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名古屋市立大学/2021年度/前期

名古屋市立大学 2021年 数学 第1問解答・解説

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1問題

名古屋市立大学2021年度第1問

log⁡x,log⁡y\log x,\log y が自然対数のとき,次の問いに答えよ。   (1) 方程式 ∣log⁡x∣+∣log⁡y∣=1|\log x|+|\log y|=1 の表す図形をかけ。   (2) 不等式 ∣log⁡x∣+∣log⁡y∣≦1|\log x|+|\log y|\leq 1 の表す領域の面積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

解法:対数の絶対値を4場合に分けて境界を元のxy平面に表し、領域は縦切りして定積分で求める。テーマ:対数絶対値条件が定める正領域と曲線で囲まれた面積。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) y=ex (e−1≦x≦1), y=e/x (1≦x≦e), y=1/(ex) (e−1≦x≦1), y=x/e (1≦x≦e)y=ex\space{}(e^{-1}\le x\le1),\space{}y=e/x\space{}(1\le x\le e),\space{}y=1/(ex)\space{}(e^{-1}\le x\le1),\space{}y=x/e\space{}(1\le x\le e) の4部分からなる図形。頂点 (e,1),(1,e),(e−1,1),(1,e−1).(e,1),(1,e),(e^{-1},1),(1,e^{-1}).
    (2) S=e−e−1.(2)\space{}S=e-e^{-1}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

log⁡\log は自然対数であるから、まず x>0, y>0x>0,\ y>0 である。以下 e=exp⁡(1)e=\exp(1) とする。

(1) u=log⁡x, v=log⁡yu=\log x,\ v=\log y とおけば、uvuv 平面では ∣u∣+∣v∣=1|u|+|v|=1 は頂点 (1,0),(0,1),(−1,0),(0,−1)(1,0),(0,1),(-1,0),(0,-1) をもつひし形である。元の xyxy 平面での境界は、x,yx,y の大小と 11 との関係で分けると次のようになる。 範囲対数の式境界 x≧1, y≧1log⁡x+log⁡y=1xy=e(y=e/x)x≦1, y≧1−log⁡x+log⁡y=1y=exx≦1, y≦1−log⁡x−log⁡y=1xy=e−1(y=1/(ex))x≧1, y≦1log⁡x−log⁡y=1y=x/e\begin{array}{c|c|c} \text{範囲} & \text{対数の式} & \text{境界}\ \\\hline x\ge1,\ y\ge1 & \log x+\log y=1 & xy=e\quad (y=e/x)\\ x\le1,\ y\ge1 & -\log x+\log y=1 & y=ex\\ x\le1,\ y\le1 & -\log x-\log y=1 & xy=e^{-1}\quad (y=1/(ex))\\ x\ge1,\ y\le1 & \log x-\log y=1 & y=x/e \end{array} 各部分の範囲は、順に 1≦x≦e1\le x\le e, e−1≦x≦1e^{-1}\le x\le1, e−1≦x≦1e^{-1}\le x\le1, 1≦x≦e1\le x\le e である。したがって、頂点 (e,1),(1,e),(e−1,1),(1,e−1)(e,1),\quad (1,e),\quad (e^{-1},1),\quad (1,e^{-1}) を順につなぐ、正の範囲にある4つの曲線部分を描けばよい。具体的には、上側境界が y=exy=ex(e−1≦x≦1e^{-1}\le x\le1)と y=e/xy=e/x(1≦x≦e1\le x\le e)、下側境界が y=1/(ex)y=1/(ex)(e−1≦x≦1e^{-1}\le x\le1)と y=x/ey=x/e(1≦x≦e1\le x\le e)である。

横軸x・縦軸yの第1象限(原点O、縦横同縮尺)に、|log x|+|log y|=1を表す閉じた図形が黒線で描かれている。頂点は上の(1,e)、右の(e,1)、下の(1,e⁻¹)、左の(e⁻¹,1)で、左上の辺は直線y=ex、右上の辺は双曲線y=e/x、右下の辺は直線y=x/e、左下の辺は双曲線y=1/(ex)であり、2本の双曲線の部分は原点側へふくらむ。

(2) 不等式から ∣log⁡x∣≦1|\log x|\le1 なので e−1≦x≦ee^{-1}\le x\le e である。e−1≦x≦1e^{-1}\le x\le1 では log⁡x≦0\log x\le0 だから ∣log⁡y∣≦1+log⁡x.|\log y|\le 1+\log x. 右辺が 00 以上となる範囲は x≧e−1x\ge e^{-1} であり、これを yy について解くと −(1+log⁡x)≦log⁡y≦1+log⁡xすなわち1ex≦y≦ex.\displaystyle -(1+\log x)\le\log y\le1+\log x \quad\text{すなわち}\quad \frac1{ex}\le y\le ex. 一方、1≦x≦e1\le x\le e では log⁡x≧0\log x\ge0 なので ∣log⁡y∣≦1−log⁡xすなわちxe≦y≦ex.\displaystyle |\log y|\le1-\log x \quad\text{すなわち}\quad \frac{x}{e}\le y\le\frac{e}{x}. 従って、縦に切った面積は S=∫e−11(ex−1ex) dx+∫1e(ex−xe) dx=[ex22−1elog⁡x]e−11+[elog⁡x−x22e]1e=(e2−32e)+(e2+12e)=e−1e.\displaystyle \begin{aligned} S&=\int_{e^{-1}}^1\left(ex-\frac1{ex}\right)\,dx +\int_1^e\left(\frac e x-\frac{x}{e}\right)\,dx\\ &=\left[\frac{e x^2}{2}-\frac1e\log x\right]_{e^{-1}}^1 +\left[e\log x-\frac{x^2}{2e}\right]_1^e\\ &=\left(\frac e2-\frac{3}{2e}\right) +\left(\frac e2+\frac{1}{2e}\right) =e-\frac1e. \end{aligned} 各区間の上下の境界は端点で一致し、幅は区間内で非負である。また e>1e>1 より面積 e−e−1e-e^{-1} は正である。したがって、求める面積は e−e−1\boxed{e-e^{-1}}。

この問題で使う考え方

  • 対数とその性質
  • 不定積分・定積分の性質
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 曲線で囲まれた面積

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