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徳島大学/2016年度/前期

徳島大学 2016年 数学 第4問解答・解説

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1問題

徳島大学2016年度第4問

赤玉1個と白玉3個が入っている袋 AA から玉を2個取り出し,空の袋 BB に入れた状態を最初の入れ方とする。次の(i),(ii)を順に行うことを1回の作業とする。   (i) 袋 AA から玉を1個取り出し,その玉が白玉ならば袋 AA に戻し,赤玉ならば袋 BB に入れてよくかき混ぜた上で袋 BB から玉を1個取り出して袋 AA に入れる。   (ii) 袋 BB から玉を1個取り出し,その玉が白玉ならば袋 BB に戻し,赤玉ならば袋 AA に入れてよくかき混ぜた上で袋 AA から玉を1個取り出して袋 BB に入れる。 最初の入れ方で袋 AA に赤玉がある確率を P0P_0 とし,上の作業を nn 回行った後で袋 AA に赤玉がある確率を Pn (n=1,2,3,…)P_n\ (n=1,2,3,\ldots) とする。玉は色以外に区別できないものとして,次の問いに答えよ。   (1) P0,P1P_0,P_1 を求めよ。   (2) PnP_n を求めよ。   (3) 最初の入れ方から作業を nn 回行って袋 AA に赤玉があったとき,最初の入れ方で袋 AA に赤玉がある確率を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)P0=12,P1=59.\displaystyle (1)\quad P_0=\frac12,\quad P_1=\frac59.
    (2)Pn=35−110(49)n.\displaystyle (2)\quad P_n=\frac35-\frac1{10}\left(\frac49\right)^n.
    (3)3+2(49)n6−(49)n.\displaystyle (3)\quad \frac{3+2\left(\frac49\right)^n}{6-\left(\frac49\right)^n}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

袋Aに赤玉がある状態をR、ない状態をR‾とする。各袋には常に玉が2個ずつあるので、RならAは赤1個・白1個、R‾ならAは白2個であり、状態ごとの遷移確率は玉の配置によらない。まず、最初にAに赤玉があるのは、最初にBへ移す2個に赤玉が含まれない場合である。したがってP0=1−(32)(42)=12.状態Rから1回作業する。(i)でAから白玉を引けば赤玉はAに残る。この確率は12である。赤玉を引く確率も12で、そのときBの3個から赤玉を引き戻す確率は13だから、(i)の後に赤玉がAにある確率は12+12⋅13=23である。(i)の後に赤玉がAにない確率は13であり、この場合Bには赤玉1個と白玉1個がある。(ii)で赤玉をAへ移す確率は12、Aの3個から白玉をBへ戻す確率は23なので、最終的に赤玉がAに戻る確率は12⋅23=13である。よってPr⁡(Rn+1∣Rn)=23+13⋅13=79.状態R‾では、(i)でAから白玉を引いて戻すため状態は変わらない。(ii)でBから赤玉を引く確率は12で、その赤玉をAに入れた後、Aの3個から白玉をBへ戻す確率は23である。したがってPr⁡(Rn+1∣R‾n)=12⋅23=13.ゆえにPn+1=79Pn+13(1−Pn)=49Pn+13.この漸化式の定数解は35であり、Pn+1−35=49(Pn−35).初項 P0=12よりPn−35=(49)n(12−35)=−110(49)n.したがってPn=35−110(49)n,P1=35−110⋅49=59.次に、最初にAに赤玉があるという条件のもとで、n回後にAに赤玉がある確率を Qnとする。同じ遷移確率から Qn+1=49Qn+13,Q0=1である。よってQn=35+25(49)n.求める条件付き確率は、条件付き確率の公式よりPr⁡(R0∣Rn)=Pr⁡(R0)Pr⁡(Rn∣R0)Pr⁡(Rn)=12{35+25(49)n}35−110(49)n=3+2(49)n6−(49)n.\displaystyle \text{袋Aに赤玉がある状態を}R\text{、ない状態を}\overline R\text{とする。各袋には常に玉が2個ずつあるので、}R\text{ならAは赤1個・白1個、}\overline R\text{ならAは白2個であり、状態ごとの遷移確率は玉の配置によらない。}\quad \text{まず、最初にAに赤玉があるのは、最初にBへ移す2個に赤玉が含まれない場合である。したがって}\quad P_0=1-\frac{\binom32}{\binom42}=\frac12.\quad \text{状態}R\text{から1回作業する。(i)でAから白玉を引けば赤玉はAに残る。この確率は}\frac12\text{である。赤玉を引く確率も}\frac12\text{で、そのときBの3個から赤玉を引き戻す確率は}\frac13\text{だから、(i)の後に赤玉がAにある確率は}\frac12+\frac12\cdot\frac13=\frac23\text{である。(i)の後に赤玉がAにない確率は}\frac13\text{であり、この場合Bには赤玉1個と白玉1個がある。(ii)で赤玉をAへ移す確率は}\frac12\text{、Aの3個から白玉をBへ戻す確率は}\frac23\text{なので、最終的に赤玉がAに戻る確率は}\frac12\cdot\frac23=\frac13\text{である。よって}\quad \Pr(R_{n+1}\mid R_n)=\frac23+\frac13\cdot\frac13=\frac79.\quad \text{状態}\overline R\text{では、(i)でAから白玉を引いて戻すため状態は変わらない。(ii)でBから赤玉を引く確率は}\frac12\text{で、その赤玉をAに入れた後、Aの3個から白玉をBへ戻す確率は}\frac23\text{である。したがって}\quad \Pr(R_{n+1}\mid\overline R_n)=\frac12\cdot\frac23=\frac13.\quad \text{ゆえに}\quad P_{n+1}=\frac79P_n+\frac13(1-P_n)=\frac49P_n+\frac13.\text{この漸化式の定数解は}\frac35\text{であり、}\quad P_{n+1}-\frac35=\frac49\left(P_n-\frac35\right).\text{初項}\ P_0=\frac12\text{より}\quad P_n-\frac35=\left(\frac49\right)^n\left(\frac12-\frac35\right)=-\frac1{10}\left(\frac49\right)^n.\text{したがって}\quad P_n=\frac35-\frac1{10}\left(\frac49\right)^n,\qquad P_1=\frac35-\frac1{10}\cdot\frac49=\frac59.\quad \text{次に、最初にAに赤玉があるという条件のもとで、}n\text{回後にAに赤玉がある確率を}\ Q_n\text{とする。同じ遷移確率から}\ Q_{n+1}=\frac49Q_n+\frac13,\quad Q_0=1\text{である。よって}\quad Q_n=\frac35+\frac25\left(\frac49\right)^n.\text{求める条件付き確率は、条件付き確率の公式より}\quad \Pr(R_0\mid R_n)=\frac{\Pr(R_0)\Pr(R_n\mid R_0)}{\Pr(R_n)}=\frac{\frac12\left\{\frac35+\frac25\left(\frac49\right)^n\right\}}{\frac35-\frac1{10}\left(\frac49\right)^n}=\frac{3+2\left(\frac49\right)^n}{6-\left(\frac49\right)^n}.

この問題で使う考え方

  • 組合せ
  • 確率の基本法則
  • 条件付き確率
  • 漸化式
  • 等比数列の一般項と和

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