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長崎大学/2021年度/前期

長崎大学 2021年 数学 第3問解答・解説

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1問題

長崎大学2021年度第3問

以下はそれぞれ個別の問題である。各問いに答えよ。

(1) 13≦x≦3\displaystyle \frac{1}{3}\leq x\leq 3 で定義された関数 y=−2(log⁡33x)3+3(log⁡3x+1)2+1y=-2(\log_{3}3x)^3+3(\log_{3}x+1)^2+1 がある。関数 yy の最大値と最小値,およびそのときの xx の値を求めよ。

(2) 以下で定義される数列 {an}\{a_n\} がある。a1=1,a2=4,an+2=5an+1−6an(n=1,2,3,…)a_1=1,\quad a_2=4,\quad a_{n+2}=5a_{n+1}-6a_n\quad(n=1,2,3,\ldots) このとき,an+2−αan+1=β(an+1−αan)a_{n+2}-\alpha a_{n+1}=\beta(a_{n+1}-\alpha a_n) を満たす α,β\alpha,\beta の値を求めよ。また,数列 {an}\{a_n\} の一般項を求め,極限を調べよ。

(3) 2回微分可能な関数 f(x)f(x) が,すべての実数 xx について次の等式を満たしている。f(x)=2+∫0xsin⁡(x−t)f(t) dt\displaystyle f(x)=2+\int_{0}^{x}\sin(x-t)f(t)\,dt このとき,f′′(x)f''(x) が定数であることを示せ。また,f(0)f(0) および f′(0)f'(0) の値から,f′(x)f'(x) と f(x)f(x) をそれぞれ求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

対数の置換で区間を多項式の区間に移し、導関数で最大・最小を判定した。数列は漸化式の特性方程式と係数比較で扱い、積分等式は三角関数の加法定理と微分積分の基本定理を用いて2回微分した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 最大値 22(x=1x=1)、最小値 −3-3(x=3x=3)。(2) (α,β)=(2,3)(\alpha,\beta)=(2,3) または (3,2)(3,2)、an=2⋅3n−1−2n−1a_n=2\cdot3^{n-1}-2^{n-1}、lim⁡n→∞an=+∞\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}a_n=+\infty。(3) f′′(x)=2,f(0)=2,f′(0)=0,f′(x)=2x,f(x)=x2+2f''(x)=2,\quad f(0)=2,\quad f'(0)=0,\quad f'(x)=2x,\quad f(x)=x^2+2。

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) u=1+log⁡3xu=1+\log_3 x とおく。底が 3>13>1 なので、 1/3≦x≦31/3\leq x\leq 3 において 0≦u≦20\leq u\leq 2 である。また log⁡3(3x)=1+log⁡3x=u\log_3(3x)=1+\log_3x=u だから、y=−2u3+3u2+1.y=-2u^3+3u^2+1. よって uu で微分すると dydu=−6u2+6u=6u(1−u).\displaystyle \frac{dy}{du}=-6u^2+6u=6u(1-u). したがって 0≦u≦10\leq u\leq 1 で増加し、1≦u≦21\leq u\leq 2 で減少する。候補点での値は y(0)=1, y(1)=2, y(2)=−3y(0)=1,\ y(1)=2,\ y(2)=-3 である。x=3u−1x=3^{u-1} より、最大値は 22(そのとき u=1,x=1u=1, x=1)、最小値は −3-3(そのとき u=2,x=3u=2, x=3)である。

(2) 特性方程式は r2−5r+6=0r^2-5r+6=0、すなわち (r−2)(r−3)=0(r-2)(r-3)=0 である。したがって一般項を an=A2n−1+B3n−1a_n=A2^{n-1}+B3^{n-1} とおくと、初項条件から A+B=1, 2A+3B=4A+B=1,\ 2A+3B=4 となり、A=−1,B=2A=-1, B=2 を得る。よって an=2⋅3n−1−2n−1.a_n=2\cdot3^{n-1}-2^{n-1}. また求める関係式は an+2−(α+β)an+1+αβan=0a_{n+2}-(\alpha+\beta)a_{n+1}+\alpha\beta a_n=0 と同値である。もとの漸化式との差を取ると (5−α−β)an+1+(αβ−6)an=0(5-\alpha-\beta)a_{n+1}+(\alpha\beta-6)a_n=0 がすべての nn で成り立つ。n=1,2n=1,2 とし、a1=1,a2=4,a3=14a_1=1,a_2=4,a_3=14 を代入すると、P=5−α−β,Q=αβ−6P=5-\alpha-\beta, Q=\alpha\beta-6 に対して 4P+Q=0,14P+4Q=04P+Q=0, 14P+4Q=0 を得るから P=Q=0P=Q=0。したがって α+β=5, αβ=6\alpha+\beta=5,\ \alpha\beta=6 であり、(α,β)=(2,3)(\alpha,\beta)=(2,3) または (3,2)(3,2) である。さらに an=3n−1(2−(23)n−1)\displaystyle a_n=3^{n-1}\left(2-\left(\frac23\right)^{n-1}\right) であり、括弧内は 22 に近づき、3n−13^{n-1} は正の無限大に発散するので lim⁡n→∞an=+∞\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}a_n=+\infty。

(3) I(x)=∫0xsin⁡(x−t)f(t) dt\displaystyle I(x)=\int_0^x\sin(x-t)f(t)\,dt とおき、さらに A(x)=∫0xcos⁡tf(t) dt, B(x)=∫0xsin⁡tf(t) dt\displaystyle A(x)=\int_0^x\cos t f(t)\,dt,\ B(x)=\int_0^x\sin t f(t)\,dt とおく。正弦の差の公式から I(x)=sin⁡xA(x)−cos⁡xB(x)I(x)=\sin x A(x)-\cos x B(x) である。微分積分の基本定理により A′(x)=cos⁡xf(x), B′(x)=sin⁡xf(x)A'(x)=\cos x f(x),\ B'(x)=\sin x f(x) だから、積の微分を用いて I′(x)=cos⁡xA(x)+sin⁡xB(x),I'(x)=\cos x A(x)+\sin x B(x), I′′(x)=−sin⁡xA(x)+cos⁡xB(x)+f(x)=f(x)−I(x).I''(x)=-\sin x A(x)+\cos x B(x)+f(x)=f(x)-I(x). もとの等式は f(x)=2+I(x)f(x)=2+I(x) なので f′′(x)=I′′(x)=2f''(x)=I''(x)=2。また x=0x=0 で I(0)=I′(0)=0I(0)=I'(0)=0 であるから f(0)=2, f′(0)=0f(0)=2,\ f'(0)=0。ゆえに f′′(x)=2f''(x)=2 を積分して f′(x)=2xf'(x)=2x、さらに積分して f(x)=x2+2f(x)=x^2+2 を得る。検算として u=x−tu=x-t と置換し部分積分すると、∫0xsin⁡(x−t)(t2+2) dt=(x2+2)(1−cos⁡x)−2x(−xcos⁡x+sin⁡x)−x2cos⁡x+2xsin⁡x+2cos⁡x−2=x2,\displaystyle \int_0^x\sin(x-t)(t^2+2)\,dt=(x^2+2)(1-\cos x)-2x(-x\cos x+\sin x)-x^2\cos x+2x\sin x+2\cos x-2=x^2, したがって 2+∫0xsin⁡(x−t)(t2+2) dt=x2+2\displaystyle 2+\int_0^x\sin(x-t)(t^2+2)\,dt=x^2+2 となり、得た ff はもとの等式を満たす。

この問題で使う考え方

  • 対数とその性質
  • 対数関数のグラフ・増減
  • 多項式の導関数
  • 導関数と増減
  • 極大・極小
  • 不定積分
  • 定積分
  • 漸化式

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