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名古屋大学/2010年度

名古屋大学 2010年 数学 第2問解答・解説

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1問題

名古屋大学2010年度第2問

関数 f(x)=(x^2-x)e^{-x} について,次の問いに答えよ。必要ならば,任意の自然数 n に対して lim_{x→+∞} x^n e^{-x}=0 が成り立つことを用いてよい。

(1) y=f(x) のグラフの変曲点を求め,グラフの概形をかけ。

(2) a>0 とする。点 (0, a) を通る y=f(x) のグラフの接線が1本だけ存在するような a の値を求めよ。また,a がその値をとるとき,y=f(x) のグラフ,その接線および y 軸で囲まれた図形の面積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 変曲点 (1,0),(4,12e−4); α=3−52, β=3+52, f(α)=(2−5)e−α, f(β)=(2+5)e−β.\displaystyle (1,0),\left(4,12e^{-4}\right);\space{}\alpha=\frac{3-\sqrt5}{2},\space{}\beta=\frac{3+\sqrt5}{2},\space{}f(\alpha)=(2-\sqrt5)e^{-\alpha},\space{}f(\beta)=(2+\sqrt5)e^{-\beta}.
    (2) a=32e−4, y=e−4(32−5x), S=109e−4−1.(2)\space{}a=32e^{-4},\space{}y=e^{-4}(32-5x),\space{}S=109e^{-4}-1.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

関数を微分すると f′(x)=(−x2+3x−1)e−x,f′′(x)=(x−1)(x−4)e−xf'(x)=(-x^2+3x-1)e^{-x},\qquad f''(x)=(x-1)(x-4)e^{-x} となる。f′(x)=0f'(x)=0 の解を α=3−52,β=3+52\displaystyle \alpha=\frac{3-\sqrt5}{2},\qquad \beta=\frac{3+\sqrt5}{2} とおくと、f′f' の符号は x<αx<\alpha で負、α<x<β\alpha<x<\beta で正、x>βx>\beta で負である。したがって x=αx=\alpha で極小、x=βx=\beta で極大となる。r=α,βr=\alpha,\beta は r2−3r+1=0r^2-3r+1=0 を満たすので f(r)=(r2−r)e−r=(2r−1)e−r.f(r)=(r^2-r)e^{-r}=(2r-1)e^{-r}. よって極小点は (α,(2−5)e−α)\bigl(\alpha,(2-\sqrt5)e^{-\alpha}\bigr)、極大点は (β,(2+5)e−β)\bigl(\beta,(2+\sqrt5)e^{-\beta}\bigr) である。また、f(x)=x(x−1)e−xf(x)=x(x-1)e^{-x} より xx 軸との交点は (0,0),(1,0)(0,0),(1,0)。x→−∞x\to-\infty では f(x)→+∞f(x)\to+\infty、与えられた極限から x→+∞x\to+\infty では f(x)→0f(x)\to0 であり、x>1x>1 では f(x)>0f(x)>0 である。

f′′(x)>0(x<1, x>4),f′′(x)<0(1<x<4)f''(x)>0\quad(x<1,\ x>4),\qquad f''(x)<0\quad(1<x<4) で符号が変わるから、変曲点は (1,0),(4,12e4)\displaystyle (1,0),\qquad \left(4,\frac{12}{e^4}\right) である。以上の増減、凹凸、交点および極限を用いて概形を描く。

接点の xx 座標を tt とすると、接線は y=f′(t)(x−t)+f(t)y=f'(t)(x-t)+f(t) であり、その yy 切片は g(t)=f(t)−tf′(t)=t2(t−2)e−t.g(t)=f(t)-tf'(t)=t^2(t-2)e^{-t}. したがって、(0,a)(0,a) を通る条件は a=g(t)a=g(t) である。a>0a>0 となるには t>2t>2 が必要であり、t>2t>2 では g′(t)=−t(t−1)(t−4)e−t.g'(t)=-t(t-1)(t-4)e^{-t}. ゆえに gg は 2<t<42<t<4 で増加し、t>4t>4 で減少する。また lim⁡t→2+g(t)=0\displaystyle \lim\limits _{t\to2+}g(t)=0、与えられた極限より lim⁡t→+∞g(t)=0\displaystyle \lim\limits _{t\to+\infty}g(t)=0 であり、最大値は g(4)=32e−4g(4)=32e^{-4} である。従って 0<a<32e−40<a<32e^{-4} なら接点の候補は 2<u<4<v2<u<4<v を満たす二つの値 u,vu,v、a=32e−4a=32e^{-4} なら t=4t=4 の一つ、a>32e−4a>32e^{-4} なら候補なしとなる。

0<a<32e−40<a<32e^{-4} の二つの候補から同じ直線が得られることはない。もし同じ直線の傾きを mm とすると、f′(u)=f′(v)=mf'(u)=f'(v)=m である。f′′<0f''<0 は 2<x<42<x<4、f′′>0f''>0 は x>4x>4 で成り立つので、f′f' は 2<x<42<x<4 で減少し、x>4x>4 で増加する。従って u<x<vu<x<v では f′(x)<mf'(x)<m となり、 f(v)−f(u)=∫uvf′(x) dx<m(v−u).\displaystyle f(v)-f(u)=\int_u^v f'(x)\,dx<m(v-u). 一方、同じ直線が u,vu,v で接するなら、その傾きは mm であるから f(v)−f(u)=m(v−u)f(v)-f(u)=m(v-u) となる。これは矛盾であり、二つの接点候補は異なる接線を与える。よって接線がちょうど一本となるのは a=32e−4a=32e^{-4} の場合だけである。

このとき接点は t=4t=4、接線は y=f′(4)(x−4)+f(4)=e−4(32−5x)y=f'(4)(x-4)+f(4)=e^{-4}(32-5x) である。0≦x≦10\le x\le1 では f(x)≦0<e−4(32−5x)f(x)\le0<e^{-4}(32-5x)。1<x<41<x<4 では f′′(x)<0f''(x)<0 だから f′f' は減少し、f′(x)>f′(4)f'(x)>f'(4)。従って f(4)−f(x)=∫x4f′(s) ds>f′(4)(4−x),\displaystyle f(4)-f(x)=\int_x^4 f'(s)\,ds>f'(4)(4-x), すなわちこの区間でもグラフは接線の下にある。ゆえに、求める図形は 0≦x≦40\le x\le4 における接線とグラフの間の部分であり、その面積は S=∫04{e−4(32−5x)−(x2−x)e−x} dx=88e−4−[−e−x(x2+x+1)]04=88e−4−(1−21e−4)=109e−4−1.\displaystyle \begin{aligned} S&=\int_0^4\left\{e^{-4}(32-5x)-(x^2-x)e^{-x}\right\}\,dx\\ &=88e^{-4}-\left[-e^{-x}(x^2+x+1)\right]_0^4\\ &=88e^{-4}-(1-21e^{-4})=109e^{-4}-1. \end{aligned}

この問題で使う考え方

  • 指数関数のグラフ・増減
  • 導関数と増減
  • 極大・極小
  • 関数の極限
  • 積の微分
  • 指数・対数関数の微分
  • 第二次導関数
  • 凹凸と変曲点

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