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順天堂大学/2012年度

順天堂大学 2012年 数学 第III問解答・解説

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1問題

順天堂大学2012年度第III問

III\boxed{\mathrm{III}} 次の問いに答えよ。

(1) 虚数 α=a+bi\alpha=a+bi に対し虚数 a−bia-bi のことを何というか。

(2) f(x)f(x) を xx の実数係数の nn 次多項式とする。虚数 α=a+bi\alpha=a+bi に対し f(α)=0f(\alpha)=0 とする。このとき,多項式 f(x)f(x) は x2−2ax+(a2+b2)x^{2}-2ax+(a^{2}+b^{2}) で割り切れることを示せ。

(3) f(x)f(x) を最高次の係数が1である xx の実数係数の nn 次多項式とする。このとき,nn 個の x+αx+\alpha(α\alpha は複素数)の形の因子の積で表せることが知られている。このとき,α\alpha が虚数であるような因子の数は常に偶数となることを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

共役複素数の定義と実係数多項式の除法を使って共役根と二次因子を示し、係数共役によって非実根の因子の重複度が対ごとに一致することを証明した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) a−bi=α‾.a-bi=\overline{\alpha}.\quad (2) x2−2ax+(a2+b2)∣f(x).x^2-2ax+(a^2+b^2)\mid f(x).\quad (3) 非実数の α\alpha に対応する因子数は偶数.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) a+bia+bi に対する a−bia-bi を a+bia+bi の共役複素数という。

(2) α=a+bi\alpha=a+bi は虚数なので b≠0b\ne0。係数が実数であることから f(α‾)=f(α)‾=0f(\overline\alpha)=\overline{f(\alpha)}=0。また x2−2ax+(a2+b2)=(x−α)(x−α‾).x^2-2ax+(a^2+b^2)=(x-\alpha)(x-\overline\alpha). この二次式で ff を割ると、実係数多項式の除法により f(x)=(x2−2ax+a2+b2)g(x)+ux+vf(x)=(x^2-2ax+a^2+b^2)g(x)+ux+v(u,vu,v は実数)と書ける。x=α,α‾x=\alpha,\overline\alpha を代入すると uα+v=uα‾+v=0u\alpha+v=u\overline\alpha+v=0。差を取れば 2ubi=02ubi=0 なので b≠0b\ne0 より u=0u=0、従って v=0v=0。よって余りは0であり、指定の二次式で割り切れる。

(3) 因子 x+αx+\alpha が非実数 α\alpha について mm 個含まれるとする。実係数多項式の係数を共役にしても多項式は変わらない。したがって (x+α)m(x+\alpha)^m を因数に持つ表示の係数を共役にすると、(x+α‾)m(x+\overline\alpha)^m も因数に持つ。逆に α\alpha と α‾\overline\alpha を入れ替えて同じことをすれば、それぞれの因子の個数は等しい。非実数 α\alpha と α‾\overline\alpha は異なるので、非実数に対応する因子はこのような2個ずつの組に分かれる。ゆえにその総数は偶数である。

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 多項式の除法
  • 剰余・因数定理

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