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札幌医科大学/2023年度/前期

札幌医科大学 2023年 数学 第3問解答・解説

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1問題

札幌医科大学2023年度第3問

確率 pp でシュートを成功させる選手がいる。ある試合中に,この選手は3回のシュートを試みた。

(1) この選手が3回目で初めてシュートを成功させた確率を,pp を用いて表せ。

この選手の親は試合を観戦できなかったが,「3回のシュートのうち少なくとも1回のシュートを成功させた」という事象 AA が起こったことを知った。この事象 AA が起こったときに,この選手が3回目で初めてシュートを成功させる条件付き確率は 25109\displaystyle \frac{25}{109} であるという。

(2) pp の値を求めよ。

(3) 事象 AA が起こったときに,この選手が2回目で初めてシュートを成功させる条件付き確率を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 独立同確率試行の解釈では\quad (1) p(1−p)2=50343 (p=27),\displaystyle \space{}p(1-p)^2=\frac{50}{343}\space{}(p=\frac27),\quad (2) p=27,\displaystyle \space{}p=\frac27,\quad (3) 35109.\displaystyle \space{}\frac{35}{109}.\quad 独立性なしでは一意に定まらない。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

独立試行とみなす場合 各シュートの成否が互いに独立で、各回の成功確率が pp であると仮定する。q=1−pq=1-p とおく。

(1) 3回目で初めて成功するには、1回目、2回目が失敗し、3回目が成功すればよい。よってその確率は q2p=p(1−p)2q^2p=p(1-p)^2 である。

(2) 事象 AA の余事象は3回とも失敗することだから P(A)=1−q3=p(1+q+q2).P(A)=1-q^3=p(1+q+q^2). 条件付き確率の条件から P(3回目で初めて成功)P(A)=q2pp(1+q+q2)=q21+q+q2=25109.\displaystyle \frac{P(\text{3回目で初めて成功})}{P(A)} =\frac{q^2p}{p(1+q+q^2)} =\frac{q^2}{1+q+q^2} =\frac{25}{109}. ここで AA が起こったという条件付き確率が与えられているので p>0p>0 であり、約分はできる。したがって 84q2−25q−25=0,84q^2-25q-25=0, q=25±252+4⋅84⋅25168=25±95168.\displaystyle q=\frac{25\pm\sqrt{25^2+4\cdot84\cdot25}}{168} =\frac{25\pm95}{168}. 0≦q≦10\leq q\leq1 より q=57\displaystyle q=\frac57 を選び、 p=1−q=27.\displaystyle p=1-q=\frac27. このとき、(1)の確率は pq2=27(57)2=50343.\displaystyle pq^2=\frac27\left(\frac57\right)^2=\frac{50}{343}.

(3) 2回目で初めて成功する事象は、1回目が失敗し2回目が成功する事象であり、3回目の成否は問わない。その確率は qpqp である。また P(A)=1−(57)3=218343.\displaystyle P(A)=1-\left(\frac57\right)^3=\frac{218}{343}. したがって P(2回目で初めて成功∣A)=qp1−q3=57⋅27218343=35109.\displaystyle P(\text{2回目で初めて成功}\mid A) =\frac{qp}{1-q^3} =\frac{\frac57\cdot\frac27}{\frac{218}{343}} =\frac{35}{109}.

独立性を仮定しない場合 原文には3回の成否が独立であるとの記載がない。各回の成功確率が同じ pp という周辺確率だけでは、(1)の同時確率や P(A)P(A) は決まらない。実際、成功を1、失敗を0として、結果 100,010,001100,010,001 のそれぞれに確率 25109\displaystyle \frac{25}{109}、結果 110,101,011110,101,011 のそれぞれに確率 34327\displaystyle \frac{34}{327} を与えるモデルを考える。これらの確率の和は1であり、各回の成功確率は 25109+2⋅34327=143327\displaystyle \frac{25}{109}+2\cdot\frac{34}{327}=\frac{143}{327} で等しい。このモデルでは必ず少なくとも1回成功するので P(A)=1P(A)=1。3回目で初めて成功する結果は 001001 だけで、その確率は 25109\displaystyle \frac{25}{109} であるため、問題文の条件付き確率を満たす。一方、2回目で初めて成功する結果 010010 の確率も 25109\displaystyle \frac{25}{109} となる。したがって独立性なしでは pp も(3)の答えも一意に定まらない。上の 27,50343,35109\displaystyle \frac27,\frac{50}{343},\frac{35}{109} は、独立同確率の試行と解釈した場合の結果である。

この問題で使う考え方

  • 確率の基本法則
  • 独立な試行
  • 条件付き確率

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