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九州大学/2017年度/前期

九州大学 2017年 数学 第4問解答・解説

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1問題

九州大学2017年度第4問

[問題] 赤玉2個,青玉1個,白玉1個が入った袋が置かれた円形のテーブルの周りにA,B,Cの3人がこの順番で時計回りに着席している。3人のうち,ひとりが袋から玉を1個取り出し,色を確認したら袋にもどす操作を考える。1回目はAが玉を取り出し,次のルール (a),(b),(c) に従って勝者が決まるまで操作を繰り返す。 (a) 赤玉を取り出したら,取り出した人を勝者とする。 (b) 青玉を取り出したら,次の回も同じ人が玉を取り出す。 (c) 白玉を取り出したら,取り出した人の左隣りの人が次の回に玉を取り出す。 A,B,Cの3人が nn 回目に玉を取り出す確率をそれぞれ an,bn,cna_n,b_n,c_n (n=1,2,…)(n=1,2,\ldots) とする。ただし,a1=1a_1=1,b1=c1=0b_1=c_1=0 である。以下の問いに答えよ。

袋が置かれた円形のテーブルの周囲に、Aが下、Bが左上、Cが右上に表示されている。テーブルの外側にAからB、BからC、CからAへ時計回りに進む3本の曲線矢印が描かれている。

(1) Aが4回目に勝つ確率と7回目に勝つ確率をそれぞれ求めよ。

(2) dn=an+bn+cn (n=1,2,…)d_n=a_n+b_n+c_n\ (n=1,2,\ldots) とおくとき,dnd_n を求めよ。

(3) 自然数 n≧3n\geq3 に対し,an+1a_{n+1} を an−2a_{n-2} と nn を用いて表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

各回の担当者別の到達確率について遷移漸化式を立て、合計確率の等比数列と3回先の関係を導く。勝率は担当確率に赤玉の確率を掛けて求め、青白列の個数でも照合する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 164, 114096\displaystyle (1)\space{}\frac{1}{64},\space{}\frac{11}{4096}
    (2) dn=(12)n−1\displaystyle (2)\space{}d_n=\left(\frac12\right)^{n-1}
    (3) an+1=32n+3−an−264 (n≧3)\displaystyle (3)\space{}a_{n+1}=\frac{3}{2^{n+3}}-\frac{a_{n-2}}{64}\space{}(n\geq3)

4解答

解答を見る途中式つきの解答

赤玉を引いた時点で勝者が決まるので、次の回に進むのは青玉または白玉を引いた場合であり、それぞれの確率は 1/41/4 である。白玉を引いた人の左隣りは、図の着席順に従って時計回りに次の人である。したがって、各回にその人が玉を取り出す確率について an+1=an+cn4,bn+1=bn+an4,cn+1=cn+bn4.(1)\displaystyle a_{n+1}=\frac{a_n+c_n}{4},\qquad b_{n+1}=\frac{b_n+a_n}{4},\qquad c_{n+1}=\frac{c_n+b_n}{4}.\tag{1} が成り立つ。

(1) 初期条件から、a2=b2=1/4, c2=0a_2=b_2=1/4,\ c_2=0 であり、さらに (1) より a3=116,b3=18,c3=116,a4=a3+c34=132.\displaystyle a_3=\frac1{16},\quad b_3=\frac18,\quad c_3=\frac1{16},\quad a_4=\frac{a_3+c_3}{4}=\frac1{32}. A が4回目に勝つ確率は、4回目にAが取り出す確率に赤玉を引く確率 1/21/2 を掛けて 1/641/64 である。

後で導く関係 an+3=(3dn−an)/64a_{n+3}=(3d_n-a_n)/64 を n=4n=4 に適用する。d4=1/8d_4=1/8 だから a7=3d4−a464=3/8−1/3264=112048.\displaystyle a_7=\frac{3d_4-a_4}{64}=\frac{3/8-1/32}{64}=\frac{11}{2048}. よって、Aが7回目に勝つ確率は a7/2=11/4096a_7/2=11/4096 である。

(2) (1) の3式を加えると dn+1=an+1+bn+1+cn+1=12(an+bn+cn)=12dn.\displaystyle d_{n+1}=a_{n+1}+b_{n+1}+c_{n+1}=\frac12(a_n+b_n+c_n)=\frac12d_n. d1=1d_1=1 なので、等比数列として dn=(1/2)n−1d_n=(1/2)^{n-1} である。

(3) (1) を2回用いると an+2=an+bn+2cn16,cn+2=an+2bn+cn16.\displaystyle a_{n+2}=\frac{a_n+b_n+2c_n}{16},\qquad c_{n+2}=\frac{a_n+2b_n+c_n}{16}. したがって an+3=an+2+cn+24=2an+3bn+3cn64=3dn−an64.\displaystyle a_{n+3}=\frac{a_{n+2}+c_{n+2}}4=\frac{2a_n+3b_n+3c_n}{64}=\frac{3d_n-a_n}{64}. ここで nn を n−2n-2 に置き換えると、n≧3n\geq3 に対して an+1=3dn−2−an−264=32n+3−an−264.\displaystyle a_{n+1}=\frac{3d_{n-2}-a_{n-2}}{64}=\frac{3}{2^{n+3}}-\frac{a_{n-2}}{64}.

最後に、経路数でも (1) の結果を確かめる。4回目まで勝者が決まらない3回の色は青または白であり、Aに戻るには白が0個または3個であるから、a4=((30)+(33))/43=1/32\displaystyle a_4=(\binom30+\binom33)/4^3=1/32。7回目については、白が0個、3個、6個の場合なので、a7=((60)+(63)+(66))/46=22/4096=11/2048\displaystyle a_7=(\binom60+\binom63+\binom66)/4^6=22/4096=11/2048。いずれも上の値と一致する。

この問題で使う考え方

  • 確率の基本法則
  • 独立な試行
  • 組合せ
  • 等比数列の一般項と和
  • 漸化式

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