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京都府立医科大学/2020年度/前期

京都府立医科大学 2020年 数学 第4問解答・解説

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1問題

京都府立医科大学2020年度第4問

実数全体で定義された関数 f(x)f(x) は微分可能で f(0)=0f(0)=0 を満たし,その導関数 f′(x)f'(x) は連続かつ単調に減少しているとする。

(1) nn を自然数とし,kk は 1≦k≦n1\leq k\leq n を満たす整数とする。k−1n≦x≦kn\displaystyle \frac{k-1}{n}\leq x\leq\frac{k}{n} のとき,以下の不等式(a),(b)が成り立つことを証明せよ。

(a) f(kn)+f′(k−1n)(x−kn)≦f(x)\displaystyle f\left(\frac{k}{n}\right)+f'\left(\frac{k-1}{n}\right)\left(x-\frac{k}{n}\right)\leq f(x)

(b) f(x)≦f(kn)+f′(kn)(x−kn)\displaystyle f(x)\leq f\left(\frac{k}{n}\right)+f'\left(\frac{k}{n}\right)\left(x-\frac{k}{n}\right)

(2) an=∫01f(x) dx−1n∑k=1nf(kn)(n=1,2,3,…)\displaystyle a_n=\int_{0}^{1}f(x)\,dx-\frac{1}{n}\sum\limits _{k=1}^{n}f\left(\frac{k}{n}\right)\quad(n=1,2,3,\ldots) とおく。このとき lim⁡n→∞nan=−12f(1)\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}na_n=-\frac{1}{2}f(1) であることを証明せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

導関数の単調減少性から各小区間での積分を端点値ではさみ、左右の端点和の差を中間項の相殺で評価してはさみうちする。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(a)  f(kn)+f′(k−1n)(x−kn)≦f(x),\displaystyle (1)(a)\; f\left(\frac{k}{n}\right)+f'\left(\frac{k-1}{n}\right)\left(x-\frac{k}{n}\right)\le f(x),
    (1)(b)  f(x)≦f(kn)+f′(kn)(x−kn),\displaystyle (1)(b)\; f(x)\le f\left(\frac{k}{n}\right)+f'\left(\frac{k}{n}\right)\left(x-\frac{k}{n}\right),
    (2)  lim⁡n→∞nan=−12f(1)\displaystyle (2)\; \displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}na_n=-\frac12 f(1)

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) u=k−1n, v=kn\displaystyle u=\dfrac{k-1}{n},\ v=\dfrac{k}{n} とおく。u≦x≦vu\le x\le v であり、f′f' は単調に減少するから、x≦t≦vx\le t\le v に対して f′(v)≦f′(t)≦f′(u)f'(v)\le f'(t)\le f'(u) である。f′f' は連続なので、微積分の基本関係より f(v)−f(x)=∫xvf′(t) dt\displaystyle f(v)-f(x)=\int_x^v f'(t)\,dt となる。これを積分すると f′(v)(v−x)≦f(v)−f(x)≦f′(u)(v−x).f'(v)(v-x)\le f(v)-f(x)\le f'(u)(v-x). したがって f(v)+f′(u)(x−v)≦f(x)≦f(v)+f′(v)(x−v),f(v)+f'(u)(x-v)\le f(x)\le f(v)+f'(v)(x-v), すなわち求める (a), (b) が成り立つ。

(2) uk=k−1n, vk=kn\displaystyle u_k=\dfrac{k-1}{n},\ v_k=\dfrac{k}{n} とおく。(1) を uk≦x≦vku_k\le x\le v_k の範囲で積分し、∫ukvk(x−vk) dx=−12n2\displaystyle\int_{u_k}^{v_k}(x-v_k)\,dx=-\dfrac{1}{2n^2} を用いると −f′(uk)2n2≦∫ukvk(f(x)−f(vk)) dx≦−f′(vk)2n2.\displaystyle -\frac{f'(u_k)}{2n^2}\le \int_{u_k}^{v_k}\bigl(f(x)-f(v_k)\bigr)\,dx\le -\frac{f'(v_k)}{2n^2}. これを k=1,…,nk=1,\ldots,n について加える。区間の幅はすべて 1/n1/n なので、中央の和は ana_n であり、両辺に nn を掛けて −12Ln≦nan≦−12Rn,Ln=1n∑k=1nf′(uk),Rn=1n∑k=1nf′(vk)\displaystyle -\frac12 L_n\le na_n\le -\frac12 R_n, \quad L_n=\frac1n\sum\limits _{k=1}^n f'(u_k),\quad R_n=\frac1n\sum\limits _{k=1}^n f'(v_k) を得る。

f′f' は単調減少するので、各区間で f′(vk)≦f′(x)≦f′(uk)f'(v_k)\le f'(x)\le f'(u_k) である。これを積分して加えると Rn≦∫01f′(x) dx≦Ln.\displaystyle R_n\le \int_0^1 f'(x)\,dx\le L_n. また、和の差では中間の項が相殺され Ln−Rn=1n∑k=1n(f′(uk)−f′(vk))=f′(0)−f′(1)n⟶0.\displaystyle L_n-R_n=\frac1n\sum\limits _{k=1}^n\bigl(f'(u_k)-f'(v_k)\bigr)=\frac{f'(0)-f'(1)}{n}\longrightarrow 0. よって LnL_n と RnR_n はともに ∫01f′(x) dx\displaystyle\int_0^1f'(x)\,dx に収束する。微積分の基本関係と f(0)=0f(0)=0 から ∫01f′(x) dx=f(1)−f(0)=f(1)\displaystyle \int_0^1f'(x)\,dx=f(1)-f(0)=f(1) である。したがって、−12Ln\displaystyle -\dfrac12L_n と −12Rn\displaystyle -\dfrac12R_n はともに −12f(1)\displaystyle -\dfrac12f(1) に収束する。上のはさみうちより lim⁡n→∞nan=−12f(1).\displaystyle \boxed{\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}na_n=-\frac12f(1)}.

この問題で使う考え方

  • 導関数と増減
  • 定積分
  • 不定積分・定積分の性質
  • 数列の極限
  • 総和記号と数列の和

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