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近畿大学/2018年度/一般前期[01/21,02/04]

近畿大学 2018年 数学 第2問解答・解説

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1問題

近畿大学2018年度第2問

解答は必ず別に配布する解答用紙に記入すること。分数形は既約分数で答え,根号中の自然数が最小となる形で答えること。根号を含む分数形は分母を有理化すること。

右のような正四面体 ABCDABCD を考える。△BCD,△ACD,△ABD,△ABC\triangle BCD,\triangle ACD,\triangle ABD,\triangle ABC の重心をそれぞれ E,F,G,HE,F,G,H とすると,正四面体 EFGHEFGH ができる。

四面体ABCDの図で、Aが上、Bが左、Cが下、Dが右に表示されている。辺BDは破線、残りの5辺は実線で描かれている。

(1) 正四面体 EFGHEFGH の体積は正四面体 ABCDABCD の体積の何倍か求めよ。

(2) 辺 AB,AC,AD,CD,DB,BCAB,\allowbreak AC,\allowbreak AD,\allowbreak CD,\allowbreak DB,\allowbreak BC

の中点をそれぞれ I,J,K,L,M,NI,J,K,L,M,N とすると,正八面体 IJKLMNIJKLMN ができる。正八面体 IJKLMNIJKLMN の体積は正四面体 ABCDABCD の体積の何倍か求めよ。

(3) (2)で定めた正八面体 IJKLMNIJKLMN の8つの面 △IJK,△IKM,△IMN,△INJ,△LJK,△LKM,△LMN,△LNJ\triangle IJK,\allowbreak\triangle IKM,\allowbreak\triangle IMN,\allowbreak\triangle INJ,\allowbreak\triangle LJK,\allowbreak\triangle LKM,\allowbreak\triangle LMN,\allowbreak\triangle LNJ の重心をそれぞれ P,Q,R,S,T,U,V,WP,Q,R,S,T,U,V,W とすると,立方体 PQRS-TUVWPQRS\text{-}TUVW ができる。立方体 PQRS-TUVWPQRS\text{-}TUVW の体積は正四面体 ABCDABCD の体積の何倍か求めよ。

(4) (3)で定めた4点 P,Q,R,SP,Q,R,S を通る平面によって正四面体 ABCDABCD を切り分けたとき,頂点 A,BA,B を含む側の体積は正四面体 ABCDABCD の体積の何倍か求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • - (1) 127\displaystyle \quad \dfrac1{27}\quad
    - (2) 12\displaystyle \quad \dfrac12\quad
    - (3) 19\displaystyle \quad \dfrac19\quad
    - (4) 727\displaystyle \quad \dfrac7{27}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

近畿大学 2018 大問2(A)

設定

正四面体の一辺を ss とし、座標を平行移動・回転して A=(q,q,q),B=(q,−q,−q),C=(−q,q,−q),D=(−q,−q,q)(q>0)\begin{aligned} A&=(q,q,q),& B&=(q,-q,-q),\\ C&=(-q,q,-q),&D&=(-q,-q,q) \end{aligned} \qquad(q>0) とおく。このとき各辺の長さは s=22 qs=2\sqrt2\,q。

正四面体の体積を VTV_T とする。面の一辺は ss、面積は 3s2/4\sqrt3s^2/4。正四面体では頂点から底面の重心へ引いた線分が高さとなる。底面の重心から頂点までの距離は s/3s/\sqrt3 なので、正四面体の高さは s2−(s3)2=s23.\displaystyle \sqrt{s^2-\left(\frac{s}{\sqrt3}\right)^2}=s\sqrt{\frac23}. したがって VT=13⋅3s24⋅s23=s362=8q33.\displaystyle V_T=\frac13\cdot\frac{\sqrt3s^2}{4}\cdot s\sqrt{\frac23} =\frac{s^3}{6\sqrt2} =\frac{8q^3}{3}.

解答

(1)

E,F,G,HE,F,G,H をそれぞれ A,B,C,DA,B,C,D の反対側の面の重心とする。重心の位置ベクトルを用いると EF→=BA→3,EG→=CA→3,EH→=DA→3,\displaystyle \overrightarrow{EF}=\frac{\overrightarrow{BA}}{3},\quad \overrightarrow{EG}=\frac{\overrightarrow{CA}}{3},\quad \overrightarrow{EH}=\frac{\overrightarrow{DA}}{3}, また FG→=CB→3,FH→=DB→3,GH→=DC→3.\displaystyle \overrightarrow{FG}=\frac{\overrightarrow{CB}}{3},\quad \overrightarrow{FH}=\frac{\overrightarrow{DB}}{3},\quad \overrightarrow{GH}=\frac{\overrightarrow{DC}}{3}. よって EFGHEFGH の6辺はすべて s/3s/3 であり、正四面体 ABCDABCD と相似比 1/31/3 の正四面体である。体積比は相似比の3乗だから VEFGHVT=127.\displaystyle \boxed{\frac{V_{EFGH}}{V_T}=\frac1{27}}.

(2)

指定された辺の中点は I=(q,0,0),J=(0,q,0),K=(0,0,q),L=(−q,0,0),M=(0,−q,0),N=(0,0,−q).\begin{aligned} I&=(q,0,0),&J&=(0,q,0),&K&=(0,0,q),\\ L&=(-q,0,0),&M&=(0,-q,0),&N&=(0,0,-q). \end{aligned} したがって IJKLMNIJKLMN は座標軸上の6頂点 (±q,0,0),(0,±q,0),(0,0,±q)(\pm q,0,0),(0,\pm q,0),(0,0,\pm q) をもつ正八面体である。中央の x=0x=0 面にある正方形は一辺 2q\sqrt2q、面積 2q22q^2、頂点 I,LI,L からこの面までの高さはそれぞれ qq。正八面体はこの正方形を共通の底面とする2つの角錐なので VIJKLMN=2⋅13⋅2q2⋅q=4q33.\displaystyle V_{IJKLMN}=2\cdot\frac13\cdot2q^2\cdot q=\frac{4q^3}{3}. ゆえに VIJKLMNVT=4q3/38q3/3=12.\displaystyle \boxed{\frac{V_{IJKLMN}}{V_T} =\frac{4q^3/3}{8q^3/3}=\frac12}.

(3)

8つの三角形の重心を座標で求めると P=(q/3,q/3,q/3),Q=(q/3,−q/3,q/3),R=(q/3,−q/3,−q/3),S=(q/3,q/3,−q/3),T=(−q/3,q/3,q/3),U=(−q/3,−q/3,q/3),V=(−q/3,−q/3,−q/3),W=(−q/3,q/3,−q/3).\begin{array}{ll} P=(q/3,q/3,q/3),&Q=(q/3,-q/3,q/3),\\ R=(q/3,-q/3,-q/3),&S=(q/3,q/3,-q/3),\\ T=(-q/3,q/3,q/3),&U=(-q/3,-q/3,q/3),\\ V=(-q/3,-q/3,-q/3),&W=(-q/3,q/3,-q/3). \end{array} つまり8点は (±q/3,±q/3,±q/3)(\pm q/3,\pm q/3,\pm q/3) のすべての組であり、立方体の頂点である。その一辺は 2q/32q/3、よって VPQRS-TUVW=(2q3)3=8q327.\displaystyle V_{PQRS\text{-}TUVW}=\left(\frac{2q}{3}\right)^3=\frac{8q^3}{27}. したがって VPQRS-TUVWVT=8q3/278q3/3=19.\displaystyle \boxed{\frac{V_{PQRS\text{-}TUVW}}{V_T} =\frac{8q^3/27}{8q^3/3}=\frac19}.

(4)

P,Q,R,SP,Q,R,S はいずれも中点 I=(q,0,0)I=(q,0,0) と、x=0x=0 にある2つの中点の三角形の重心である。したがって4点は平面 x=q3\displaystyle x=\frac q3 上にある。A,BA,B は x=qx=q、C,DC,D は x=−qx=-q なので、A,BA,B を含む側は q/3≦x≦qq/3\le x\le q である。

断面の位置を x=q(1−2λ),0≦λ≦1x=q(1-2\lambda),\qquad 0\le\lambda\le1 で表す。λ=0\lambda=0 は辺 ABAB の位置、λ=1\lambda=1 は辺 CDCD の位置であり、切断面 x=q/3x=q/3 は λ=1/3\lambda=1/3 に当たる。一定の λ\lambda における四角形の頂点は、辺 AC,AD,BC,BDAC,AD,BC,BD 上の点 (1−λ)A+λC,(1−λ)A+λD,(1−λ)B+λC,(1−λ)B+λD(1-\lambda)A+\lambda C,\quad (1-\lambda)A+\lambda D,\quad (1-\lambda)B+\lambda C,\quad (1-\lambda)B+\lambda D である。これは、長さ (1−λ)s(1-\lambda)s の辺と長さ λs\lambda s の辺が直交する長方形である。実際、辺の方向は B−A=(0,−2q,−2q)B-A=(0,-2q,-2q) と D−C=(0,−2q,2q)D-C=(0,-2q,2q) に平行で、その内積は 00。したがって断面積は S(λ)=s2λ(1−λ).S(\lambda)=s^2\lambda(1-\lambda). また dx=−2q dλdx=-2q\,d\lambda。断面積を積分して A,BA,B 側と正四面体全体の体積の比をとると、共通因子 2qs22qs^2 が消えて VAB側VT=∫01/3λ(1−λ) dλ∫01λ(1−λ) dλ=[λ22−λ33]01/316=118−18116=727.\displaystyle \begin{aligned} \frac{V_{AB\text{側}}}{V_T} &=\frac{\displaystyle\int_0^{1/3}\lambda(1-\lambda)\,d\lambda} {\displaystyle\int_0^1\lambda(1-\lambda)\,d\lambda}\\ &=\frac{\left[\dfrac{\lambda^2}{2}-\dfrac{\lambda^3}{3}\right]_0^{1/3}} {\dfrac16} =\frac{\dfrac1{18}-\dfrac1{81}}{\dfrac16} =\boxed{\frac7{27}}. \end{aligned}

最終答案

- (1) 127\displaystyle \dfrac1{27} - (2) 12\displaystyle \dfrac12 - (3) 19\displaystyle \dfrac19 - (4) 727\displaystyle \dfrac7{27}

使用した解法

重心と中点を座標で表し、相似比・角錐体積・立方体の辺長から体積を比較した。切断後の体積は平行断面の面積を λ\lambda の式で表して積分した。

この問題で使う考え方

  • 空間座標と空間ベクトル
  • 位置ベクトル
  • ベクトルによる図形の考察
  • ベクトルの内積
  • 空間図形の計量
  • 空間図形の性質
  • 定積分による体積
  • 定積分

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