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九州大学/2017年度/前期

九州大学 2017年 数学 第5問解答・解説

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1問題

九州大学2017年度第5問

[問題] 2つの複素数 α=10000+10000i\alpha=10000+10000i と w=34+14i\displaystyle w=\frac{\sqrt{3}}{4}+\frac{1}{4}i を用いて,複素数平面上の点 Pn(zn)P_n(z_n) を zn=αwn (n=1,2,…)z_n=\alpha w^n\ (n=1,2,\ldots) により定める。ただし,ii は虚数単位を表す。2と3の常用対数を log⁡102=0.301\log_{10}2=0.301,log⁡103=0.477\log_{10}3=0.477 として,以下の問いに答えよ。

(1) znz_n の絶対値 ∣zn∣|z_n| と偏角 arg⁡zn\arg z_n を求めよ。

(2) ∣zn∣≦1|z_n|\leq1 が成り立つ最小の自然数 nn を求めよ。

(3) 下図のように,複素数平面上の △ABC\triangle ABC は線分 ABAB を斜辺とし,点 C(i2)\displaystyle C\left(\frac{i}{\sqrt{2}}\right) を一つの頂点とする直角二等辺三角形である。なお,A,Bを表す複素数の虚部は負であり,原点 OO と2点 A,BA,B の距離はともに1である。

横軸x、縦軸y、原点Oと正方向の矢印があり、三角形ABCはCが縦軸の正側、Aが左下、Bが右下に描かれている。Cに直角の印があり、辺CA、CBと横軸の交点の角にそれぞれπ/4の表示がある。線分OAとOBが描かれ、各線分に1、∠CAOと∠CBOにそれぞれ弧とπ/6が表示されている。

点 PnP_n が △ABC\triangle ABC の内部に含まれる最小の自然数 nn を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)∣zn∣=1000022n,arg⁡zn≡π4+nπ6(mod2π);\displaystyle (1)\quad |z_n|=\frac{10000\sqrt2}{2^n},\quad \arg z_n\equiv\frac\pi4+\frac{n\pi}6\pmod{2\pi};
    (2) 14;
    (3) 15.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) ∣α∣=100002, arg⁡α=π/4|\alpha|=10000\sqrt2,\ \arg\alpha=\pi/4 であり、∣w∣=1/2, arg⁡w=π/6|w|=1/2,\ \arg w=\pi/6。従って ∣zn∣=1000022n,arg⁡zn≡π4+nπ6(mod2π).\displaystyle |z_n|=\frac{10000\sqrt2}{2^n},\qquad \arg z_n\equiv\frac\pi4+\frac{n\pi}6\pmod{2\pi}.

(2) ∣zn∣≦1|z_n|\le1 は n≧log⁡2(100002)=4/0.301+1/2=13.79…n\ge\log_2(10000\sqrt2)=4/0.301+1/2=13.79\ldots と同値なので、最小の自然数は 1414。

(3) OA=OBOA=OB と CA=CBCA=CB より O,CO,C はともに ABAB の垂直二等分線上にある。従って ABAB は水平で、A=(−s,t),B=(s,t)A=(-s,t),B=(s,t) とおける。c=1/2c=1/\sqrt2 とする。s2+t2=1s^2+t^2=1 であり、直角二等辺三角形なので AC2=AB2/2=2s2AC^2=AB^2/2=2s^2。従って c−t=sc-t=s。これらから s2+(c−s)2=1ならばs=6+24,t=2−64.\displaystyle s^2+(c-s)^2=1\quad\text{ならば}\quad s=\frac{\sqrt6+\sqrt2}{4},\quad t=\frac{\sqrt2-\sqrt6}{4}. 辺の直線は AB:y=tAB:y=t、AC:y=x+cAC:y=x+c、BC:y=−x+cBC:y=-x+c。三角形内部では y>t,y<x+c,y<−x+c.y>t,\qquad y<x+c,\qquad y<-x+c. 三角形の各頂点の原点からの距離は 1,1,1/21,1,1/\sqrt2 以下であり、三角形全体は単位円板に含まれる。 与えられた常用対数から log⁡10∣z14∣=4+0.1505−4.214=−0.0635<0,\log_{10}|z_{14}|=4+0.1505-4.214=-0.0635<0, log⁡10(3∣z14∣)=4+0.389−4.214=0.175>0.\log_{10}(\sqrt3|z_{14}|)=4+0.389-4.214=0.175>0. よって 1/3<∣z14∣<11/\sqrt3<|z_{14}|<1。従って n≦13n\le13 では ∣zn∣≧2∣z14∣>2/3>1|z_n|\ge2|z_{14}|>2/\sqrt3>1 で、三角形外。 n=14n=14 では arg⁡z14=7π/12\arg z_{14}=7\pi/12。この半直線上で y−x=62∣z14∣>12,\displaystyle y-x=\frac{\sqrt6}{2}|z_{14}|>\frac1{\sqrt2}, よって辺 AC:y−x=1/2AC:y-x=1/\sqrt2 の外側にあり、三角形外。 n=15n=15 では arg⁡z15=3π/4\arg z_{15}=3\pi/4、∣z15∣=∣z14∣/2<1/2|z_{15}|=|z_{14}|/2<1/2。座標は (−r/2,r/2)(-r/\sqrt2,r/\sqrt2)(r=∣z15∣r=|z_{15}|)なので y>0>ty>0>t、y−x=2r<1/2y-x=\sqrt2r<1/\sqrt2、y+x=0<1/2y+x=0<1/\sqrt2。三辺の内部条件をすべて満たす。従って最小の nn は 1515。

この問題で使う考え方

  • 複素数の極形式と積
  • 常用対数による整数境界判定
  • 垂直二等分線と直角二等辺条件
  • 直線の半平面による三角形判定

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