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順天堂大学 2025年 数学 第I問解答・解説

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1問題

順天堂大学2025年度第I問

適する解答をマークせよ。

(1) 一般項が an=2n+33−na_n=2^{n+3}3^{-n} で与えられる数列 {an}\{a_n\} について、an<1a_n<1 を満たす最小の nn の値は ア\boxed{\text{ア}} である。また、 ∑n=1∞an=イウ\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{\infty}a_n=\boxed{\text{イウ}} である。一般項が bn=a1×a2×⋯×anb_n=a_1\times a_2\times\cdots\times a_n で与えられる数列 {bn}\{b_n\} について、bn<1b_n<1 を満たす最小の nn の値は エオ\boxed{\text{エオ}} である。ただし、log⁡102=0.3010\log_{10}2=0.3010、log⁡103=0.4771\log_{10}3=0.4771 とする。

(2) 四面体 OABCOABC において、∠AOB=∠BOC=∠AOC=60∘\angle AOB=\angle BOC=\angle AOC=60^{\circ}、OA=9OA=9、OB=3OB=3、OC=6OC=6 である。点 PP は辺 OAOA 上を、点 QQ は辺 BCBC 上をそれぞれ独立に動く。このとき、線分 PQPQ を 2:12:1 に内分する点を RR とする。

OP→=sOA→ (0≦s≦1)\overrightarrow{\mathrm{OP}}=s\overrightarrow{\mathrm{OA}}\ (0\leq s\leq1)、OQ→=(1−t)OB→+tOC→ (0≦t≦1)\overrightarrow{\mathrm{OQ}}=(1-t)\overrightarrow{\mathrm{OB}}+t\overrightarrow{\mathrm{OC}}\ (0\leq t\leq1) とし、辺 OBOB を 2:12:1 に内分する点を DD とすると、 DR→=sk⃗+tl⃗,k⃗=アイOA→,l⃗=ウエOC→−オカOB→\displaystyle \overrightarrow{\mathrm{DR}}=s\vec{k}+t\vec{l},\qquad \vec{k}=\frac{\boxed{\text{ア}}}{\boxed{\text{イ}}}\overrightarrow{\mathrm{OA}},\qquad \vec{l}=\frac{\boxed{\text{ウ}}}{\boxed{\text{エ}}}\overrightarrow{\mathrm{OC}}-\frac{\boxed{\text{オ}}}{\boxed{\text{カ}}}\overrightarrow{\mathrm{OB}} と表され、点 RR はある平面上を動くことがわかる。この平面を HH とすると、 ∣k⃗∣2=キ,∣l⃗∣2=クケ,k⃗⋅l⃗=コ|\vec{k}|^{2}=\boxed{\text{キ}},\qquad |\vec{l}|^{2}=\boxed{\text{クケ}},\qquad \vec{k}\cdot\vec{l}=\boxed{\text{コ}} より、平面 HH 上で点 RR が描く図形の面積は サシス\boxed{\text{サ}}\sqrt{\boxed{\text{シス}}} である。

(3) 4次方程式 P(x)=x4−54x2−40x+269=0P(x)=x^{4}-54x^{2}-40x+269=0 を考える。

x=y+bx=y+b とおいたとき、P(y+b)=y4−4y3−48y2+64y+256P(y+b)=y^{4}-4y^{3}-48y^{2}+64y+256 となる定数 bb の値は b=アイb=\boxed{\text{アイ}} である。さらに y=azy=az とおいて、P(az+b)=cz4−cz3+dz2+cz+cP(az+b)=cz^{4}-cz^{3}+dz^{2}+cz+c となるように定数 aa を選ぶと a=ウa=\boxed{\text{ウ}} であり、このときの定数 cc と dd の値は c=エオカc=\boxed{\text{エオカ}}、d=キクケコd=\boxed{\text{キクケコ}} である。

方程式 P(az+b)=0P(az+b)=0 において、t=z−1z\displaystyle t=z-\frac{1}{z} とおくと t=サ±シス\displaystyle t=\frac{\boxed{\text{サ}}\pm\sqrt{\boxed{\text{シ}}}}{\boxed{\text{ス}}} である。方程式 P(x)=0P(x)=0 の実数解のうちで最大のものは x=セ+ソタ+チツx=\sqrt{\boxed{\text{セ}}}+\sqrt{\boxed{\text{ソタ}}+\boxed{\text{チ}}\sqrt{\boxed{\text{ツ}}}} である。

(4) 次のア~エに当てはまるものを、下の(A)~(D)から選べ。

(a) 実数 xx について、0<∣x+2∣−∣x−1∣<30<|x+2|-|x-1|<3 は −1<x<1-1<x<1 であるための ア\boxed{\text{ア}}。

(b) 実数 xx が有理数 a,ba,b を用いて aba^{b} と表せることは、xx が有理数であるための イ\boxed{\text{イ}}。

(c) 無限級数 ∑n=1∞an\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{\infty}a_n が収束することは、数列 {an}\{a_n\} が lim⁡n→∞an=0\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}a_n=0 を満たすための ウ\boxed{\text{ウ}}。

(d) m,n,lm,n,l を整数とする。m2+n2+l2{m^{2}+n^{2}+l^{2}} が奇数であることは、m+n+lm+n+l が奇数であるための エ\boxed{\text{エ}}。

(A) 必要十分条件である。

(B) 必要条件であるが、十分条件ではない。

(C) 十分条件であるが、必要条件ではない。

(D) 必要条件でも十分条件でもない。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(1)\quad ア=6,=6,\quad イウ=16,=16,\quad エオ=10;=10;
    (2)k⃗=13OA→,l⃗=23OC→−23OB→,∣k⃗∣2=9,∣l⃗∣2=12,k⃗⋅l⃗=3,\displaystyle (2)\quad \vec{k}=\frac13\overrightarrow{OA},\quad \vec{l}=\frac23\overrightarrow{OC}-\frac23\overrightarrow{OB},\quad |\vec{k}|^2=9,\quad |\vec{l}|^2=12,\quad \vec{k}\cdot\vec{l}=3,\quad 面積=311;=3\sqrt{11};
    (3)b=−1,a=4,c=256,d=−768,t=1±52,xmax⁡=5+22+25;\displaystyle (3)\quad b=-1,\quad a=4,\quad c=256,\quad d=-768,\quad t=\frac{1\pm\sqrt5}{2},\quad x_{\max}=\sqrt5+\sqrt{22+2\sqrt5};
    (4)(4)\quad ア=(C),=(C),\quad イ=(B),=(B),\quad ウ=(C),=(C),\quad エ=(A).=(A).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) an=2n+33−n=8(2/3)na_n=2^{n+3}3^{-n}=8(2/3)^n であるから、an<1a_n<1 は log⁡10an=3log⁡102+n(log⁡102−log⁡103)=0.9030−0.1761n<0\log_{10}a_n=3\log_{10}2+n(\log_{10}2-\log_{10}3)=0.9030-0.1761n<0 と同値である。したがって n>0.9030/0.1761n>0.9030/0.1761、すなわち n>5.12…n>5.12\ldots であり、最小の整数は n=6n=6 である。実際、a5=256/243>1a_5=256/243>1、a6=512/729<1a_6=512/729<1 である。また、等比級数の和より ∑n=1∞an=82/31−2/3=16.\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{\infty}a_n=8\frac{2/3}{1-2/3}=16. さらに bn=∏k=1n8(2/3)k=8n(2/3)n(n+1)/2\displaystyle b_n=\prod\limits _{k=1}^{n}8(2/3)^k=8^n(2/3)^{n(n+1)/2} なので log⁡10bn=0.9030n−0.08805n(n+1)=n{0.9030−0.08805(n+1)}.\log_{10}b_n=0.9030n-0.08805n(n+1)=n\{0.9030-0.08805(n+1)\}. n≧1n\geq1 より、bn<1b_n<1 は n+1>0.9030/0.08805=10.25…n+1>0.9030/0.08805=10.25\ldots と同値である。よって最小の整数は n=10n=10 である。境界を確かめると、log⁡10b9=0.2025>0\log_{10}b_9=0.2025>0、log⁡10b10=−0.6555<0\log_{10}b_{10}=-0.6555<0 である。

(2) PR:RQ=2:1PR:RQ=2:1 だから、点 RR の位置ベクトルは OR→=13OP→+23OQ→=s3OA→+23(1−t)OB→+2t3OC→.\displaystyle \overrightarrow{OR}=\frac13\overrightarrow{OP}+\frac23\overrightarrow{OQ} =\frac{s}{3}\overrightarrow{OA}+\frac23(1-t)\overrightarrow{OB}+\frac{2t}{3}\overrightarrow{OC}. また、OD:DB=2:1OD:DB=2:1 より OD→=23OB→\displaystyle \overrightarrow{OD}=\frac23\overrightarrow{OB} である。したがって DR→=OR→−OD→=s(13OA→)+t(23OC→−23OB→).\displaystyle \overrightarrow{DR}=\overrightarrow{OR}-\overrightarrow{OD} =s\left(\frac13\overrightarrow{OA}\right)+t\left(\frac23\overrightarrow{OC}-\frac23\overrightarrow{OB}\right). よって k⃗=13OA→\displaystyle \vec{k}=\frac13\overrightarrow{OA}、l⃗=23OC→−23OB→\displaystyle \vec{l}=\frac23\overrightarrow{OC}-\frac23\overrightarrow{OB} である。各角が 60∘60^\circ であることから OA→⋅OB→=272,OA→⋅OC→=27,OB→⋅OC→=9.\displaystyle \overrightarrow{OA}\cdot\overrightarrow{OB}=\frac{27}{2},\qquad \overrightarrow{OA}\cdot\overrightarrow{OC}=27,\qquad \overrightarrow{OB}\cdot\overrightarrow{OC}=9. ゆえに ∣k⃗∣2=19∣OA→∣2=9,\displaystyle |\vec{k}|^2=\frac19|\overrightarrow{OA}|^2=9, ∣l⃗∣2=49∣OC→−OB→∣2=49(36+9−2⋅9)=12,\displaystyle |\vec{l}|^2=\frac49|\overrightarrow{OC}-\overrightarrow{OB}|^2 =\frac49(36+9-2\cdot9)=12, k⃗⋅l⃗=29OA→⋅(OC→−OB→)=29(27−272)=3.\displaystyle \vec{k}\cdot\vec{l}=\frac29\overrightarrow{OA}\cdot(\overrightarrow{OC}-\overrightarrow{OB}) =\frac29\left(27-\frac{27}{2}\right)=3. s,ts,t はそれぞれ独立に 0≦s≦10\le s\le1、0≦t≦10\le t\le1 の範囲を動くので、RR は辺ベクトル k⃗,l⃗\vec{k},\vec{l} をもつ平行四辺形を描く。両ベクトルのなす角を θ\theta とすれば、その面積の二乗は (∣k⃗∣∣l⃗∣sin⁡θ)2=∣k⃗∣2∣l⃗∣2−(k⃗⋅l⃗)2=9⋅12−32=99.(|\vec{k}||\vec{l}|\sin\theta)^2=|\vec{k}|^2|\vec{l}|^2-(\vec{k}\cdot\vec{l})^2=9\cdot12-3^2=99. したがって面積は 3113\sqrt{11} である。

(3) x=y+bx=y+b として展開すると、y3y^3 の係数は 4b4b である。これが −4-4 なので b=−1b=-1 となり、実際に P(y−1)=y4−4y3−48y2+64y+256.P(y-1)=y^4-4y^3-48y^2+64y+256. 続いて y=azy=az とおくと P(az−1)=a4z4−4a3z3−48a2z2+64az+256.P(az-1)=a^4z^4-4a^3z^3-48a^2z^2+64az+256. 定数項と zz の係数から c=256=64ac=256=64a となるため a=4a=4。このとき最高次項と z3z^3 の係数もそれぞれ 256256、−256-256 となり、d=−48⋅42=−768d=-48\cdot4^2=-768 である。したがって P(4z−1)=256(z4−z3−3z2+z+1).P(4z-1)=256(z^4-z^3-3z^2+z+1). この方程式の解では z≠0z\neq0 だから、z2z^2 で割れる。t=z−1/zt=z-1/z とおき、z2+1/z2=t2+2z^2+1/z^2=t^2+2 を用いると z2+1z2−(z−1z)−3=0すなわちt2−t−1=0.\displaystyle z^2+\frac1{z^2}-\left(z-\frac1z\right)-3=0 \quad\text{すなわち}\quad t^2-t-1=0. よって t=(1±5)/2t=(1\pm\sqrt5)/2 である。

実数 zz は z2−tz−1=0z^2-tz-1=0 より z=(t±t2+4)/2z=(t\pm\sqrt{t^2+4})/2 となる。正の方の値は tt が大きいほど大きく、負の方は正の方より小さい。したがって最大の zz は t=(1+5)/2t=(1+\sqrt5)/2 に対する正の根である。x=4z−1x=4z-1 より x=2t+2t2+4−1=5+22+25.x=2t+2\sqrt{t^2+4}-1 =\sqrt5+\sqrt{22+2\sqrt5}.

(4) (a) x<−2x<-2 または x≧1x\geq1 では ∣x+2∣−∣x−1∣=−3|x+2|-|x-1|=-3 または 33 であり、不等式を満たさない。−2≦x<1-2\leq x<1 では差は 2x+12x+1 だから、条件は −1/2<x<1-1/2<x<1 となる。これは −1<x<1-1<x<1 の十分条件だが必要条件ではないので、(C)である。

(b) xx が有理数なら x=x1x=x^1 と表せるので、前者は後者の必要条件である。一方、2=21/2\sqrt2=2^{1/2} は前者を満たすが有理数ではない。実際、2=p/q\sqrt2=p/q を既約分数とすると p2=2q2p^2=2q^2 より pp は偶数となり、さらに qq も偶数となって矛盾する。したがって前者は後者の十分条件ではなく、(B)である。

(c) 級数が収束し、その和を SS とすると、部分和 SnS_n に対して an=Sn−Sn−1→S−S=0a_n=S_n-S_{n-1}\to S-S=0 である。したがって級数の収束は an→0a_n\to0 の十分条件である。しかし逆は成り立たず、an=1/na_n=1/n では an→0a_n\to0 だが級数は発散する。実際、各 k≧1k\geq1 について ∑n=2k−1+12k1n≧2k−112k=12\displaystyle \sum\limits _{n=2^{k-1}+1}^{2^k}\frac1n\geq 2^{k-1}\frac1{2^k}=\frac12 なので部分和は上に限りなく大きくなる。よって(C)である。

(d) 整数 rr について r2r^2 と rr の偶奇は一致する。よって m2+n2+l2m^2+n^2+l^2 と m+n+lm+n+l の偶奇も一致し、二つの条件は同値である。したがって(A)である。

この問題で使う考え方

  • 有理数指数と指数法則
  • 対数とその性質
  • 常用対数
  • 等比数列の一般項と和
  • 無限等比級数
  • 位置ベクトル
  • ベクトルの内積
  • ベクトルによる図形の考察

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