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大阪公立大学/2023年度/前期

大阪公立大学 2023年 数学 第1問解答・解説

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1問題

大阪公立大学2023年度第1問配点 50点

A,BA,B の2人が階段の一番下の段にいる。2人はじゃんけんをして,下記のルールに従い階段を移動するゲームを繰り返し行う。

・AA は勝ったら1段のぼり,あいこか負けた場合,同じ段にとどまる。

・BB はグー,チョキで勝ったら1段のぼり,パーで勝ったら3段のぼる。また,あいこか,グー,チョキで負けた場合,同じ段にとどまる。パーで負けたら階段の一番下の段まで戻る(すでに一番下の段にいる場合はとどまる)。

A,BA,B ともに,13\displaystyle \frac{1}{3} ずつの確率でグー,チョキ,パーを出すものとし,すべての試行は独立とする。2回目以降のゲームは,2人とも直前のゲームでの移動を終えた位置で行うものとする。階段の一番下の段を0段目とし,そこから mm 段のぼった段を mm 段目とする。次の問いに答えよ。

問1 nn は自然数とし,mm は 0≦m≦n0\leq m\leq n である整数とする。nn 回のゲームを終えた結果,AA が mm 段目にいる確率 xn,mx_{n,m} を求めよ。

問2 mm は0以上の整数とする。2回のゲームを終えた結果,BB が mm 段目にいる確率 ymy_{m} を求めよ。

問3 nn は自然数とする。nn 回のゲームを終えた結果,BB が0段目にいる確率 znz_{n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • xn,m=(nm)(13)m(23)n−m;(y0,y1,y2,y3,y4,y5,y6)=181(39,22,4,11,4,0,1),ym=0 (m≧7);zn=14+34(59)n.\displaystyle x_{n,m}=\binom{n}{m}\left(\frac13\right)^m\left(\frac23\right)^{n-m};\quad (y_0,y_1,y_2,y_3,y_4,y_5,y_6)=\frac1{81}(39,22,4,11,4,0,1),\quad y_m=0\space{}(m\ge7);\quad z_n=\frac14+\frac34\left(\frac59\right)^n.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

第1問

問1

1回のじゃんけんでAが勝つ確率は 1/31/3 であり、各回は独立である。Aは勝った回だけ1段上がり、その他の回は位置が変わらない。したがって、nn 回のうちちょうど mm 回勝つ確率が求める確率であるから、 xn,m=(nm)(13)m(23)n−m(0≦m≦n)\displaystyle x_{n,m}=\binom{n}{m}\left(\frac13\right)^m\left(\frac23\right)^{n-m} \qquad(0\le m\le n) となる。

問2

Bが1回のじゃんけんで出す手とAの手の組は9通り同様に確からしい。Bが1段上がる組は2通り、3段上がる組は1通り、同じ段にとどまる組(あいこ3通りと、グーまたはチョキで負ける2通り)は5通り、パーで負けて最下段に戻る組は1通りである。よって、Bが0段目から始める1回後の位置の確率は P(B=0)=69=23,P(B=1)=29,P(B=3)=19\displaystyle P(B=0)=\frac{6}{9}=\frac23,\qquad P(B=1)=\frac29,\qquad P(B=3)=\frac19 である。すでに正の段 hh にいる場合は、次の1回後に0段目へ戻る確率が 1/91/9、hh 段目にとどまる確率が 5/95/9、h+1h+1 段目へ進む確率が 2/92/9、h+3h+3 段目へ進む確率が 1/91/9 となる。0段目にいる場合は、戻る事象も0段目にとどまるので、遷移先の確率は0段目 2/32/3、1段目 2/92/9、3段目 1/91/9 である。

以上を1回後の位置 0,1,30,1,3 ごとに計算すると、 y0=23⋅23+29⋅19+19⋅19=3981=1327,y1=23⋅29+29⋅59=2281,y2=29⋅29=481,y3=23⋅19+19⋅59=1181,y4=29⋅19+19⋅29=481,y6=19⋅19=181.\displaystyle \begin{aligned} y_0&=\frac23\cdot\frac23+\frac29\cdot\frac19+\frac19\cdot\frac19 =\frac{39}{81}=\frac{13}{27},\\ y_1&=\frac23\cdot\frac29+\frac29\cdot\frac59 =\frac{22}{81},\\ y_2&=\frac29\cdot\frac29=\frac4{81},\\ y_3&=\frac23\cdot\frac19+\frac19\cdot\frac59 =\frac{11}{81},\\ y_4&=\frac29\cdot\frac19+\frac19\cdot\frac29 =\frac4{81},\\ y_6&=\frac19\cdot\frac19=\frac1{81}. \end{aligned} その他の段には到達しない。したがって ym={1327(m=0),2281(m=1),481(m=2),1181(m=3),481(m=4),181(m=6),0(それ以外の m≧0).\displaystyle y_m= \begin{cases} \frac{13}{27}&(m=0),\\ \frac{22}{81}&(m=1),\\ \frac4{81}&(m=2),\\ \frac{11}{81}&(m=3),\\ \frac4{81}&(m=4),\\ \frac1{81}&(m=6),\\ 0&(\text{それ以外の }m\ge0). \end{cases}

問3

z0=1z_0=1 とおく。n−1n-1 回後にBが0段目にいるとき、次も0段目にいる確率は 6/96/9 である。正の段にいるときは、パーで負ける場合に限って0段目へ戻るので、その確率は 1/91/9 である。従って zn=69zn−1+19(1−zn−1)=19+59zn−1.\displaystyle z_n=\frac69 z_{n-1}+\frac19(1-z_{n-1}) =\frac19+\frac59z_{n-1}. この漸化式の定数解は 1/41/4 であり、 zn−14=59(zn−1−14).\displaystyle z_n-\frac14=\frac59\left(z_{n-1}-\frac14\right). 初期値 z0=1z_0=1 から zn=14+34(59)n\displaystyle \boxed{z_n=\frac14+\frac34\left(\frac59\right)^n} を得る。

この問題で使う考え方

  • 独立な試行
  • 二項分布
  • 組合せ
  • 確率の基本法則
  • 条件付き確率
  • 漸化式
  • 等比数列の一般項と和

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