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弘前大学/2019年度

弘前大学 2019年 数学 第4問解答・解説

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1問題

弘前大学2019年度第4問

次の問いに答えよ。

(1) 次の極限を求めよ。

lim⁡n→∞1n2{cos⁡π2n+2cos⁡2π2n+3cos⁡3π2n+⋯+(n−1)cos⁡(n−1)π2n}\displaystyle \lim\limits _ {n \to \infty} \frac {1}{n ^ {2}} \left\{\cos \frac {\pi}{2 n} + 2 \cos \frac {2 \pi}{2 n} + 3 \cos \frac {3 \pi}{2 n} + \dots + (n - 1) \cos \frac {(n - 1) \pi}{2 n} \right\}

(2) f(x)=log⁡∣x2−2x−1∣f(x)=\log|x^{2}-2x-1| とする。

(i) f(x)=0f(x)=0 を満たす x の値を求めよ。

(ii) 関数 y=f(x)y = f(x) について増減,極値,x 軸との交点,漸近線を調べて,グラフの概形をかけ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)lim⁡n→∞1n2∑k=1n−1kcos⁡kπ2n=2π−4π2.(2)(i)x=1−3, 0, 2, 1+3.(2)(ii)D=R∖{1−2,1+2};x=1 で極大値 log⁡2, 極小値なし.x 軸との交点は (1−3,0),(0,0),(2,0),(1+3,0).垂直漸近線は x=1−2, x=1+2; 水平・斜漸近線はない.\displaystyle \begin{aligned} (1)\quad &\lim\limits _{n\to\infty}\frac1{n^2}\sum\limits _{k=1}^{n-1}k\cos\frac{k\pi}{2n}=\frac2\pi-\frac4{\pi^2}.\\ (2)(i)\quad &x=1-\sqrt3,\space{}0,\space{}2,\space{}1+\sqrt3.\\ (2)(ii)\quad &D=\mathbb R\setminus\{1-\sqrt2,1+\sqrt2\};\quad x=1\text{ で極大値 }\log2,\text{ 極小値なし}.\\ &x\text{ 軸との交点は }(1-\sqrt3,0),(0,0),(2,0),(1+\sqrt3,0).\\ &\text{垂直漸近線は }x=1-\sqrt2,\space{}x=1+\sqrt2;\text{ 水平・斜漸近線はない.} \end{aligned}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) g(x)=xcos⁡πx2\displaystyle g(x)=x\cos\frac{\pi x}{2} とおくと、与えられた式は 1n∑k=1n−1g(kn)\displaystyle \frac1n\sum\limits _{k=1}^{n-1}g\left(\frac{k}{n}\right) である。gg は 0≦x≦10\leq x\leq1 の範囲で連続であり、g(0)=g(1)=0g(0)=g(1)=0 なので、区分求積法を用いることができる。よって lim⁡n→∞1n2∑k=1n−1kcos⁡kπ2n=∫01xcos⁡πx2 dx.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac1{n^2}\sum\limits _{k=1}^{n-1}k\cos\frac{k\pi}{2n} =\int_0^1x\cos\frac{\pi x}{2}\,dx. 部分積分すると ∫01xcos⁡πx2 dx=[2xπsin⁡πx2]01−2π∫01sin⁡πx2 dx=2π−4π2.\displaystyle \begin{aligned} \int_0^1x\cos\frac{\pi x}{2}\,dx &=\left[\frac{2x}{\pi}\sin\frac{\pi x}{2}\right]_0^1-\frac2\pi\int_0^1\sin\frac{\pi x}{2}\,dx\\ &=\frac2\pi-\frac4{\pi^2}. \end{aligned}

(2) q(x)=x2−2x−1=(x−1)2−2q(x)=x^2-2x-1=(x-1)^2-2 とおく。

(i) f(x)=0f(x)=0 は log⁡∣q(x)∣=0\log|q(x)|=0、すなわち ∣q(x)∣=1|q(x)|=1 と同値である。したがって q(x)=1すなわち(x−1)2=3すなわちx=1±3,q(x)=−1すなわちx(x−2)=0すなわちx=0,2.\begin{aligned} q(x)=1&\text{すなわち} (x-1)^2=3\text{すなわち} x=1\pm\sqrt3,\\ q(x)=-1&\text{すなわち} x(x-2)=0\text{すなわち} x=0,2. \end{aligned} よって解は x=1−3,0,2,1+3x=1-\sqrt3,0,2,1+\sqrt3 である。

(ii) f(x)f(x) が定義される条件は q(x)≠0q(x)\ne0、すなわち x≠a, x≠b(x は実数),a=1−2,b=1+2x\ne a,\ x\ne b\quad(x\text{ は実数}),\qquad a=1-\sqrt2,\quad b=1+\sqrt2 である。定義域上で f′(x)=q′(x)q(x)=2(x−1)(x−1)2−2.\displaystyle f'(x)=\frac{q'(x)}{q(x)}=\frac{2(x-1)}{(x-1)^2-2}. q(x)>0q(x)>0 は x<ax<a または x>bx>b、q(x)<0q(x)<0 は a<x<ba<x<b である。分子・分母の符号を合わせると xx<aa<x<11<x<bx>bf′(x)−+−+f減少増加減少増加\begin{array}{c|cccc} x&x<a&a<x<1&1<x<b&x>b\\ \hline f'(x)&-&+&-&+\\ f&\text{減少}&\text{増加}&\text{減少}&\text{増加} \end{array} となる。x=1x=1 で f(1)=log⁡2f(1)=\log2 であり、増加から減少に変わるのでここで極大値 log⁡2\log2 をとる。極小値はない。

xx 軸との交点は(i)より (1−3,0),(0,0),(2,0),(1+3,0).(1-\sqrt3,0),\quad(0,0),\quad(2,0),\quad(1+\sqrt3,0). その位置関係は 1−3<a<0<1<2<b<1+31-\sqrt3<a<0<1<2<b<1+\sqrt3 である。x→a±x\to a\pm または x→b±x\to b\pm では ∣q(x)∣→0+|q(x)|\to0^+ なので f(x)→−∞f(x)\to-\infty。したがって垂直漸近線は x=a,bx=a,b である。

十分大きい ∣x∣|x| では f(x)=2log⁡∣x∣+log⁡(1−2x−1x2)→+∞,f(x)x→0.\displaystyle f(x)=2\log|x|+\log\left(1-\frac2x-\frac1{x^2}\right)\to+\infty, \qquad \frac{f(x)}x\to0. 水平漸近線があれば f(x)f(x) は有限値に収束するが、実際は両端で +∞+\infty となる。斜漸近線 y=mx+cy=mx+c があれば f(x)/x→mf(x)/x\to m より m=0m=0 となり水平線の場合に帰着するので、水平・斜漸近線はない。

したがって概形は、左の枝が x→−∞x\to-\infty で +∞+\infty から減少して x=1−3x=1-\sqrt3 を通り、x→a−x\to a- で −∞-\infty となる。中央の枝は x→a+x\to a+ で −∞-\infty から増加し、(0,0)(0,0)、(1,log⁡2)(1,\log2) を通って極大となり、減少して (2,0)(2,0) を通り、x→b−x\to b- で −∞-\infty となる。右の枝は x→b+x\to b+ で −∞-\infty から増加して x=1+3x=1+\sqrt3 を通り、x→+∞x\to+\infty で +∞+\infty となる。

この問題で使う考え方

  • 二次方程式とグラフ
  • 対数とその性質
  • 対数関数のグラフ・増減
  • 導関数と増減
  • 極大・極小
  • 数列の極限
  • 不定積分・定積分の性質
  • 部分積分法

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