近畿大学 2018 大問2(A)
設定
正四面体の一辺を s とし、座標を平行移動・回転して AC=(q,q,q),=(−q,q,−q),BD=(q,−q,−q),=(−q,−q,q)(q>0) とおく。このとき各辺の長さは s=22q。
正四面体の体積を VT とする。面の一辺は s、面積は 3s2/4。正四面体では頂点から底面の重心へ引いた線分が高さとなる。底面の重心から頂点までの距離は s/3 なので、正四面体の高さは s2−(3s)2=s32. したがって VT=31⋅43s2⋅s32=62s3=38q3.
解答
(1)
E,F,G,H をそれぞれ A,B,C,D の反対側の面の重心とする。重心の位置ベクトルを用いると EF=3BA,EG=3CA,EH=3DA, また FG=3CB,FH=3DB,GH=3DC. よって EFGH の6辺はすべて s/3 であり、正四面体 ABCD と相似比 1/3 の正四面体である。体積比は相似比の3乗だから VTVEFGH=271.
(2)
指定された辺の中点は IL=(q,0,0),=(−q,0,0),JM=(0,q,0),=(0,−q,0),KN=(0,0,q),=(0,0,−q). したがって IJKLMN は座標軸上の6頂点 (±q,0,0),(0,±q,0),(0,0,±q) をもつ正八面体である。中央の x=0 面にある正方形は一辺 2q、面積 2q2、頂点 I,L からこの面までの高さはそれぞれ q。正八面体はこの正方形を共通の底面とする2つの角錐なので VIJKLMN=2⋅31⋅2q2⋅q=34q3. ゆえに VTVIJKLMN=8q3/34q3/3=21.
(3)
8つの三角形の重心を座標で求めると P=(q/3,q/3,q/3),R=(q/3,−q/3,−q/3),T=(−q/3,q/3,q/3),V=(−q/3,−q/3,−q/3),Q=(q/3,−q/3,q/3),S=(q/3,q/3,−q/3),U=(−q/3,−q/3,q/3),W=(−q/3,q/3,−q/3). つまり8点は (±q/3,±q/3,±q/3) のすべての組であり、立方体の頂点である。その一辺は 2q/3、よって VPQRS-TUVW=(32q)3=278q3. したがって VTVPQRS-TUVW=8q3/38q3/27=91.
(4)
P,Q,R,S はいずれも中点 I=(q,0,0) と、x=0 にある2つの中点の三角形の重心である。したがって4点は平面 x=3q 上にある。A,B は x=q、C,D は x=−q なので、A,B を含む側は q/3≦x≦q である。
断面の位置を x=q(1−2λ),0≦λ≦1 で表す。λ=0 は辺 AB の位置、λ=1 は辺 CD の位置であり、切断面 x=q/3 は λ=1/3 に当たる。一定の λ における四角形の頂点は、辺 AC,AD,BC,BD 上の点 (1−λ)A+λC,(1−λ)A+λD,(1−λ)B+λC,(1−λ)B+λD である。これは、長さ (1−λ)s の辺と長さ λs の辺が直交する長方形である。実際、辺の方向は B−A=(0,−2q,−2q) と D−C=(0,−2q,2q) に平行で、その内積は 0。したがって断面積は S(λ)=s2λ(1−λ). また dx=−2qdλ。断面積を積分して A,B 側と正四面体全体の体積の比をとると、共通因子 2qs2 が消えて VTVAB側=∫01λ(1−λ)dλ∫01/3λ(1−λ)dλ=61[2λ2−3λ3]01/3=61181−811=277.
最終答案
- (1) 271 - (2) 21 - (3) 91 - (4) 277
使用した解法
重心と中点を座標で表し、相似比・角錐体積・立方体の辺長から体積を比較した。切断後の体積は平行断面の面積を λ の式で表して積分した。