから、x1>20x_1>20 なら各差が正で増加、x1<20x_1<20 なら各差が負で減少となる。したがって

(1) コ

問題文の境界定数は

A=20.A=20.

よってコは 2020(選択肢1)。

(2) サ

x1=36x_1=36 のとき

xn=20+16(32)n−1.\displaystyle x_n=20+16\left(\frac32\right)^{n-1}.

求める条件は

16(32)n−1>220,\displaystyle 16\left(\frac32\right)^{n-1}>2^{20},

すなわち

(32)n−1>216.\displaystyle \left(\frac32\right)^{n-1}>2^{16}.

底を 22 とする対数をとり、問題文の log⁡23=1.585\log_2 3=1.585 を使うと

(n−1)(1.585−1)>16すなわち0.585(n−1)>16.(n-1)(1.585-1)>16 \quad\text{すなわち}\quad 0.585(n-1)>16.

n=28n=28 では左辺は 0.585⋅27=15.795<160.585\cdot27=15.795<16、n=29n=29 では 0.585⋅28=16.38>160.585\cdot28=16.38>16。よって条件を満たす最小の nn は 2929 であり、サは 2929(選択肢6)。

(3) シ

第5項まで正で第6項以降が負となるには、数列は 2020 より小さい初項から始まって減少する必要がある。整数 m=x1m=x_1 とおくと、境界となる第5項と第6項の条件は

x5=20+8116(m−20)>0,x6=20+24332(m−20)<0.\displaystyle x_5=20+\frac{81}{16}(m-20)>0,\qquad x_6=20+\frac{243}{32}(m-20)<0.

前者から 81m>130081m>1300、後者から 243m<4220243m<4220 を得る。したがって

130081<m<4220243.\displaystyle \frac{1300}{81}<m<\frac{4220}{243}.

この範囲にある正の整数は m=17m=17 だけである。実際、

x5=20−24316=7716>0,x6=20−72932=−8932<0.\displaystyle x_5=20-\frac{243}{16}=\frac{77}{16}>0,\qquad x_6=20-\frac{729}{32}=-\frac{89}{32}<0.

x1=17<20x_1=17<20 なら数列は減少するので、第1項から第5項までは x5>0x_5>0 によりすべて正、第6項以降は x6<0x_6<0 によりすべて負である。よって条件を満たす値は 1717、シは 1717(選択肢3)。

最終答案

- コ:2020(選択肢1) - サ:2929(選択肢6) - シ:1717(選択肢3)

使用した解法

漸化式の定数解 2020 を引いて等比数列に直し、一般項と階差の符号を求めた。対数による最小整数判定と、隣接する第5項・第6項の符号条件による整数の絞り込みを用いた。問題文と選択肢は原本の該当ページで確認した。

この問題で使う考え方

  • 漸化式
  • 等比数列の一般項と和
  • 階差・和の利用
  • 対数とその性質
  • 一次不等式

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