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金沢大学/2023年度

金沢大学 2023年 数学 第1問解答・解説

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1問題

金沢大学2023年度第1問

関数 F(x) = sin x − log(1 + x) と f(x) = F'(x) を考える。次の問いに答えよ。

(1) f'(α) = 0 となる α が開区間 (0, π/2) に 1 つだけあることを示せ。

(2) f(β) = 0 となる β が開区間 (0, π/2) に 1 つだけあることを示せ。

(3) 開区間 (0, π/2) において,F(x) > 0 であることを示せ。ただし,自然対数の底 e が e > 2.7 を満たすことを用いてもよい。

(4) 0 ≦ x ≦ π/2 の範囲において,曲線 y = sin x,曲線 y = log(1 + x),および直線 x = π/2 で囲まれた図形の面積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

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  • α\alpha は f′(x)=0f'(x)=0 の (0,π/2)(0,\pi/2) 内の唯一解,β,\quad \beta は f(x)=0f(x)=0 の (0,π/2)(0,\pi/2) 内の唯一解;F(x)>0 (0<x<π/2);S=(1+π2)(1−log⁡(1+π2)).\displaystyle ;\quad F(x)>0\space{}(0<x<\pi/2);\quad S=\left(1+\frac\pi2\right)\left(1-\log\left(1+\frac\pi2\right)\right).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) f(x)=cos⁡x−11+x,f′(x)=−sin⁡x+1(1+x)2,f′′(x)=−cos⁡x−2(1+x)3.\displaystyle f(x)=\cos x-\frac{1}{1+x},\qquad f'(x)=-\sin x+\frac{1}{(1+x)^2},\qquad f''(x)=-\cos x-\frac{2}{(1+x)^3}. 0<x<π/20<x<\pi/2 では f′′(x)<0f''(x)<0 なので f′f' は異なる xx に対して同じ値をとらずに減少する。また f′(0)=1>0,f′ ⁣(π2)=1(1+π/2)2−1<0.\displaystyle f'(0)=1>0,\qquad f'\!\left(\frac\pi2\right)=\frac{1}{(1+\pi/2)^2}-1<0. f′f' は連続であるから、中間値の定理と、異なる xx に対して同じ値をとらないことにより、f′(α)=0f'(\alpha)=0 となる α\alpha は 0<α<π/20<\alpha<\pi/2 の範囲にただ1つ存在する。

(2) (1)より、f′(x)>0f'(x)>0 は 0<x<α0<x<\alpha で、f′(x)<0f'(x)<0 は α<x<π/2\alpha<x<\pi/2 で成り立つ。したがって ff は 0<x<α0<x<\alpha で増加し、α<x<π/2\alpha<x<\pi/2 で減少する。さらに f(0)=0,f ⁣(π2)=−11+π/2<0.\displaystyle f(0)=0,\qquad f\!\left(\frac\pi2\right)=-\frac{1}{1+\pi/2}<0. よって 0<x≦α0<x\leq\alpha では f(x)>0f(x)>0 であり、f(α)>0f(\alpha)>0 から f(π/2)<0f(\pi/2)<0 まで異なる xx に対して同じ値をとらずに減少する区間 α<x<π/2\alpha<x<\pi/2 に、f(β)=0f(\beta)=0 となる β\beta がただ1つ存在する。これ以外に 0<x<π/20<x<\pi/2 の範囲の解はない。

(3) F′(x)=f(x)F'(x)=f(x) であり、(2)より f(x)>0f(x)>0 は 0<x<β0<x<\beta、f(x)<0f(x)<0 は β<x<π/2\beta<x<\pi/2 で成り立つ。従って FF は 0≦x≦β0\le x\le\beta で増加し、β≦x≦π/2\beta\le x\le\pi/2 で減少する。F(0)=0F(0)=0 なので、0<x≦β0<x\leq\beta では F(x)>0F(x)>0 である。

端点でも正であることを示す。0≦t≦10\leq t\leq1 では 11+t2≦1−t22,\displaystyle \frac{1}{1+t^2}\leq 1-\frac{t^2}{2}, なぜなら (1−t22)(1+t2)−1=t2(1−t2)2≧0\displaystyle \left(1-\frac{t^2}{2}\right)(1+t^2)-1=\frac{t^2(1-t^2)}2\geq0 だからである。よって π4=∫01dt1+t2<∫01(1−t22)dt=56,\displaystyle \frac\pi4=\int_0^1\frac{dt}{1+t^2}<\int_0^1\left(1-\frac{t^2}{2}\right)dt=\frac56, 従って π<103\displaystyle \pi<\frac{10}{3} である。したがって 1+π2<83<2.7<e,\displaystyle 1+\frac\pi2<\frac83<2.7<e, ゆえに F(π/2)=1−log⁡(1+π/2)>0F(\pi/2)=1-\log(1+\pi/2)>0 となる。(2)で FF は β≦x≦π/2\beta\le x\le\pi/2 で減少するから、その区間では F(x)≧F(π/2)>0F(x)\geq F(\pi/2)>0 である。以上より 0<x<π/20<x<\pi/2 で F(x)>0F(x)>0 が成り立つ。

(4) (3)より、求める面積は S=∫0π/2(sin⁡x−log⁡(1+x)) dx=[−cos⁡x−(1+x)log⁡(1+x)+(1+x)]0π/2=1+π2−(1+π2)log⁡(1+π2)=(1+π2)(1−log⁡(1+π2)).\displaystyle \begin{aligned} S&=\int_0^{\pi/2}\bigl(\sin x-\log(1+x)\bigr)\,dx\\ &=\left[-\cos x-(1+x)\log(1+x)+(1+x)\right]_0^{\pi/2}\\ &=1+\frac\pi2-\left(1+\frac\pi2\right)\log\left(1+\frac\pi2\right)\\ &=\left(1+\frac\pi2\right)\left(1-\log\left(1+\frac\pi2\right)\right). \end{aligned}

この問題で使う考え方

  • 三角関数の微分
  • 指数・対数関数の微分
  • 第二次導関数
  • 導関数と増減
  • 部分積分法
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 曲線で囲まれた面積

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