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東邦大学/2010年度/一般

東邦大学 2010年 数学 第1問解答・解説

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1問題

東邦大学2010年度第1問

以下の各問に答えよ。解答は解答用マークシートに記入せよ(記入方法については,表紙の「解答用マークシートの記入方法」に従うこと)。

(1) xx の整式 P(x)P(x) を (x−1)3(x-1)^{3} で割ったときの余りが −2x2+x-2x^{2}+x であった。P(x)P(x) を (x−1)2(x-1)^{2} で割ったときの余りは,[アイ]x+[ウ]\text{[アイ]}x+\text{[ウ]} である。

(2) 3辺の長さがそれぞれ5,5,6の三角形に内接する円の半径は,[エ][オ]\displaystyle \frac{\text{[エ]}}{\text{[オ]}} である。

(3) 曲線 y=log⁡xy=\log x 上の点と直線 y=x+2y=x+2 上の点との距離の最小値は,[カ][キ][ク]\displaystyle \frac{\text{[カ]}\sqrt{\text{[キ]}}}{\text{[ク]}} である。

(4) 1から5までの数字が書かれた5枚のカードを横一列に並べたとき,左から ii 番目のカードに書かれた数字を aia_i で表す(i=1,2,…,5i=1,2,\ldots,5)。すべての並べ方の中で,ai=ia_i=i となるカードがちょうど2枚含まれるような並べ方は,全部で [ケコ]\text{[ケコ]} 通りである。

(5) 行列 A,BA,B について, A−B=(031−1),A+B=(2111)A-B=\begin{pmatrix}0&3\\1&-1\end{pmatrix},\qquad A+B=\begin{pmatrix}2&1\\1&1\end{pmatrix} であるとき, A2−B2=([サ][シ][ス][セ])A^{2}-B^{2}=\begin{pmatrix}\text{[サ]}&\text{[シ]}\\\text{[ス]}&\text{[セ]}\end{pmatrix} である。

(6) kk を定数とし,xx についての方程式 k(x+3)+1=xk(x+3)+1=\sqrt{x} が実数解をもつとする。このとき,kk の最小値は [ソタ][チ]\displaystyle \frac{\text{[ソタ]}}{\text{[チ]}} である。

(7) 平面上の2つのベクトル a⃗,b⃗\vec a,\vec b が,∣a⃗+2b⃗∣=1,∣−3a⃗+b⃗∣=1|\vec a+2\vec b|=1,\quad|-3\vec a+\vec b|=1 を同時に満たしながら変化するとき,∣a⃗+b⃗∣|\vec a+\vec b| の最大値は [ツ][テ]\displaystyle \frac{\text{[ツ]}}{\text{[テ]}} である。

(8) xx 軸上に中心をもつ半径6の円が,第1象限内の点 PP において,放物線 y=x2y=x^{2} と接している。すなわち,円と放物線はともに点 PP を通り,かつ点 PP において共通の接線をもつ。このとき,この円の中心の xx 座標は [ト][ナ]\text{[ト]}\sqrt{\text{[ナ]}} である。

(9) 数列 {an}\{a_n\} が a1=1,a2=3,an+2=6an+1−5an(n=1,2,3,…)a_1=1,\quad a_2=3,\quad a_{n+2}=6a_{n+1}-5a_n\quad(n=1,2,3,\ldots) を満たすとき,lim⁡n→∞anan+1=[ニ][ヌ]\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}\frac{a_n}{a_{n+1}}=\frac{\text{[ニ]}}{\text{[ヌ]}} である。

(10) 三角形 ABCABC において,AB=2, AC=1, BC=6AB=2,\ AC=1,\ BC=\sqrt{6} である。∠A\angle A の二等分線と辺 BCBC との交点を DD とする。このとき,AD=[ネ][ノ]\displaystyle AD=\frac{\sqrt{\text{[ネ]}}}{\text{[ノ]}} である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

各小問に適した標準法を用いる。余りは式を分けて約し、距離は点と直線の公式、数え上げは固定点の選択、行列は与式からの成分計算で求める。ベクトルは単位ベクトルへ変数変換し、幾何は相似・接線条件・余弦定理、数列は階差を用いる。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) −3x+2; (2) 32; (3) 322; (4) 20; (5) (2411); (6) −13; (7) 57; (8) 52; (9) 15; (10) 63.\displaystyle (1)\space{}-3x+2;\space{}(2)\space{}\frac32;\space{}(3)\space{}\frac{3\sqrt2}{2};\space{}(4)\space{}20;\space{}(5)\space{}\begin{pmatrix}2&4\\1&1\end{pmatrix};\space{}(6)\space{}-\frac13;\space{}(7)\space{}\frac57;\space{}(8)\space{}5\sqrt2;\space{}(9)\space{}\frac15;\space{}(10)\space{}\frac{\sqrt6}{3}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) P(x)=Q(x)(x−1)3−2x2+xP(x)=Q(x)(x-1)^3-2x^2+x と書ける。第一項は (x−1)2(x-1)^2 で割り切れるから、求める余りは −2x2+x-2x^2+x を (x−1)2(x-1)^2 で割った余りである。 −2x2+x=−2(x−1)2−3x+2.-2x^2+x=-2(x-1)^2-3x+2. したがって余りは −3x+2-3x+2 である。

(2) 底辺を6とすると、二等辺三角形の高さは 52−32=4.\sqrt{5^2-3^2}=4. よって面積は 12⋅6⋅4=12\displaystyle \frac12\cdot6\cdot4=12、半周長は 5+5+62=8\displaystyle \frac{5+5+6}{2}=8 である。内接円の半径を rr とすると三角形の面積は 8r8r だから、r=12/8=3/2r=12/8=3/2 である。

(3) log⁡\log を自然対数とする。曲線上の点を (x,log⁡x)(x,\log x)(x>0x>0)とすると、直線 y=x+2y=x+2 までの距離は ∣x−log⁡x+2∣2.\displaystyle \frac{|x-\log x+2|}{\sqrt2}. g(x)=x−log⁡x+2g(x)=x-\log x+2 とおくと、g′(x)=1−1/xg'(x)=1-1/x なので、0<x<10<x<1 で減少し、x>1x>1 で増加する。したがって最小値は g(1)=3g(1)=3 であり、求める距離は 3/2=32/23/\sqrt2=3\sqrt2/2 である。

(4) 固定される位置を5箇所から2箇所選ぶ方法は (52)=10\displaystyle \binom52=10 通りである。残る3枚が残る3位置のいずれにも固定されない並べ方は、3枚の巡回置換の2通りである。よって求める並べ方は 10⋅2=2010\cdot2=20 通りである。

(5) S=A+BS=A+B、T=A−BT=A-B とおくと、A=(S+T)/2A=(S+T)/2、B=(S−T)/2B=(S-T)/2 である。積の順序を保って展開すると A2−B2=14{(S+T)2−(S−T)2}=12(ST+TS).\displaystyle A^2-B^2=\frac14\{(S+T)^2-(S-T)^2\}=\frac12(ST+TS). 与えられた行列から ST=(1512),TS=(3310)ST=\begin{pmatrix}1&5\\1&2\end{pmatrix},\qquad TS=\begin{pmatrix}3&3\\1&0\end{pmatrix} となるので、 A2−B2=(2411).A^2-B^2=\begin{pmatrix}2&4\\1&1\end{pmatrix}.

(6) 方程式の実数解は x≧0x\ge0 を満たす。また x+3>0x+3>0 なので、その解に対応する kk は k=x−1x+3\displaystyle k=\frac{\sqrt{x}-1}{x+3} と表せる。ここで k+13=x+3x3(x+3)≧0.\displaystyle k+\frac13=\frac{x+3\sqrt{x}}{3(x+3)}\ge0. したがって k≧−1/3k\ge-1/3。等号は x=0x=0 で成立し、このとき元の方程式も 3k+1=0=03k+1=0=\sqrt0 を満たす。ゆえに最小値は −1/3-1/3 である。

(7) u⃗=a⃗+2b⃗\vec u=\vec a+2\vec b、v⃗=−3a⃗+b⃗\vec v=-3\vec a+\vec b とおくと、∣u⃗∣=∣v⃗∣=1|\vec u|=|\vec v|=1 である。連立式を解くと a⃗=u⃗−2v⃗7,b⃗=3u⃗+v⃗7,a⃗+b⃗=4u⃗−v⃗7.\displaystyle \vec a=\frac{\vec u-2\vec v}{7},\qquad \vec b=\frac{3\vec u+\vec v}{7},\qquad \vec a+\vec b=\frac{4\vec u-\vec v}{7}. 三角不等式より ∣a⃗+b⃗∣≦(4∣u⃗∣+∣v⃗∣)/7=5/7|\vec a+\vec b|\le(4|\vec u|+|\vec v|)/7=5/7。v⃗=−u⃗\vec v=-\vec u とすれば等号が成立し、元の条件も満たすから、最大値は 5/75/7 である。

(8) P=(t,t2)P=(t,t^2)(t>0t>0)、円の中心を (c,0)(c,0) とする。放物線の接線方向ベクトルは (1,2t)(1,2t)、半径方向ベクトルは (t−c,t2)(t-c,t^2) なので、接線が共通であることから t−c+2t3=0,c=t+2t3.t-c+2t^3=0,\qquad c=t+2t^3. 半径が6であるため (t−c)2+t4=36より4t6+t4=36.(t-c)^2+t^4=36\quad\text{より}\quad4t^6+t^4=36. u=t2>0u=t^2>0 とおけば 4u3+u2−36=04u^3+u^2-36=0、すなわち (u−2)(4u2+9u+18)=0.(u-2)(4u^2+9u+18)=0. 第二因子は正だから u=2u=2、よって t=2t=\sqrt2 である。したがって中心の座標は c=2+2(2)3=52c=\sqrt2+2(\sqrt2)^3=5\sqrt2 である。

(9) dn=an+1−and_n=a_{n+1}-a_n とおくと、漸化式から dn+1=an+2−an+1=5(an+1−an)=5dn,d1=2.d_{n+1}=a_{n+2}-a_{n+1}=5(a_{n+1}-a_n)=5d_n,\qquad d_1=2. よって dn=2⋅5n−1d_n=2\cdot5^{n-1} であり、 an=1+∑j=1n−12⋅5j−1=1+5n−1−12=5n−1+12.\displaystyle a_n=1+\sum\limits _{j=1}^{n-1}2\cdot5^{j-1}=1+\frac{5^{n-1}-1}{2}=\frac{5^{n-1}+1}{2}. したがって anan+1=5n−1+15n+1⟶15.\displaystyle \frac{a_n}{a_{n+1}}=\frac{5^{n-1}+1}{5^n+1}\longrightarrow\frac15.

(10) 角の二等分線の定理より BD:DC=AB:AC=2:1BD:DC=AB:AC=2:1 なので、BD=26/3BD=2\sqrt6/3、DC=6/3DC=\sqrt6/3 である。余弦定理から cos⁡A=AB2+AC2−BC22AB⋅AC=−14,\displaystyle \cos A=\frac{AB^2+AC^2-BC^2}{2AB\cdot AC}=-\frac14, よって cos⁡(A/2)=(1+cos⁡A)/2=6/4\cos(A/2)=\sqrt{(1+\cos A)/2}=\sqrt6/4。余弦定理を三角形 ABDABD、ACDACD に用いて差をとると BD2−DC2=AB2−AC2−2ADcos⁡(A/2)(AB−AC).BD^2-DC^2=AB^2-AC^2-2AD\cos(A/2)(AB-AC). 左辺は 8/3−2/3=28/3-2/3=2、また AB2−AC2=3AB^2-AC^2=3、AB−AC=1AB-AC=1 なので、2=3−2ADcos⁡(A/2)2=3-2AD\cos(A/2)。従って ADcos⁡(A/2)=1/2AD\cos(A/2)=1/2 であり、 AD=1/26/4=26=63.\displaystyle AD=\frac{1/2}{\sqrt6/4}=\frac2{\sqrt6}=\frac{\sqrt6}{3}. 検算として、各結果は指定形式に対応し、特に(8)では中心から PP までの距離の二乗が (42)2+22=36(4\sqrt2)^2+2^2=36、(10)では AD2=2/3AD^2=2/3 となる。

この問題で使う考え方

  • 多項式の除法
  • 三角比による面積
  • 座標による距離
  • 対数関数のグラフ・増減
  • 指数・対数関数の微分
  • 順列
  • 積の法則
  • 行列を用いた表現

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