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千葉大学/2016年度

千葉大学 2016年 数学 第12問解答・解説

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1問題

千葉大学2016年度第12問

p を 2 でない素数とし,自然数 m,n は (m+n√p)(m−n√p)=1 を満たすとする。

(1) 互いに素な自然数の組 (x,y) で m+n√p=(x+y√p)/(x−y√p) を満たすものが存在することを示せ。

(2) x は (1) の条件を満たす自然数とする。x が p で割り切れないことと,m を p で割った余りが 1 であることが,同値であることを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)d= gcd(m+1,n) として x=m+1d,y=nd\displaystyle x=\frac{m+1}{d},\qquad y=\frac nd とおけば、互いに素な自然数 x,y が条件を満たす。(2)p が x を割り切らないことと m≡1 (mod p)(m の余りが1)とは同値。
  • (1)d=gcd⁡(m+1,n),x=m+1d, y=nd.\displaystyle \quad d=\gcd(m+1,n),\quad x=\frac{m+1}{d},\space{}y=\frac nd.\qquad (2)p∤x  ⟺  m≡1(modp).\quad p\nmid x\iff m\equiv1\pmod p.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)(m+np)(m−np)=1よりm2−pn2=1,(m−1)(m+1)=pn2.\text{(1)}\quad (m+n\sqrt p)(m-n\sqrt p)=1 \quad\text{より}\quad m^2-pn^2=1,\qquad (m-1)(m+1)=pn^2. d=gcd⁡(m+1,n),x=m+1d,y=nd\displaystyle d=\gcd(m+1,n),\qquad x=\frac{m+1}{d},\qquad y=\frac nd とおく。dd は m+1,nm+1,n の最大公約数だから、x,yx,y は互いに素な自然数である。また (m+np)(x−yp)=(mx−pny)+(nx−my)p=m(m+1)−pn2d+ndp=m+1d+ndp=x+yp.\displaystyle \begin{aligned} (m+n\sqrt p)(x-y\sqrt p) &=(mx-pny)+(nx-my)\sqrt p\\ &=\frac{m(m+1)-pn^2}{d}+\frac{n}{d}\sqrt p\\ &=\frac{m+1}{d}+\frac{n}{d}\sqrt p =x+y\sqrt p. \end{aligned} ここで x2−py2=((m+1)2−pn2)/d2=2(m+1)/d2>0x^2-py^2=((m+1)^2-pn^2)/d^2=2(m+1)/d^2>0 であり、x+yp>0x+y\sqrt p>0 だから x−yp>0x-y\sqrt p>0。したがって上の等式を x−ypx-y\sqrt p で割ることができ、 m+np=x+ypx−yp\displaystyle m+n\sqrt p=\frac{x+y\sqrt p}{x-y\sqrt p} を得る。 (2)m+np=x+ypx−yp\displaystyle \text{(2)}\quad m+n\sqrt p=\frac{x+y\sqrt p}{x-y\sqrt p} を満たす互いに素な自然数 x,yx,y をとる。両辺を交差に掛けて実部と p\sqrt p の係数を比べると (m−1)x=pny,nx=(m+1)y.(m-1)x=pny,\qquad nx=(m+1)y. gcd⁡(x,y)=1\gcd(x,y)=1 と後者から y∣ny\mid n である。n=dyn=dy とおけば m+1=dxm+1=dx となる。さらに (m−1)(m+1)=pn2(m-1)(m+1)=pn^2 にこれらを代入して (m−1)x=pdy2(m-1)x=pdy^2 を得る。 p∣m2−1p\mid m^2-1 であり、pp は2でない素数なので、p∣m−1p\mid m-1 と p∣m+1p\mid m+1 のちょうど一方が成り立つ。p∣m−1p\mid m-1 なら p∤m+1p\nmid m+1 であり、m+1=dxm+1=dx より p∤xp\nmid x。一方、p∣m+1p\mid m+1 なら p∤m−1p\nmid m-1 であり、(m−1)x=pdy2(m-1)x=pdy^2 と素数の性質から p∣xp\mid x。よって p∤xすなわちp∣m−1すなわちm≡1(modp),p\nmid x\quad\text{すなわち}\quad p\mid m-1\quad\text{すなわち}\quad m\equiv1\pmod p, すなわち xx が pp で割り切れないことと、mm の pp による余りが1であることは同値である。

ノルム条件を因数分解し、最大公約数で約分した組を構成する。後半は素数による可除性を二場合に分ける。

この問題で使う考え方

  • 最大公約数による約分
  • 無理数係数比較
  • 素数の合同式

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