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熊本大学/2022年度/前期

熊本大学 2022年 数学 第3問解答・解説

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1問題

熊本大学2022年度第3問

ppを正の実数とする。曲線 y=sin⁡x (x>0)y=\sin x\ (x>0) の接線で点 (−p,0)(-p,0) を通るものをすべて考え,それらの接点の xx 座標を小さい方から順に a1,a2,a3,…,an,…a_1,a_2,a_3,\ldots,a_n,\ldots とする。このとき,以下の問いに答えよ。

(問1) n=1,2,3,…n=1,2,3,\ldots に対して,tan⁡an=an+p\tan a_n=a_n+p が成り立つことを示せ。

(問2) n=1,2,3,…n=1,2,3,\ldots に対して,an+1−an>πa_{n+1}-a_n>\pi が成り立つことを示せ。

(問3) a1=π3\displaystyle a_1=\frac{\pi}{3} のとき,n=1,2,3,…n=1,2,3,\ldots に対して,tan⁡an+1>nπ+3\tan a_{n+1}>n\pi+\sqrt{3} が成り立つことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

接線条件を式で表して方程式に帰着し、三角関数の周期と tan t - t の単調増加から接点の並びと間隔を示す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (問1) tan⁡an=an+p/()\space{}\tan a_n=a_n+p\quad /\quad (問2) an+1−an>π/()\space{}a_{n+1}-a_n>\pi\quad /\quad (問3) tan⁡an+1>nπ+3)\space{}\tan a_{n+1}>n\pi+\sqrt{3}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

接点の xx 座標を aa とすると、接線は y−sin⁡a=cos⁡a(x−a)y-\sin a=\cos a(x-a) である。この直線が (−p,0)(-p,0) を通るから sin⁡a=(a+p)cos⁡a.\sin a=(a+p)\cos a. もし cos⁡a=0\cos a=0 ならば、この等式の左辺は 11 または −1-1、右辺は 00 となり矛盾する。したがって cos⁡a≠0\cos a\ne0 であり、両辺を cos⁡a\cos a で割ると tan⁡a=a+p\tan a=a+p を得る。よってこれはすべての ana_n について成り立つ。

次に、tan⁡an=an+p>0\tan a_n=a_n+p>0 なので、ana_n は k=0,1,2,…k=0,1,2,\ldots に対する区間 kπ<an<kπ+π2\displaystyle k\pi<a_n<k\pi+\tfrac{\pi}{2} のいずれかにある。0<t<π/20<t<\pi/2 で g(t)=tan⁡t−tg(t)=\tan t-t とおくと、 g′(t)=tan⁡2t>0,lim⁡t→0+g(t)=0,lim⁡t→(π/2)−g(t)=+∞.\displaystyle g'(t)=\tan^2 t>0,\qquad \lim\limits _{t\to0+}g(t)=0,\qquad \lim\limits _{t\to(\pi/2)-}g(t)=+\infty. したがって、各 k=0,1,2,…k=0,1,2,\ldots に対し、g(t)=kπ+pg(t)=k\pi+p を満たす 0<t<π/20<t<\pi/2 の範囲の tt がただ一つ存在する。よって各区間に解がただ一つあり、解の順序から an=(n−1)π+tn(0<tn<π2)\displaystyle a_n=(n-1)\pi+t_n\quad (0<t_n<\tfrac{\pi}{2}) と書ける。このとき、tan⁡an=an+p\tan a_n=a_n+p と tan⁡an=tan⁡tn\tan a_n=\tan t_n より g(tn)=(n−1)π+p,g(tn+1)=nπ+p.g(t_n)=(n-1)\pi+p,\qquad g(t_{n+1})=n\pi+p. gg は この範囲の任意の u,vu,v について、u<vu<v ならば g(u)<g(v)g(u)<g(v) を満たすから tn+1>tnt_{n+1}>t_n である。したがって an+1−an=π+tn+1−tn>π.a_{n+1}-a_n=\pi+t_{n+1}-t_n>\pi.

最後に、a1=π/3a_1=\pi/3 を (問1) に代入すると p=tan⁡π3−π3=3−π3.\displaystyle p=\tan\frac{\pi}{3}-\frac{\pi}{3}=\sqrt{3}-\frac{\pi}{3}. (問2) の不等式を j=1,2,…,nj=1,2,\ldots,n について加えると an+1−a1=∑j=1n(aj+1−aj)>nπ.\displaystyle a_{n+1}-a_1=\sum\limits _{j=1}^{n}(a_{j+1}-a_j)>n\pi. ゆえに (問1) より tan⁡an+1=an+1+p>a1+nπ+p=π3+nπ+3−π3=nπ+3,\displaystyle \tan a_{n+1}=a_{n+1}+p>a_1+n\pi+p =\frac{\pi}{3}+n\pi+\sqrt{3}-\frac{\pi}{3} =n\pi+\sqrt{3}, となる。

この問題で使う考え方

  • 三角関数の周期・グラフ
  • 三角関数の相互関係
  • 導関数と増減
  • 三角関数の微分
  • 曲線の接線

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