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鹿児島大学/2019年度/前期

鹿児島大学 2019年 数学 第3問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2019年度第3問

次の 3-1, 3-2, 3-33\text{-}1,\ 3\text{-}2,\ 3\text{-}3 から1題を選択して解答せよ。解答用紙の所定の欄に,解答する問題の番号を記入すること。

3-1 実数 pp に対して,数列 {an}\{a_n\} は a1=1,an+1=pan+3n2+3n(n=1,2,3,…)(∗)a_1=1,\quad a_{n+1}=p a_n+3n^2+3n\quad(n=1,2,3,\ldots)\qquad(*) を満たす。

(1) p=1p=1 のとき,{an}\{a_n\} の一般項を求めよ。

(2) pp が1でないとき,漸化式 (∗)(*) は実数 α, β, γ\alpha,\ \beta,\ \gamma を用いて an+1+α(n+1)2+β(n+1)+γ=p(an+αn2+βn+γ)a_{n+1}+\alpha(n+1)^2+\beta(n+1)+\gamma=p(a_n+\alpha n^2+\beta n+\gamma) とかき表せる。α, β, γ\alpha,\ \beta,\ \gamma を pp を用いて表せ。

(3) p=2p=2 のとき,{an}\{a_n\} の一般項を求めよ。

3-2 xyzxyz 空間上に,点 A(1,0,0)A(1,0,0),点 B(−1,b,b)B(-1,b,b),球 S:x2+(y−1)2+z2=1S:x^2+(y-1)^2+z^2=1 がある。ただし,bb は実数とする。原点を OO とする。

(1) 直線 ABAB 上の点 PP を,実数 tt を用いて OP→=OA→+tAB→\overrightarrow{OP}=\overrightarrow{OA}+t\overrightarrow{AB} と表すとき,点 PP の座標を b,tb,t を用いて表せ。

(2) 直線 ABAB が球 SS と共有点をもつような bb の値の範囲を求めよ。

(3) 球 SS の中心を CC とする。bb が(2)の値の範囲を動くとき,三角形 ABCABC の面積 TT の最大値と最小値を求めよ。

3-3 1から10までの数字が1つずつ書かれた10枚のカードがある。この中から1枚のカードを無作為に取り出し,書かれた数を記録してもとに戻す。この試行を nn 回行い,ii 回目に取り出したカードに書かれた数を XiX_i とする。さらに,それらの nn 個の数 X1,X2,…,XnX_1, X_2, \ldots, X_n を小さい順に並べかえたものを X(1)≦X(2)≦⋯≦X(n)X_{(1)}\leq X_{(2)}\leq\cdots\leq X_{(n)} とする。

(1) 確率 P(X(n)≦8)P(X_{(n)}\leq 8) を求めよ。

(2) 確率 P(X(n)=8)P(X_{(n)}=8) を求めよ。

(3) nn を2以上とするとき,X(2)X_{(2)} が6以上となる確率が 12\displaystyle \dfrac{1}{2} 未満となる最小の試行回数 nn を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

漸化式は差と係数比較で解き、空間ベクトルは成分と内積で扱った。反復独立試行では最大値の事象と第2順序統計量の事象を場合分けして確率を求めた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 3-1 (1)an=n3−n+1,\quad a_n=n^3-n+1,\qquad 3-1 (2)α=3p−1,β=3(p+1)(p−1)2,γ=6p(p−1)3 (p≠1),\displaystyle \quad \alpha=\frac{3}{p-1},\quad \beta=\frac{3(p+1)}{(p-1)^2},\quad \gamma=\frac{6p}{(p-1)^3}\space{}(p\ne1),\qquad 3-1 (3)an=25⋅2n−1−3n2−9n−12,\quad a_n=25\cdot2^{n-1}-3n^2-9n-12,

    3-2 (1)P(1−2t,bt,bt),\quad P(1-2t,bt,bt),\qquad 3-2 (2)0≦b≦4,\quad 0\le b\le4,\qquad 3-2 (3)Tmax⁡=3, Tmin⁡=23,\displaystyle \quad T_{\max}=3,\space{}T_{\min}=\sqrt{\frac23},

    3-3 (1)(45)n,\displaystyle \quad \left(\frac45\right)^n,\qquad 3-3 (2)8n−7n10n,\displaystyle \quad \frac{8^n-7^n}{10^n},\qquad 3-3 (3)n=4.\quad n=4.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

3-1

(1) p=1p=1 のとき、漸化式から ak+1−ak=3k2+3ka_{k+1}-a_k=3k^2+3k である。したがって、n≧1n\ge1 に対して an=1+3∑k=1n−1(k2+k)=1+3{(n−1)n(2n−1)6+(n−1)n2}=1+(n−1)n(n+1)=n3−n+1.\displaystyle a_n=1+3\sum\limits _{k=1}^{n-1}(k^2+k)=1+3\left\{\frac{(n-1)n(2n-1)}6+\frac{(n-1)n}2\right\}=1+(n-1)n(n+1)=n^3-n+1. (2) 左辺に漸化式を代入して展開すると、 pan+(3+α)n2+(3+2α+β)n+(α+β+γ)=pan+pαn2+pβn+pγ.p a_n+(3+\alpha)n^2+(3+2\alpha+\beta)n+(\alpha+\beta+\gamma) =p a_n+p\alpha n^2+p\beta n+p\gamma. 各次数の係数を比較して 3+α=pα,3+2α+β=pβ,α+β+γ=pγ.3+\alpha=p\alpha,\qquad 3+2\alpha+\beta=p\beta,\qquad \alpha+\beta+\gamma=p\gamma. p≠1p\ne1 より、順に解いて α=3p−1,β=3+2αp−1=3(p+1)(p−1)2,γ=α+βp−1=6p(p−1)3.\displaystyle \alpha=\frac3{p-1},\qquad \beta=\frac{3+2\alpha}{p-1}=\frac{3(p+1)}{(p-1)^2},\qquad \gamma=\frac{\alpha+\beta}{p-1}=\frac{6p}{(p-1)^3}. (3) p=2p=2 のとき、(2)より α=3,β=9,γ=12\alpha=3,\beta=9,\gamma=12 である。cn=an+3n2+9n+12c_n=a_n+3n^2+9n+12 とおくと cn+1=2cnc_{n+1}=2c_n、また c1=25c_1=25 なので cn=25⋅2n−1c_n=25\cdot2^{n-1}。よって an=25⋅2n−1−3n2−9n−12.a_n=25\cdot2^{n-1}-3n^2-9n-12.

3-2

(1) AB→=(−2,b,b)\overrightarrow{AB}=(-2,b,b) だから、 OP→=(1,0,0)+t(−2,b,b)=(1−2t,bt,bt).\overrightarrow{OP}=(1,0,0)+t(-2,b,b)=(1-2t,bt,bt). したがって P(1−2t,bt,bt)P(1-2t,bt,bt) である。 (2) この点が球 SS 上にある条件は (1−2t)2+(bt−1)2+(bt)2=1,(1-2t)^2+(bt-1)^2+(bt)^2=1, すなわち (4+2b2)t2−(4+2b)t+1=0.(4+2b^2)t^2-(4+2b)t+1=0. 4+2b2>04+2b^2>0 であるから、この二次方程式が実数解をもつ条件は判別式が0以上となることである。 D=(4+2b)2−4(4+2b2)=4b(4−b)≧0.D=(4+2b)^2-4(4+2b^2)=4b(4-b)\ge0. よって 0≦b≦40\le b\le4。 (3) AB→=(−2,b,b)\overrightarrow{AB}=(-2,b,b)、AC→=(−1,1,0)\overrightarrow{AC}=(-1,1,0) とすると、 ∣AB→∣2=4+2b2,∣AC→∣2=2,AB→⋅AC→=b+2.|\overrightarrow{AB}|^2=4+2b^2,\quad |\overrightarrow{AC}|^2=2,\quad \overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC}=b+2. θ=∠BAC\theta=\angle BAC とおけば、内積と sin⁡2θ+cos⁡2θ=1\sin^2\theta+\cos^2\theta=1 より T2=14∣AB→∣2∣AC→∣2sin⁡2θ=14(∣AB→∣2∣AC→∣2−(AB→⋅AC→)2)=3b2−4b+44.\displaystyle T^2=\frac14|\overrightarrow{AB}|^2|\overrightarrow{AC}|^2\sin^2\theta =\frac14\left(|\overrightarrow{AB}|^2|\overrightarrow{AC}|^2-(\overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC})^2\right) =\frac{3b^2-4b+4}{4}. ここで 3b2−4b+4=3(b−23)2+83\displaystyle 3b^2-4b+4=3\left(b-\frac23\right)^2+\frac83 だから、区間 0≦b≦40\le b\le4 で最小値は b=23\displaystyle b=\frac23 のときに得られ、Tmin⁡=2/3\displaystyle T_{\min}=\sqrt{2/3}。最大値は端点で比較すればよく、b=0b=0 では T=1T=1、b=4b=4 では T=3T=3 なので Tmax⁡=3\displaystyle T_{\max}=3。

3-3

各回は独立で、1回の試行で各数字が出る確率は 1/101/10 である。 (1) X(n)≦8X_{(n)}\le8 は、すべての回で8以下を引くことと同値だから、 P(X(n)≦8)=(810)n=(45)n.\displaystyle P(X_{(n)}\le8)=\left(\frac8{10}\right)^n=\left(\frac45\right)^n. (2) 最大値が8であるのは、すべての数が8以下で、かつすべての数が7以下ではない場合である。したがって P(X(n)=8)=(810)n−(710)n=8n−7n10n.\displaystyle P(X_{(n)}=8)=\left(\frac8{10}\right)^n-\left(\frac7{10}\right)^n=\frac{8^n-7^n}{10^n}. (3) X(2)≧6X_{(2)}\ge6 であることは、1から5までの数が出る回数が高々1回であることと同値である。該当する回数は0回または1回なので P(X(2)≧6)=(12)n+n(12)n=n+12n.\displaystyle P(X_{(2)}\ge6)=\left(\frac12\right)^n+n\left(\frac12\right)^n=\frac{n+1}{2^n}. n=2n=2 では 3/4>1/23/4>1/2、n=3n=3 では 1/21/2 であり、いずれも条件を満たさない。一方、n=4n=4 では 5/16<1/25/16<1/2 となる。よって求める最小の試行回数は 44 回である。

この問題で使う考え方

  • 漸化式
  • 総和記号と数列の和
  • 等比数列の一般項と和
  • 二次方程式の判別式
  • 位置ベクトル
  • ベクトルの成分表示
  • ベクトルの内積
  • 空間座標と空間ベクトル

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