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京都府立医科大学/2020年度/前期

京都府立医科大学 2020年 数学 第2問解答・解説

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1問題

京都府立医科大学2020年度第2問

nn は自然数とする。変量 xx についての 2n2n 個のデータの値を xi (1≦i≦2n)x_i\ (1\leq i\leq2n) とし,変量 yy についての 2n2n 個のデータの値を yi (1≦i≦2n)y_i\ (1\leq i\leq2n) とする。kk は 1≦k≦2n−11\leq k\leq2n-1 を満たす整数とする。変量 xx と yy の 2n2n 個の値の組を (xi,yi)={(i, i+2n−k)(1≦i≦k),(i, i−k)(k+1≦i≦2n)(x_i,y_i)=\begin{cases}(i,\ i+2n-k)&(1\leq i\leq k),\\(i,\ i-k)&(k+1\leq i\leq2n)\end{cases} で与える。xx と yy の共分散を sxys_{xy} とし,xx と yy の相関係数を rr とする。

(1) sxys_{xy} を kk と nn を用いて表せ。

(2) r=0r=0 となる kk は存在しないことを証明せよ。

(3) 自然数 nn に対して rr を最小にする kk をとり,そのときの rr を rnr_n と表す。lim⁡n→∞rn\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}r_n を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)sxy=4n2−1−6k(2n−k)12(2)r=0 となる k は存在しない(3)k=n,rn=−2n2+14n2−1,lim⁡n→∞rn=−12.\displaystyle \begin{aligned} \text{(1)}\quad &s_{xy}=\frac{4n^2-1-6k(2n-k)}{12}\\ \text{(2)}\quad &r=0\text{ となる }k\text{ は存在しない}\\ \text{(3)}\quad &k=n,\quad r_n=-\frac{2n^2+1}{4n^2-1},\\ &\lim\limits _{n\to\infty}r_n=-\frac12. \end{aligned}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

データ数を 2n2n とする。xi=ix_i=i であり、yiy_i は 2n−k+1,…,2n,1,…,2n−k2n-k+1,\ldots,2n,1,\ldots,2n-k の順に並んでいる。したがって x,yx,y のデータはともに 1,2,…,2n1,2,\ldots,2n の並べ替えであるから、 xˉ=yˉ=2n+12,sx2=sy2=12n∑i=12n(i−2n+12)2=(2n)2−112=4n2−112.\displaystyle \bar{x}=\bar{y}=\frac{2n+1}{2},\qquad s_x^2=s_y^2=\frac{1}{2n}\sum\limits _{i=1}^{2n}\left(i-\frac{2n+1}{2}\right)^2 =\frac{(2n)^2-1}{12}=\frac{4n^2-1}{12}. ここでは ∑i=1mi=m(m+1)/2\displaystyle \sum\limits _{i=1}^{m}i=m(m+1)/2、∑i=1mi2=m(m+1)(2m+1)/6\displaystyle \sum\limits _{i=1}^{m}i^2=m(m+1)(2m+1)/6 を用いた。

di=yi−xid_i=y_i-x_i とおくと、i≦ki\leq k では di=2n−kd_i=2n-k、i≧k+1i\geq k+1 では di=−kd_i=-k である。S=∑i=1k(i−xˉ)\displaystyle S=\sum\limits _{i=1}^{k}(i-\bar{x}) とすれば ∑i=12n(i−xˉ)=0\displaystyle \sum\limits _{i=1}^{2n}(i-\bar{x})=0 より、 sxy=12n∑i=12n(i−xˉ)(i+di−yˉ)=sx2+12n{(2n−k)S−k∑i=k+12n(i−xˉ)}=sx2+S,\displaystyle \begin{aligned} s_{xy} &=\frac{1}{2n}\sum\limits _{i=1}^{2n}(i-\bar{x})(i+d_i-\bar{y})\\ &=s_x^2+\frac{1}{2n}\left\{(2n-k)S-k\sum\limits _{i=k+1}^{2n}(i-\bar{x})\right\}\\ &=s_x^2+S, \end{aligned} なぜなら ∑i=k+12n(i−xˉ)=−S\displaystyle \sum\limits _{i=k+1}^{2n}(i-\bar{x})=-S だからである。また、 S=∑i=1k(i−2n+12)=k(k+1)2−k(2n+1)2=−k(2n−k)2.\displaystyle S=\sum\limits _{i=1}^{k}\left(i-\frac{2n+1}{2}\right) =\frac{k(k+1)}2-\frac{k(2n+1)}2 =-\frac{k(2n-k)}2. よって sxy=4n2−112−k(2n−k)2=4n2−1−6k(2n−k)12.\displaystyle \boxed{s_{xy}=\frac{4n^2-1}{12}-\frac{k(2n-k)}2 =\frac{4n^2-1-6k(2n-k)}{12}}. sx2=sy2>0s_x^2=s_y^2>0 であるから、相関係数は r=sxysxsy=sxysx2=1−6k(2n−k)4n2−1.\displaystyle r=\frac{s_{xy}}{s_xs_y} =\frac{s_{xy}}{s_x^2} =1-\frac{6k(2n-k)}{4n^2-1}.

(2) r=0r=0 と仮定すると 6k(2n−k)=4n2−1.6k(2n-k)=4n^2-1. k(2n−k)=n2−(k−n)2k(2n-k)=n^2-(k-n)^2 を代入して整理すると 6(k−n)2=2n2+16(k-n)^2=2n^2+1 となる。しかし左辺は偶数、右辺は奇数である。これは矛盾なので、r=0r=0 となる kk は存在しない。

(3) k(2n−k)=n2−(k−n)2≦n2k(2n-k)=n^2-(k-n)^2\leq n^2 であり、等号は k=nk=n のときに限る。nn は 1≦k≦2n−11\leq k\leq 2n-1 を満たすので、この値は許される。r=1−6k(2n−k)/(4n2−1)r=1-6k(2n-k)/(4n^2-1) だから、rr は k=nk=n のとき最小となり、 rn=1−6n24n2−1=−2n2+14n2−1.\displaystyle r_n=1-\frac{6n^2}{4n^2-1} =-\frac{2n^2+1}{4n^2-1}. したがって lim⁡n→∞rn=lim⁡n→∞−2−1/n24−1/n2=−12.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}r_n =\lim\limits _{n\to\infty}\frac{-2-1/n^2}{4-1/n^2} =-\frac12. 検算として n=1,k=1n=1,k=1 ではデータは (1,2),(2,1)(1,2),(2,1) であり、sxy=−1/4s_{xy}=-1/4、r=−1r=-1 となる。上の式もそれぞれ −1/4,−1-1/4,-1 を与える。

この問題で使う考え方

  • 分散と標準偏差
  • 相関係数
  • 総和記号と数列の和
  • 数列の極限

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