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長崎大学/2021年度/前期

長崎大学 2021年 数学 第10問解答・解説

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1問題

長崎大学2021年度第10問

図1,図2のように,原点を OO とする xyzxyz 座標空間に扇形 OABOAB と直円錐がある。図1の扇形 OABOAB は,線分 OAOA を半径とし,中心角の大きさを θ (0<θ<π2)\displaystyle \theta\ (0<\theta<\frac{\pi}{2}) とする yzyz 平面上の扇形である。図2の直円錐は,線分 OAOA を母線とし,線分 ACAC を底面の円の直径とする円錐である。図1,図2の点 AA の座標を A(0,3,0)A(0,3,0),点 CC の座標を C(0,32,332)\displaystyle C\left(0,\frac{3}{2},\frac{3\sqrt{3}}{2}\right) とするとき,以下の問いに答えよ。

図1は扇形OABの図で、原点Oからx軸は左下、y軸は右、z軸は上へ矢印付きで延びている。Aはy軸上、Bは右上にあり、OAとOBを弧ABが結び、Oの角にθが記されている。
図2は直円錐の図で、原点Oからx軸は左下、y軸は右、z軸は上へ矢印付きで延びている。Aはy軸上、Cは右上にあり、線分OAとOCおよびAとCを結ぶ線分が描かれ、ACを両端とする楕円が底面の円を表す。

(1) 図1の扇形 OABOAB を yy 軸の周りに1回転してできる回転体を T1T_1 とする。平面 y=t (0≦t≦3)y=t\ (0\leq t\leq3) で T1T_1 を切ったときの断面積 S1(t)S_1(t) を tt の式で表せ。

(2) (1) の回転体 T1T_1 の体積 V1V_1 を求めよ。

(3) 図2の直円錐を yy 軸の周りに1回転してできる回転体を T2T_2 とする。平面 y=t (0≦t≦3)y=t\ (0\leq t\leq3) で T2T_2 を切ったときの断面積 S2(t)S_2(t) を tt の式で表せ。

(4) (3) の回転体 T2T_2 の体積 V2V_2 を求めよ。

(5) (2) の V1V_1 と (4) の V2V_2 の大小を調べよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

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  • S1(t)={πt2tan⁡2θ(0≦t≦3cos⁡θ),π(9−t2)(3cos⁡θ≦t≦3),V1=18π(1−cos⁡θ).S2(t)={3πt2(0≦t≦3/2),π(9−t2)(3/2≦t≦3),V2=9π.θ<π3 なら V1<V2,θ=π3 なら等しい (V1=V2),θ>π3 なら V1>V2。\displaystyle \begin{gathered} S_1(t)=\begin{cases}\pi t^2\tan^2\theta &(0\le t\le3\cos\theta),\\ \pi(9-t^2)&(3\cos\theta\le t\le3),\end{cases} \quad V_1=18\pi(1-\cos\theta).\\ S_2(t)=\begin{cases}3\pi t^2 &(0\le t\le3/2),\\ \pi(9-t^2)&(3/2\le t\le3),\end{cases} \quad V_2=9\pi.\\ \theta<\frac\pi3\text{ なら }V_1<V_2,\quad\theta=\frac\pi3\text{ なら等しい }(V_1=V_2),\quad\theta>\frac\pi3\text{ なら }V_1>V_2\text{。} \end{gathered}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(2) 断面積を積分する。 V1=πtan⁡2θ∫03ct2 dt+π∫3c3(9−t2) dt=9πs2c+π(18−27c+9c3)=18π(1−c)=18π(1−cos⁡θ).\displaystyle \begin{aligned} V_1&=\pi\tan^2\theta\int_0^{3c}t^2\,dt +\pi\int_{3c}^3(9-t^2)\,dt\\ &=9\pi s^2c+\pi(18-27c+9c^3)\\ &=18\pi(1-c)=18\pi(1-\cos\theta). \end{aligned}

(3) 円錐の底面中心を MM とすると M=(0,94,334),OM=332,AC2=32.\displaystyle M=\left(0,\frac94,\frac{3\sqrt3}{4}\right),\quad OM=\frac{3\sqrt3}{2},\quad \frac{AC}{2}=\frac32. OM→⋅AC→=0\overrightarrow{OM}\cdot\overrightarrow{AC}=0 なので OMOM は底面に垂直である。底面平面は 3 y+z=33\sqrt3\,y+z=3\sqrt3。底面円盤上の点 Q=(x,y,z)Q=(x,y,z) は MQ2=x2+4(y−94)2≦94\displaystyle MQ^2=x^2+4\left(y-\frac94\right)^2\le\frac94 を満たすため yQ≧3/2y_Q\ge3/2。また OM⊥MQOM\perp MQ より OQ2=OM2+MQ2≦274+94=9.\displaystyle OQ^2=OM^2+MQ^2\le\frac{27}{4}+\frac94=9. したがって底面内で ρQ=x2+z2\rho_Q=\sqrt{x^2+z^2} とおけば ρQ2=OQ2−yQ2≦9−yQ2≦3yQ2,\rho_Q^2=OQ^2-y_Q^2\le9-y_Q^2\le3y_Q^2, すなわち ρQ≦3 yQ\rho_Q\le\sqrt3\,y_Q。

円錐内の点は P=λQ (0≦λ≦1)P=\lambda Q\ (0\le\lambda\le1) と表せるので、同じ不等式 ρP≦3 yP\rho_P\le\sqrt3\,y_P が成り立つ。0≦t≦3/20\le t\le3/2 では平面 y=ty=t の最大距離は 3t\sqrt3t 以下で、母線 OCOC 上で等号となる。3/2≦t≦33/2\le t\le3 では ∣P∣≦3|P|\le3 から ρP≦9−t2\rho_P\le\sqrt{9-t^2}。底面円周は y=3/2y=3/2 の点 CC から y=3y=3 の点 AA まで連続に動くため、各 tt でこの上限を達成する点がある。

円錐の各水平断面は凸で、母線 OAOA 上の点を含む。従って断面内には y 軸上の点から最大距離の点までの全ての距離があり、円錐を y 軸の周りに回転すると半径 R2(t)R_2(t) の円盤になる。以上から R2(t)={3 t(0≦t≦3/2),9−t2(3/2≦t≦3),S2(t)=πR2(t)2.R_2(t)= \begin{cases} \sqrt3\,t &(0\le t\le3/2),\\ \sqrt{9-t^2}&(3/2\le t\le3), \end{cases} \quad S_2(t)=\pi R_2(t)^2.

(4) よって V2=π∫03/23t2 dt+π∫3/23(9−t2) dt=27π8+45π8=9π.\displaystyle \begin{aligned} V_2&=\pi\int_0^{3/2}3t^2\,dt +\pi\int_{3/2}^3(9-t^2)\,dt\\ &=\frac{27\pi}{8}+\frac{45\pi}{8}=9\pi. \end{aligned}

(5) 差は V1−V2=9π(1−2cos⁡θ).V_1-V_2=9\pi(1-2\cos\theta). 0<θ<π/20<\theta<\pi/2 で cos⁡θ\cos\theta は減少し、cos⁡(π/3)=1/2\cos(\pi/3)=1/2。従って θ<π/3\theta<\pi/3 なら V1<V2V_1<V_2、θ=π/3\theta=\pi/3 なら V1=V2V_1=V_2、θ>π/3\theta>\pi/3 なら V1>V2V_1>V_2。 答え S1(t)={πt2tan⁡2θ(0≦t≦3cos⁡θ),π(9−t2)(3cos⁡θ≦t≦3),V1=18π(1−cos⁡θ).S_1(t)= \begin{cases}\pi t^2\tan^2\theta &(0\le t\le3\cos\theta),\\ \pi(9-t^2)&(3\cos\theta\le t\le3),\end{cases} \quad V_1=18\pi(1-\cos\theta). S2(t)={3πt2(0≦t≦3/2),π(9−t2)(3/2≦t≦3),V2=9π.S_2(t)= \begin{cases}3\pi t^2 &(0\le t\le3/2),\\ \pi(9-t^2)&(3/2\le t\le3),\end{cases} \quad V_2=9\pi. 大小は θ=π/3\theta=\pi/3 を境に上記のとおり。

この問題で使う考え方

  • 極座標と断面積
  • 空間ベクトル・内積
  • 三平方の定理
  • 断面積の積分

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