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徳島大学/2016年度/前期

徳島大学 2016年 数学 第3問解答・解説

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1問題

徳島大学2016年度第3問

整式 P(x)P(x) が条件「xx が整数ならば,P(x)P(x) の値は整数となる」を満たすとき,P(x)P(x) を整数値整式という。また,a,b,c,da,b,c,d を定数とし, f1(x)=x,f2(x)=12x(x−1),f3(x)=16x(x−1)(x−2)\displaystyle f_1(x)=x,\qquad f_2(x)=\frac{1}{2}x(x-1),\qquad f_3(x)=\frac{1}{6}x(x-1)(x-2) とする。

(1) P(x)=ax2+bx+cP(x)=ax^2+bx+c が整数値整式であるための必要十分条件は,次の条件 (A) であることを示せ。

(A) P(x)P(x) は整数 m0,m1,m2m_0,m_1,m_2 を用いて m0+m1f1(x)+m2f2(x)m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x) という形に表せる。

(2) P(x)=ax3+bx2+cx+dP(x)=ax^3+bx^2+cx+d が整数値整式であるための必要十分条件は,次の条件 (B) であることを示せ。

(B) P(x)P(x) は整数 m0,m1,m2,m3m_0,m_1,m_2,m_3 を用いて m0+m1f1(x)+m2f2(x)+m3f3(x)m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)+m_3f_3(x) という形に表せる。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(m0,m1,m2)=(c,a+b,2a).\quad (m_0,m_1,m_2)=(c,a+b,2a).\qquad (2)(m0,m1,m2,m3)=(d,a+b+c,6a+2b,6a).\quad (m_0,m_1,m_2,m_3)=(d,a+b+c,6a+2b,6a).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)  P(x)=ax2+bx+cP(x)=ax^2+bx+c とする。 PP が整数値整式ならば P(0),P(1),P(2)P(0),P(1),P(2) は整数である。そこで m0=P(0)=c,m1=P(1)−P(0)=a+b,m_0=P(0)=c,\qquad m_1=P(1)-P(0)=a+b, m2=P(2)−2P(1)+P(0)=2am_2=P(2)-2P(1)+P(0)=2a とおくと、m0,m1,m2m_0,m_1,m_2 はすべて整数である。また m0+m1f1(x)+m2f2(x)=c+(a+b)x+ax(x−1)=ax2+bx+c=P(x)\begin{aligned} m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x) &=c+(a+b)x+ax(x-1)\\ &=ax^2+bx+c=P(x) \end{aligned} だから条件 (A) が成り立つ。

逆に、整数 m0,m1,m2m_0,m_1,m_2 を用いて (A) の形に表せるとする。整数 xx では f1(x)=xf_1(x)=x は整数であり、連続する二整数の積 x(x−1)x(x-1) は偶数なので f2(x)=x(x−1)/2f_2(x)=x(x-1)/2 も整数である。したがって P(x)P(x) はすべての整数 xx で整数となる。よって (A) は必要十分条件である。

(2)  P(x)=ax3+bx2+cx+dP(x)=ax^3+bx^2+cx+d とする。 PP が整数値整式ならば P(0),P(1),P(2),P(3)P(0),P(1),P(2),P(3) は整数である。そこで m0=P(0)=d,m1=P(1)−P(0)=a+b+c,m2=P(2)−2P(1)+P(0)=6a+2b,m3=P(3)−3P(2)+3P(1)−P(0)=6a\begin{aligned} m_0&=P(0)=d,\\ m_1&=P(1)-P(0)=a+b+c,\\ m_2&=P(2)-2P(1)+P(0)=6a+2b,\\ m_3&=P(3)-3P(2)+3P(1)-P(0)=6a \end{aligned} とおくと、すべて整数である。このとき m0+m1f1(x)+m2f2(x)+m3f3(x)=d+(a+b+c)x+(3a+b)x(x−1)+ax(x−1)(x−2)=ax3+bx2+cx+d=P(x),\begin{aligned} m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)+m_3f_3(x) &=d+(a+b+c)x+(3a+b)x(x-1)+ax(x-1)(x-2)\\ &=ax^3+bx^2+cx+d=P(x), \end{aligned} よって条件 (B) が成り立つ。

逆に、整数 m0,m1,m2,m3m_0,m_1,m_2,m_3 を用いて (B) の形に表せるとする。整数 xx では f1(x)f_1(x) と f2(x)f_2(x) は整数である。また、三連続整数 x,x−1,x−2x,x-1,x-2 の積は偶数であり、かつ3の倍数でもあるから6の倍数である。したがって f3(x)=x(x−1)(x−2)/6f_3(x)=x(x-1)(x-2)/6 も整数であり、P(x)P(x) はすべての整数 xx で整数となる。よって (B) も必要十分条件である。

この問題で使う考え方

  • 整数点での多項式評価
  • 有限差分による基底係数の決定
  • 連続整数の積の可除性
  • 多項式の展開による表示の確認

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