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琉球大学/2025年度/前期

琉球大学 2025年 数学 第1問解答・解説

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1問題

琉球大学2025年度第1問

(表紙共通指示)本冊子には大問1,2,3,4が出題されており,全問解答すること。解答時間は120分。 nn を自然数, fn(x)=1+∑k=1nxkk!\displaystyle f_n(x)=1+\sum\limits _{k=1}^{n}\frac{x^k}{k!} とする。次の問いに答えよ。(50点)

問1 f2(x)f_2(x) の導関数を求めよ。

問2 x≧0x\geq0 のとき,不等式 ex≧f1(x)e^x\geq f_1(x) を示せ。

問3 x≧0x\geq0 のとき,すべての自然数 n≧1n\geq1 に対して不等式 ex≧fn(x)e^x\geq f_n(x) を示せ。

問4 0≦x≦10\leq x\leq1 のとき,すべての自然数 n≧1n\geq1 に対して不等式 ex≦fn(x)+xnn!\displaystyle e^x\leq f_n(x)+\frac{x^n}{n!} を示せ。

解答は次のページの解答欄に記入すること。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)f2′(x)=1+x.(2)ex≧f1(x)=1+x(x≧0).(3)ex≧fn(x)(x≧0,n≧1).(4)ex≦fn(x)+xn/n!(0≦x≦1,n≧1).(1) f_2'(x)=1+x. (2) e^x≥f_1(x)=1+x (x≥0). (3) e^x≥f_n(x) (x≥0,n≥1). (4) e^x≤f_n(x)+x^n/n! (0≤x≤1,n≥1).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

原文・入力

数学の確認

(1) f2(x)=1+x+x22\displaystyle f_2(x)=1+x+\frac{x^2}{2} なので f2′(x)=1+xf_2'(x)=1+x。

(2) u(x)=ex−1−xu(x)=e^x-1-x とおく。u(0)=0u(0)=0、u′(x)=ex−1≧0 (x≧0)u'(x)=e^x-1\geq0\ (x\geq0) だから u(x)≧0u(x)\geq0。従って ex≧f1(x)e^x\geq f_1(x)。

定義から fn+1′=fnf_{n+1}'=f_n。実際、 fn+1′(x)=∑k=1n+1xk−1(k−1)!=∑j=0nxjj!=fn(x).\displaystyle f_{n+1}'(x)=\sum\limits _{k=1}^{n+1}\frac{x^{k-1}}{(k-1)!} =\sum\limits _{j=0}^{n}\frac{x^j}{j!}=f_n(x).

(3) Dn(x)=ex−fn(x)D_n(x)=e^x-f_n(x) とおく。(2)より D1≧0D_1\geq0。さらに Dn+1′=ex−fn=DnD_{n+1}'=e^x-f_n=D_n、Dn+1(0)=0D_{n+1}(0)=0 だから Dn+1(x)=∫0xDn(t) dt≧0(x≧0)\displaystyle D_{n+1}(x)=\int_0^xD_n(t)\,dt\geq0\quad(x\geq0) が帰納的に成り立つ。

(4) まず e<3e<3 を確かめる。exe^x の二階導関数は正なので、そのグラフは下に凸で、0<x<10<x<1 では両端を結ぶ線分より下にある。したがって、0≦x≦10\leq x\leq1 ではex≦1+(e−1)xe^x\leq1+(e-1)x。積分すると e−1=∫01ex dx<∫01{1+(e−1)x} dx=e+12,\displaystyle e-1=\int_0^1e^x\,dx <\int_0^1\{1+(e-1)x\}\,dx=\frac{e+1}{2}, 従って e<3e<3。よって ex≦1+(e−1)x≦1+2xe^x\leq1+(e-1)x\leq1+2x であり、G1(x)=f1(x)+x−ex≧0G_1(x)=f_1(x)+x-e^x\geq0。

Gn(x)=fn(x)+xnn!−ex\displaystyle G_n(x)=f_n(x)+\frac{x^n}{n!}-e^x とおくと Gn+1′=GnG_{n+1}'=G_n、Gn+1(0)=0G_{n+1}(0)=0。従って Gn+1(x)=∫0xGn(t) dt\displaystyle G_{n+1}(x)=\int_0^xG_n(t)\,dt。基底 G1≧0G_1\geq0 と帰納法から全ての n≧1n\geq1 で Gn≧0G_n\geq0 が 0≦x≦10\leq x\leq1 の範囲で成り立つ。

範囲・表示・ラベル

指数関数の単調性、微分と二階微分による凸性、定積分、数学的帰納法を使う。表紙記載の数学甲の範囲内で、Taylor/Maclaurin展開や無限級数は用いない。問3は x≧0x\geq0、問4は 0≦x≦10\leq x\leq1 の条件をそれぞれ保った。

**答**

(1) f2′(x)=1+xf_2'(x)=1+x。

(2) ex≧f1(x)(x≧0)e^x\geq f_1(x)\quad(x\geq0)。

(3) ex≧fn(x)(x≧0, n≧1)e^x\geq f_n(x)\quad(x\geq0,\ n\geq1)。

(4) ex≦fn(x)+xnn!(0≦x≦1, n≧1)\displaystyle e^x\leq f_n(x)+\frac{x^n}{n!}\quad(0\leq x\leq1,\ n\geq1)。

この問題で使う考え方

  • 関数の微分
  • 積分による帰納法
  • 凸関数の弦評価

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