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日本医科大学/2024年度/前期

日本医科大学 2024年 数学 第IV問解答・解説

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1問題

日本医科大学2024年度第IV問

kk を正の定数とする。OO を原点とする座標空間において, zxzx 平面内の曲線 C1:z2−x2=1 (z>0)C_{1}:z^{2}-x^{2}=1\ (z>0), および xyxy 平面内の楕円 C2:k2x2+k2k+1y2=1\displaystyle C_{2}:k^{2}x^{2}+\frac{k^{2}}{k+1}y^{2}=1 を考える。zxzx 平面内の C1C_{1} 上の点 P(t,0,1+t2)P(t,0,\sqrt{1+t^{2}})(ただし, t≧0t\geq0)における C1C_{1} の接線を L1L_{1} とし, L1L_{1} と直線 x=zx=z の交点を QQ, L1L_{1} と直線 x=−zx=-z の交点を RR とする。また, 楕円 C2C_{2} の焦点のうち yy 座標が正の点を FF とし, 座標空間において直線 L1L_{1} と点 FF を通る平面を π\pi とする。平面 π\pi と xyxy 平面の交線を L2L_{2} とし, 直線 L2L_{2} と楕円 C2C_{2} の相異なる2つの交点を S,TS,T とする。このとき, 以下の各問いに答えよ。ただし, 空間内の相異なる2点 X,YX,Y に対して, XYXY は線分 XYXY の長さを表す。

問1 次の方程式が zxzx 平面内の直線 L1L_{1} を表すように, ア, イに入る適切な式を tt を用いて表せ。答えのみでよい。アx+イz=1.\boxed{\text{ア}}x+\boxed{\text{イ}}z=1.

問2 次の方程式が平面 π\pi を表すように, ウに入る適切な式を kk を用いて表せ。答えのみでよい。ただし, アとイには問1で求めた式が入る。アx+ウy+イz=1.\boxed{\text{ア}}x+\boxed{\text{ウ}}y+\boxed{\text{イ}}z=1.

問3 QRQR を tt を用いて表せ。また, STST を t,kt,k を用いて表せ。答えのみでよい。

問4 0以上の実数 tt に対して fk(t)=STQR\displaystyle f_{k}(t)=\frac{ST}{QR} と定める。fk(t)f_{k}(t) を tt の関数と考えたとき, fk(t)f_{k}(t) が極値をとるための kk に対する必要十分条件を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

双曲線の接線と楕円の焦点を座標で求めて平面と弦を表す。楕円を単位円に移す相似的な座標変換で弦長を計算し、比の導関数の符号を二次式の根の条件に置き換える。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • ア=−t,=-t,\quadイ=1+t2;=\sqrt{1+t^2};\qquad ウ=k;QR=21+2t2,ST=2k+1(k+t2)k{t2+k(k+1)};k>4+23\displaystyle =\sqrt{k};\qquad QR=2\sqrt{1+2t^2},\quad ST=\frac{2\sqrt{k+1}(k+t^2)}{k\{t^2+k(k+1)\}};\qquad k>4+2\sqrt3

4解答

解答を見る途中式つきの解答

問1 s=1+t2s=\sqrt{1+t^2} とおく。曲線 C1C_1 は z=1+x2z=\sqrt{1+x^2} と表せるので、点 PP における接線の傾きは dzdx∣x=t=ts.\displaystyle \left.\frac{dz}{dx}\right|_{x=t}=\frac{t}{s}. 従って接線は z−s=ts(x−t)すなわち−tx+sz=1.\displaystyle z-s=\frac{t}{s}(x-t) \quad\text{すなわち}\quad -tx+sz=1. よって ア=−t, イ=1+t2\text{ア}=-t,\ \text{イ}=\sqrt{1+t^2} である。

問2 楕円 C2C_2 を標準形で書くと x21/k2+y2(k+1)/k2=1.\displaystyle \frac{x^2}{1/k^2}+\frac{y^2}{(k+1)/k^2}=1. k>0k>0 より長半径は yy 軸方向であり、焦点の yy 座標は k+1k2−1k2=1k.\displaystyle \sqrt{\frac{k+1}{k^2}-\frac1{k^2}}=\frac1{\sqrt k}. 従って F=(0,1/k,0)F=(0,1/\sqrt k,0) である。平面 π\pi は y=0y=0 で L1L_1 と一致する形 −tx+cy+sz=1-tx+cy+sz=1 と書ける。これが FF を通るため c/k=1c/\sqrt{k}=1、すなわち c=kc=\sqrt{k}。従って π: −tx+k y+1+t2 z=1,ウ=k.\pi:\ -tx+\sqrt{k}\,y+\sqrt{1+t^2}\,z=1, \qquad \text{ウ}=\sqrt{k}.

問3 L1L_1 と x=zx=z の交点は Q=(s+t,0,s+t),Q=(s+t,0,s+t), また L1L_1 と x=−zx=-z の交点は R=(t−s,0,s−t).R=(t-s,0,s-t). 従って QR=(2s)2+(2t)2=21+2t2.QR=\sqrt{(2s)^2+(2t)^2}=2\sqrt{1+2t^2}.

次に L2L_2 は z=0z=0 と π\pi の交線なので −tx+k y=1.-tx+\sqrt{k}\,y=1. 座標を X=kx, Y=ky/k+1X=kx,\ Y=ky/\sqrt{k+1} と変えると、C2C_2 は単位円 X2+Y2=1X^2+Y^2=1、直線 L2L_2 は −tX+k(k+1) Y=k-tX+\sqrt{k(k+1)}\,Y=k となる。ここで D=t2+k(k+1)D=\sqrt{t^2+k(k+1)} とおくと、この直線の法線ベクトルの長さは DD、原点から直線までの距離は k/D<1k/D<1 である。単位円上の弦の長さは 21−k2/D22\sqrt{1-k^2/D^2} で、その方向は (k(k+1),t)(\sqrt{k(k+1)},t) に平行である。よって変換後の端点差は (ΔX,ΔY)=21−k2/D2D(k(k+1),t).\displaystyle (\Delta X,\Delta Y) =\frac{2\sqrt{1-k^2/D^2}}{D}\bigl(\sqrt{k(k+1)},t\bigr). 元の座標に戻すと ST2=(ΔXk)2+(k+1 ΔYk)2=4(1−k2/D2)(k+1)(k+t2)k2D2=4(k+1)(k+t2)2k2D4.\displaystyle \begin{aligned} ST^2 &=\left(\frac{\Delta X}{k}\right)^2 +\left(\frac{\sqrt{k+1}\,\Delta Y}{k}\right)^2\\ &=\frac{4(1-k^2/D^2)(k+1)(k+t^2)}{k^2D^2} =\frac{4(k+1)(k+t^2)^2}{k^2D^4}. \end{aligned} したがって ST=2k+1(k+t2)k{t2+k(k+1)}.\displaystyle ST=\frac{2\sqrt{k+1}(k+t^2)}{k\{t^2+k(k+1)\}}.

問4 u=t2u=t^2 とおくと fk(t)=k+1ku+k{u+k(k+1)}1+2u.\displaystyle f_k(t)=\frac{\sqrt{k+1}}{k} \frac{u+k}{\{u+k(k+1)\}\sqrt{1+2u}}. t>0t>0 では u=t2u=t^2 は増加するので、fk′(t)f_k'(t) の符号は次の uu 微分の符号と一致する。 ddu(u+k{u+k(k+1)}1+2u)=−h(u){u+k(k+1)}2(1+2u)3/2,\displaystyle \frac{d}{du}\left( \frac{u+k}{\{u+k(k+1)\}\sqrt{1+2u}} \right) = -\frac{h(u)}{\{u+k(k+1)\}^2(1+2u)^{3/2}}, ただし h(u)=u2−k(k−2)u+k3.h(u)=u^2-k(k-2)u+k^3. 分母は正であるから、極値が生じるには h(u)h(u) が u>0u>0 に異なる二つの根をもつことが必要であり、そのとき導関数の符号は根を通るたびに変わる。判別式は Δ=k2(k2−8k+4).\Delta=k^2(k^2-8k+4). 根の積は k3>0k^3>0、根の和は k(k−2)k(k-2) である。よって正の異なる根があるための条件は Δ>0\Delta>0 かつ k>2k>2 である。これは k2−8k+4>0,k>2すなわちk>4+23k^2-8k+4>0,\quad k>2 \quad\text{すなわち}\quad k>4+2\sqrt3 と同値である。このとき hh は正、負、正と符号を変えるので、fkf_k は t>0t>0 で極小値と極大値をとる。等号 k=4+23k=4+2\sqrt3 では hh は正の重根をもち、導関数の符号は変わらない。従って必要十分条件は k>4+23.\boxed{k>4+2\sqrt3}.

この問題で使う考え方

  • 楕円
  • 双曲線
  • 位置ベクトル
  • 空間座標と空間ベクトル
  • ベクトルによる図形の考察
  • 二次不等式とグラフ
  • 微分係数と導関数
  • 二次方程式の判別式

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