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近畿大学/2012年度/一般前期

近畿大学 2012年 数学 第2問解答・解説

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1問題

近畿大学2012年度第2問

∠A=30∘\angle A=30^{\circ},AB=AC=4AB=AC=4 をみたす △ABC\triangle ABC において,点 CC を点 P1P_{1} として,△P1Q1P2\triangle P_{1}Q_{1}P_{2} が正三角形になるように,辺 ABAB 上に点 Q1Q_{1},辺 ACAC 上に点 P2P_{2} をとる。

次に,図のように,△P2Q2P3\triangle P_{2}Q_{2}P_{3} が正三角形になるように,辺 ABAB 上に点 Q2Q_{2},辺 ACAC 上に点 P3P_{3} をとる。以下同様にして,△PnQnPn+1\triangle P_{n}Q_{n}P_{n+1} が正三角形になるように,辺 ABAB 上に点 QnQ_{n},辺 ACAC 上に点 Pn+1P_{n+1} をとる。(n=1,2,3,…)(n=1,2,3,\ldots)

△PnQnPn+1\triangle P_{n}Q_{n}P_{n+1} の面積を SnS_{n},△QnPn+1Qn+1\triangle Q_{n}P_{n+1}Q_{n+1} の面積を TnT_{n} とする。

細長い三角形ABCの図で、上をA、左下をB、右下をC=P₁と記す。左辺に下からQ₁、Q₂、Q₃、Q₄、右辺に下からP₂、P₃、P₄を置き、左右の辺の点を交互に結ぶ線分で内部を三角形に分ける。下から右側にS₁、S₂、S₃、左側にT₁、T₂、T₃を表示し、頂点A付近にも短い線分が続く。

(1) BCBC と P1P2P_{1}P_{2} の長さを,二重根号を用いない形で求めよ。

(2) S1,T1S_{1},T_{1} の値を求めよ。

(3) SnS_{n} を nn を用いて表せ。また,Sn<11000\displaystyle S_{n}<\frac{1}{1000} をみたす最小の nn の値を求めよ。

(4) TnT_{n} を nn を用いて表せ。また,和 ∑n=15Tn\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{5}T_{n} の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

正三角形の配置からできる30°・120°・30°の三角形を繰り返し用い、辺長を半分ずつにする漸化関係を導く。正弦定理と三角形の面積公式から各面積を求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)BC=26−22,P1P2=2.\quad BC=2\sqrt6-2\sqrt2,\quad P_1P_2=2.\qquad (2)S1=3,T1=32.\displaystyle \quad S_1=\sqrt3,\quad T_1=\frac{\sqrt3}{2}.\qquad (3)Sn=34n−1,Sn<11000\displaystyle \quad S_n=\frac{\sqrt3}{4^{n-1}},\quad S_n<\frac1{1000} をみたす最小の n=7.n=7.\qquad (4)Tn=234n,∑n=15Tn=3413512.\displaystyle \quad T_n=\frac{2\sqrt3}{4^n},\quad \sum\limits _{n=1}^{5}T_n=\frac{341\sqrt3}{512}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 余弦定理より BC2=AB2+AC2−2⋅AB⋅ACcos⁡30∘=32−163.BC^2=AB^2+AC^2-2\cdot AB\cdot AC\cos30^{\circ}=32-16\sqrt3. ここで (26−22)2=32−163\bigl(2\sqrt6-2\sqrt2\bigr)^2=32-16\sqrt3 であり、26−22>02\sqrt6-2\sqrt2>0 だから BC=26−22.BC=2\sqrt6-2\sqrt2. また、正三角形 P1Q1P2P_1Q_1P_2 と図の配置から、三角形 AQ1P2AQ_1P_2 の角は 30∘,120∘,30∘30^{\circ},120^{\circ},30^{\circ} である。よって AP2=Q1P2=P1P2AP_2=Q_1P_2=P_1P_2。さらに AC=AP2+P2C=4AC=AP_2+P_2C=4 で、P2C=P1P2P_2C=P_1P_2 だから AP2=P2C=2AP_2=P_2C=2、従って P1P2=2P_1P_2=2。

(2) 正三角形の面積公式から S1=34(P1P2)2=3.\displaystyle S_1=\frac{\sqrt3}{4}(P_1P_2)^2=\sqrt3. 三角形 AQ1P2AQ_1P_2 に正弦定理を使うと AQ1/P2Q1=sin⁡120∘/sin⁡30∘=3AQ_1/P_2Q_1=\sin120^{\circ}/\sin30^{\circ}=\sqrt3 なので、P2Q1=2P_2Q_1=2 より AQ1=23AQ_1=2\sqrt3。また、三角形 AQ2P3AQ_2P_3 も角が 30∘,120∘,30∘30^{\circ},120^{\circ},30^{\circ} であるから AP3=P2P3AP_3=P_2P_3。従って AP2=AP3+P2P3=2AP3AP_2=AP_3+P_2P_3=2AP_3 より AP3=1AP_3=1 となり、正弦定理から AQ2=3AQ_2=\sqrt3。よって Q1Q2=3Q_1Q_2=\sqrt3。さらに、P2P_2 から ABAB への高さは AP2sin⁡30∘=1AP_2\sin30^{\circ}=1 である。したがって T1=12⋅Q1Q2⋅1=32.\displaystyle T_1=\frac12\cdot Q_1Q_2\cdot 1=\frac{\sqrt3}{2}.

(3) dn=PnPn+1d_n=P_nP_{n+1} とおく。図の配置では A,Pn+1,PnA,P_{n+1},P_n の順に ACAC 上に並ぶ。三角形 AQnPn+1AQ_nP_{n+1} の角は、頂点 AA で 30∘30^{\circ}、頂点 Pn+1P_{n+1} で 120∘120^{\circ}、頂点 QnQ_n で 30∘30^{\circ} である。従って、等しい角に対する辺は等しく、正三角形の辺の長さも用いると APn+1=QnPn+1=PnPn+1=dn.AP_{n+1}=Q_nP_{n+1}=P_nP_{n+1}=d_n. ゆえに APn=APn+1+Pn+1Pn=2dnAP_n=AP_{n+1}+P_{n+1}P_n=2d_n であり、APn+1=APn/2AP_{n+1}=AP_n/2。AP1=AC=4AP_1=AC=4 だから APn=42n−1,dn=42n.\displaystyle AP_n=\frac{4}{2^{n-1}},\qquad d_n=\frac{4}{2^n}. したがって Sn=34dn2=34n−1.\displaystyle S_n=\frac{\sqrt3}{4}d_n^2=\frac{\sqrt3}{4^{n-1}}. この数列は公比 1/41/4 の減少数列であり、 10003>1024(3,000,000>1,048,576),10003<4096(3,000,000<16,777,216)1000\sqrt3>1024\quad(3{,}000{,}000>1{,}048{,}576),\qquad 1000\sqrt3<4096\quad(3{,}000{,}000<16{,}777{,}216) だから S6=3/1024>1/1000S_6=\sqrt3/1024>1/1000、S7=3/4096<1/1000S_7=\sqrt3/4096<1/1000。よって条件を満たす最小の nn は 77 である。

(4) 三角形 AQnPn+1AQ_nP_{n+1} に正弦定理を用いると AQn=APn+1sin⁡120∘sin⁡30∘=3dn.\displaystyle AQ_n=AP_{n+1}\frac{\sin120^{\circ}}{\sin30^{\circ}}=\sqrt3d_n. Qn+1Q_{n+1} は QnQ_n より AA に近く、dn+1=dn/2d_{n+1}=d_n/2 だから QnQn+1=AQn−AQn+1=32dn.\displaystyle Q_nQ_{n+1}=AQ_n-AQ_{n+1}=\frac{\sqrt3}{2}d_n. また、Pn+1P_{n+1} から ABAB への高さは APn+1sin⁡30∘=dn/2AP_{n+1}\sin30^{\circ}=d_n/2 である。従って Tn=12⋅3dn2⋅dn2=3dn28=234n.\displaystyle T_n=\frac12\cdot\frac{\sqrt3d_n}{2}\cdot\frac{d_n}{2} =\frac{\sqrt3d_n^2}{8}=\frac{2\sqrt3}{4^n}. よって有限等比数列の和より ∑n=15Tn=23∑n=1514n=23⋅13(1−145)=3413512.\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{5}T_n=2\sqrt3\sum\limits _{n=1}^{5}\frac1{4^n} =2\sqrt3\cdot\frac13\left(1-\frac1{4^5}\right) =\frac{341\sqrt3}{512}.

この問題で使う考え方

  • 余弦定理
  • 正弦定理
  • 三角比による面積
  • 三角形の性質
  • 等比数列の一般項と和
  • 総和記号と数列の和

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