(1) まず (11−2−1)(−1−121)=(1001) であるから,この行列の逆行列は (−1−121) である。与えられた第1式の第1行と第2式の第1行を2で割った式から (1,−2)A=(−11,1),(1,−1)A=(−4,3) を得る。したがって (11−2−1)A=(−11−413), 両辺に上の逆行列を左から掛ければ A=(−1−121)(−11−413)=(3752). 検算すると,第1行は (1,−2)A=(−11,1),第2式の第1行は (2,−2)A=(−8,6) となる。残る各行はそれぞれその2倍,3倍であり,原文の二つの行列等式を満たす。
(2) x>0 で y′=2x1=21x−1/2 だから a=21, b=−21 である。点 (1,1) における接線は y−1=21(x−1),y=21x+21. この接線上で x=1+h とすると,値は 1+21h である。h>0 のとき有理化して 1+21h−1+h=1+21h+1+h(1+21h)2−(1+h)=1+21h+1+hh2/4. 分母は 2 より大きいので 0<1+21h−1+h<81h2 が従う。
17=41+161 では接線による近似値は 4(1+321)=4+81=4.125. 誤差は 4⋅81(161)2=5121 より小さいから 4.123046875<17<4.125, よって小数第2位までの値は 4.12 である。
同様に 37=61+361 の近似値は 6(1+721)=6+121=6.08333…. 誤差は 6⋅81(361)2=17281 より小さい。したがって 6+1728143<37<6+121, この範囲は 6.075 と 6.085 の間にあるので,小数第2位までの値は 6.08 である。
(3) グラフを (h,k) だけ平行移動した関数を g(x)=(x−h)3−4(x−h)+k とする。3つ目の交点の x 座標を r とすると,零点は 1,2,r である。展開した式と (x−1)(x−2)(x−r) の係数を比べて 3h=3+r,3h2−4=2+3r を得る。第1式から r=3h−3 であり,これを第2式に代入すると h2−3h+1=0,h=23±5. さらに,定数項を比べると −h3+4h+k=−2r だから k=h3−4h−2r. h2=3h−1 より h3=8h−3 である。よって k=3−2h となり,二つの移動は (h,k)=(23−5,5),(h,k)=(23+5,−5). それぞれの3つ目の交点は r=3h−3 から r=23−35,r=23+35 である。係数比較で得た三つの根と定数項が一致するため,いずれも条件を満たす。
(4) 内分比を 3−3:3+3 とするので,辺の全体に対する内分点の割合は q=63−3. q2+(1−q)2=32 である。正方形の頂点を A=(u,v),B=(−v,u),C=(−u,−v),D=(v,−u) と表す。次の頂点は A′=(1−q)A+qB,B′=(1−q)B+qC であり,座標を計算すると B′=(−v′,u′)(A′=(u′,v′))となる。同様に C′=−A′,D′=−B′ だから,次の四角形も中心 O の正方形である。また直交する等長の辺を用いて計算すると AO2A′O2=q2+(1−q)2=32,AB2A′B′2=q2+(1−q)2=32. 従って半径と辺長の比はともに 2/3=6/3 であり,初期辺長が 2 なので An−1OAnO=36,AnBn=2(36)n. An−1 から An への角の増加を δ とすると,直交する半径方向成分から tanδ=1−qq=3+33−3=2−3=tan12π. 角は鋭角なので δ=12π。よって An の極座標は rn=2(36)n,θn=12nπ. ここで log(6/3)=21log(2/3) だから,これらの点を通る対数らせんは r=2exp(π6log32θ). また各正方形の面積は辺長の2乗であるから n=0∑∞(AnBn)2=n=0∑∞4(32)n=1−2/34=12. 初項 4,公比 2/3 の無限等比級数として検算できる。
(5) 半径1の球で,中心から距離 1/2 にある平面が切り取る小さい球冠の高さは 1/2 である。断面積を積分して Vsmall=π∫1/21(1−z2)dz=245π. 球全体の体積は 4π/3=32π/24 なので,大きい方は 27π/24,比は 5:27 である。
楕円 x2/4+y2=1 の傾き 2/3 の接線を y=32x+c とおく。これを楕円に代入して得る x の二次式が重解をもつから判別式を0とおくと c2=25/9。その x 軸との交点は −3c/2 であり,正の部分にあるため c<0。従って接線は y=32x−35. この楕円を x 軸回転した立体の断面円の半径の2乗は 1−x2/4 である。よって V=π∫−22(1−4x2)dx=38π.
a=0 の切断面で,直線 y=32x に沿う座標を s とし,(x,y,z)=(133s,132s,z) とおく。回転体は 4x2+y2+z2=1 を満たすため,断面は 5225s2+z2=1. この楕円の半径は 213/5 と 1 なので,面積は 213π/5 である。
最後に X=x/2,Y=y,Z=z と変換すると立体は単位球になり,平面 y=32x−a は 4X−3Y=3a となる。原点から平面までの距離は d=3a/5。d=1/2 のとき小球冠の高さは 1/2 で,その体積と残りの比は上で求めた 5:27 である。したがって条件を満たすのは 53a=21,a=65. アフィン変換は両側の体積を同じ倍率で変えるため,体積比は元の回転体でも同じである。