東京慈恵会医科大学/2007年度/1次
東京慈恵会医科大学 2007年 数学 第2問解答・解説
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1問題
以下の設問(1), (2)に答えよ。 (1) 次の文章を読んで、最後にある下線部の設問に答えよ。 を 行列、 を 次の多項式とする。 に を代入し、 を単位行列 におきかえて得られる行列を と表す。すなわち のとき である。 また、 に対して、2次の多項式 を行列 の固有多項式ということにする。 さて、次の定理を証明したい。 定理: は単位行列の定数倍ではないとし、 を の2次以上の多項式とする。このとき、 が の固有多項式 で割り切れるための必要十分条件は ( は零行列)となることである。 証明:まず、 が成り立つことがわかる。さて、 が で割り切れれば、 となる整式 があるから、 に を代入し、 を におきかえれば、上式により である。逆に、 とする。 を で割った商を 、剰余を とし、この後を解答用紙に記述して定理の証明を完成せよ。 (2) は実数で、 とする。行列 が をみたすとき、 の値およびそのときの行列 を求めよ。
まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。
2解答
解答を見る答えはこの解答の中にあります
解答
(1) とする。定義に従って成分を計算すると したがって ,すなわち である。 が で割り切れれば と書ける。多項式を同じ行列 に代入した積は行列の積に対応するので, となる。
逆に とする。多項式の割り算により と書ける。 に を代入すると もし なら となり,仮定に反する。よって であり, から である。したがって余りは0で, は で割り切れる。以上で必要十分性が示された。
(2) 条件の行列を とし, とおくと,条件は である。非対角成分は と であり,両方が同時に0にはならないから, は単位行列の定数倍ではない。よって (1) より は を割り切る。
この の対角成分の和は ,固有多項式の定数項は であるから, 従って であり, から を得る。このとき は実数で を満たす。また だから, は のいずれかである。 より なので, または である。対応する行列は である。実際,それぞれの は の因数なので,(1) によりどちらも所定の行列方程式を満たす。
この問題で使う考え方
- 多項式の除法
- 剰余・因数定理
- 行列を用いた表現
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