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長崎大学/2021年度/前期

長崎大学 2021年 数学 第6問解答・解説

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1問題

長崎大学2021年度第6問

xyxy 座標平面上に4点 A(0,−1),B(1,−1),C(1,1),D(0,1)A(0,-1),B(1,-1),C(1,1),D(0,1) を頂点とする長方形 ABCDABCD がある。原点を通る2直線 m1:y=(tan⁡θ)x,m2:y=tan⁡(θ+π4)x\displaystyle m_1:y=(\tan\theta)x,\quad m_2:y=\tan\left(\theta+\frac{\pi}{4}\right)x が長方形の辺と交わる点をそれぞれ P,QP,Q とする。ただし,−π4<θ<π4\displaystyle -\frac{\pi}{4}<\theta<\frac{\pi}{4} である。tan⁡θ=t\tan\theta=t とするとき,関数 f(t)f(t) を以下のように定義する。  −π4<θ≦0\displaystyle -\frac{\pi}{4}<\theta\leq0 のとき,f(t)f(t) は線分 PQPQ の長さとする。  0<θ<π4\displaystyle 0<\theta<\frac{\pi}{4} のとき,f(t)f(t) は線分 PCPC の長さと線分 CQCQ の長さの和とする。以下の問いに答えよ。

(1) f(t)f(t) を tt の式で表せ。

(2) θ=π8\displaystyle \theta=\frac{\pi}{8} のとき,f(t)f(t) の値を求めよ。

(3) f(t)f(t) が,t=0t=0 で微分可能であるかどうか調べよ。

(4) f(t)f(t) の増減表を作成せよ。lim⁡t→−1+0f(t),lim⁡t→1−0f(t)\displaystyle \lim\limits _{t\to-1+0}f(t),\quad\lim\limits _{t\to1-0}f(t) を求め,f(t)f(t) の最大値と最小値,およびこのときの tt と θ\theta の値をそれぞれ求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)f(t)={1+t21−t(−1<t≦0),1−t+2t1+t=1+2t−t21+t(0<t<1).\displaystyle (1)\quad f(t)=\begin{cases}\dfrac{1+t^2}{1-t}&(-1<t\leq 0),\\1-t+\dfrac{2t}{1+t}=\dfrac{1+2t-t^2}{1+t}&(0<t<1).\end{cases}
    (2)t=2−1, f(t)=4−22.(2)\quad t=\sqrt{2}-1,\space{}f(t)=4-2\sqrt{2}.
    (3)t=0(3)\quad t=0 で微分可能であり、f′(0)=1.f'(0)=1.
    (4)lim⁡t→−1+0f(t)=1,lim⁡t→1−0f(t)=1.min⁡f=22−2 (t=1−2, θ=−π8),max⁡f=4−22 (t=2−1, θ=π8).\displaystyle (4)\quad \lim\limits _{t\to-1+0}f(t)=1,\quad \lim\limits _{t\to1-0}f(t)=1.\quad \min f=2\sqrt{2}-2\space{}(t=1-\sqrt{2},\space{}\theta=-\tfrac{\pi}{8}),\quad \max f=4-2\sqrt{2}\space{}(t=\sqrt{2}-1,\space{}\theta=\tfrac{\pi}{8}).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

長方形の内部では、右辺が x=1x=1、上辺が y=1y=1 である。t=tan⁡θt=\tan\theta とおくと、加法定理より、直線 m2m_2 の傾きはu=tan⁡(θ+π4)=t+11−t.\displaystyle u=\tan\left(\theta+\frac{\pi}{4}\right)=\frac{t+1}{1-t}. ここで −1<t<1-1<t<1 であり、u>0u>0 である。また、u≦1u\leq 1 は t≦0t\leq0 と同値で、u>1u>1 は t>0t>0 と同値である。

−1<t≦0-1<t\leq0 のとき、P=(1,t)P=(1,t)、Q=(1,u)Q=(1,u) となるので、座標による距離からf(t)=PQ=u−t=1+t1−t−t=1+t21−t.\displaystyle f(t)=PQ=u-t=\frac{1+t}{1-t}-t=\frac{1+t^2}{1-t}. 0<t<10<t<1 のときは、P=(1,t)P=(1,t)、Q=(1/u,1)=(1−t1+t,1)\displaystyle Q=(1/u,1)=\left(\frac{1-t}{1+t},1\right) である。したがって PC=1−tPC=1-t、CQ=1−1−t1+t=2t1+t\displaystyle CQ=1-\frac{1-t}{1+t}=\frac{2t}{1+t} であり、f(t)=PC+CQ=1−t+2t1+t=1+2t−t21+t.\displaystyle f(t)=PC+CQ=1-t+\frac{2t}{1+t}=\frac{1+2t-t^2}{1+t}. 以上が (1) の答えである。

(2) では θ=π8>0\displaystyle \theta=\frac{\pi}{8}>0 である。x=tan⁡π8\displaystyle x=\tan\frac{\pi}{8} とおくと、二倍角の公式から 1=tan⁡π4=2x1−x2\displaystyle 1=\tan\frac{\pi}{4}=\frac{2x}{1-x^2} であり、x>0x>0 より x=2−1x=\sqrt{2}-1 である。これを正の範囲の式に代入してf(x)=1−(2−1)+2(2−1)2=4−22.\displaystyle f(x)=1-(\sqrt{2}-1)+\frac{2(\sqrt{2}-1)}{\sqrt{2}}=4-2\sqrt{2}.

(3) f(0)=1f(0)=1 であり、t≦0t\leq0 の式の t=0t=0 における左微分係数は 11 である。一方、t>0t>0 の式を g(t)=1−t+2t1+t\displaystyle g(t)=1-t+\frac{2t}{1+t} とすると、右微分係数は g′(0)=−1+2=1g'(0)=-1+2=1 である。左右の微分係数が一致するから、t=0t=0 で微分可能であり、f′(0)=1f'(0)=1 である。

(4) −1<t<0-1<t<0 ではf′(t)=2t(1−t)+(1+t2)(1−t)2=1+2t−t2(1−t)2.\displaystyle f'(t)=\frac{2t(1-t)+(1+t^2)}{(1-t)^2}=\frac{1+2t-t^2}{(1-t)^2}. 分母は正であり、分子の零点は t=1±2t=1\pm\sqrt{2} である。このうち−1<t<0-1<t<0 を満たすのは r=1−2r=1-\sqrt{2} だけで、f′(t)<0f'(t)<0 は −1<t<r-1<t<r、f′(t)>0f'(t)>0 は r<t<0r<t<0 である。また、0<t<10<t<1 ではf′(t)=−1+2(1+t)2.\displaystyle f'(t)=-1+\frac{2}{(1+t)^2}. その零点は s=2−1s=\sqrt{2}-1 であり、f′(t)>0f'(t)>0 は 0<t<s0<t<s、f′(t)<0f'(t)<0 は s<t<1s<t<1 である。さらに f′(0)=1f'(0)=1 なので、ff は rr まで減少し、rr から ss まで増加し、ss から先は減少する。f(r)=1+(1−2)22=22−2,f(s)=1−(2−1)+2(2−1)2=4−22.\displaystyle f(r)=\frac{1+(1-\sqrt{2})^2}{\sqrt{2}}=2\sqrt{2}-2,\qquad f(s)=1-(\sqrt{2}-1)+\frac{2(\sqrt{2}-1)}{\sqrt{2}}=4-2\sqrt{2}. 端の極限はlim⁡t→−1+0f(t)=22=1,lim⁡t→1−0f(t)=1−1+22=1.\displaystyle \lim\limits _{t\to-1+0}f(t)=\frac{2}{2}=1,\qquad \lim\limits _{t\to1-0}f(t)=1-1+\frac{2}{2}=1. 増減表はt−1r0s1f′(t)−0+1+0−f(t)1↘22−2↗1↗4−22↘1\begin{array}{c|ccccccccc}t&-1&&r&&0&&s&&1\\\hline f'(t)&&-&0&+&1&+&0&-&\\\hline f(t)&1&\searrow&2\sqrt{2}-2&\nearrow&1&\nearrow&4-2\sqrt{2}&\searrow&1\end{array} である。なお、t=−1,1t=-1,1 は定義域に含まれない。したがって、最小値は 22−22\sqrt{2}-2 であり、t=1−2=tan⁡(−π8)\displaystyle t=1-\sqrt{2}=\tan(-\frac{\pi}{8})、すなわち θ=−π8\displaystyle \theta=-\frac{\pi}{8} のときにとる。最大値は 4−224-2\sqrt{2} であり、t=2−1=tan⁡π8\displaystyle t=\sqrt{2}-1=\tan\frac{\pi}{8}、すなわち θ=π8\displaystyle \theta=\frac{\pi}{8} のときにとる。

この問題で使う考え方

  • 直線の方程式
  • 座標による距離
  • 三角関数の加法定理
  • 二倍角の公式
  • 導関数と増減
  • 商の微分

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