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福島県立医科大学/2016年度/前期

福島県立医科大学 2016年 数学 第1問解答・解説

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1問題

福島県立医科大学2016年度第1問

以下の各問いについて答えだけを書け。

(1) 空間の点 A(1,−3,−2)A(1,-3,-2), B(−2,3,1)B(-2,3,1) について,AP=2BPAP=2BP を満たす点 PP の全体はどのような図形になるか。

(2) 不等式 log⁡2(log⁡4x)+log⁡4(log⁡2x)<2\log_{2}\left(\log_{4}x\right)+\log_{4}\left(\log_{2}x\right)<2 を解け。

(3) 51005^{100} を 434^{3} で割ったときの余りを求めよ。

(4) nn を自然数とする。i≦j≦n\sqrt{i}\leq j\leq n を満たす自然数の組 (i,j)(i,j) の個数を nn で表わせ。

(5) 複素数平面上で,3点 A(4z)A(4z), B(3z+2)B(3z+2), C(z3)C(z^{3}) を頂点とする △ABC\triangle ABC が正三角形となるような複素数 zz をすべて求めよ。

(6) f(x)=cos⁡x+∫0πsin⁡(x−t)f(t) dt\displaystyle f(x)=\cos x+\int_{0}^{\pi}\sin(x-t)f(t)\,dt を満たす関数 f(x)f(x) を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 中心(−3,5,2)(-3,5,2)、半径262\sqrt6の球面。(2) 1<x<161<x<16。(3) 49。(4) n(n+1)(2n+1)6\displaystyle \frac{n(n+1)(2n+1)}{6}。(5) z=−1±eiπ/6,z=−1±e−iπ/6z=-1\pm e^{i\pi/6},\quad z=-1\pm e^{-i\pi/6}。(6) f(x)=4cos⁡x+2πsin⁡xπ2+4\displaystyle f(x)=\frac{4\cos x+2\pi\sin x}{\pi^2+4}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 点Pの座標を (x,y,z)(x,y,z) とする。条件 AP=2BPAP=2BP を平方して、A、Bからの距離の二乗を座標で表すと (x−1)2+(y+3)2+(z+2)2=4{(x+2)2+(y−3)2+(z−1)2}.(x-1)^2+(y+3)^2+(z+2)^2=4\{(x+2)^2+(y-3)^2+(z-1)^2\}. 展開して平方完成すれば (x+3)2+(y−5)2+(z−2)2=24.(x+3)^2+(y-5)^2+(z-2)^2=24. 従ってPの軌跡は中心 (−3,5,2)(-3,5,2)、半径 262\sqrt6 の球面である。

(2) 真数条件から x>1x>1。u=log⁡2xu=\log_2x と置くと u>0u>0、log⁡4x=u/2\log_4x=u/2 である。底の変換により log⁡2(log⁡4x)+log⁡4(log⁡2x)=log⁡2(u/2)+12log⁡2u=32log⁡2u−1.\displaystyle \log_2(\log_4x)+\log_4(\log_2x) =\log_2(u/2)+\frac12\log_2u =\frac32\log_2u-1. これが2未満である条件は log⁡2u<2\log_2u<2、すなわち 0<u<40<u<4。u=log⁡2xu=\log_2x に戻すと 1<x<16.1<x<16.

(3) 法64で計算する。54=625≡49(mod64)5^4=625\equiv49\pmod{64}、58≡492≡33(mod64)5^8\equiv49^2\equiv33\pmod{64}、さらに 516≡332≡1(mod64)5^{16}\equiv33^2\equiv1\pmod{64}。100=6⋅16+4100=6\cdot16+4 だから 5100=(516)654≡49(mod64).5^{100}=(5^{16})^6 5^4\equiv49\pmod{64}. 従って余りは 4949。

(4) jj を 11 から nn まで一つ固定する。jj は自然数なので非負であり、条件 i≦j\sqrt{i}\le j を両辺平方すると i≦j2i\le j^2 と同値である。従ってこの jj に対応する自然数 ii は 1,2,…,j21,2,\ldots,j^2 のちょうど j2j^2 個。異なる jj の組は別々に数えるので、全個数は ∑j=1nj2=n(n+1)(2n+1)6.\displaystyle \sum\limits _{j=1}^{n}j^2=\frac{n(n+1)(2n+1)}6.

(5) 複素数平面での頂点をそれぞれ A=4z, B=3z+2, C=z3A=4z,\ B=3z+2,\ C=z^3 と表す。まず z=2z=2 なら A=B=8A=B=8 となり、三角形は退化するため除く。z≠2z\ne2 のとき、辺 ABAB を辺 ACAC に移す複素数の倍率は C−AB−A=z3−4z2−z.\displaystyle \frac{C-A}{B-A}=\frac{z^3-4z}{2-z}. 正三角形となるための必要十分条件は、二つの辺の長さが等しく、その向きの差が 60∘60^\circ または −60∘-60^\circ となること、すなわちこの比が ω=eiπ/3\omega=e^{i\pi/3} または e−iπ/3e^{-i\pi/3} となることである。よって z3−4z=ω(2−z),(z−2)(z2+2z+ω)=0.z^3-4z=\omega(2-z),\qquad (z-2)(z^2+2z+\omega)=0. z=2z=2 はすでに除いたので z2+2z+ω=0z^2+2z+\omega=0、従って z=−1±1−ω.z=-1\pm\sqrt{1-\omega}. ω=eiπ/3\omega=e^{i\pi/3} なら 1−ω=e−iπ/31-\omega=e^{-i\pi/3} なので平方根は ±e−iπ/6\pm e^{-i\pi/6}、ω=e−iπ/3\omega=e^{-i\pi/3} なら平方根は ±eiπ/6\pm e^{i\pi/6}。従って求める値は z=−1±eiπ/6,z=−1±e−iπ/6.z=-1\pm e^{i\pi/6},\qquad z=-1\pm e^{-i\pi/6}.

(6) 積分値を A=∫0πcos⁡t f(t) dt,B=∫0πsin⁡t f(t) dt\displaystyle A=\int_0^\pi\cos t\,f(t)\,dt,\qquad B=\int_0^\pi\sin t\,f(t)\,dt と置く。加法定理 sin⁡(x−t)=sin⁡xcos⁡t−cos⁡xsin⁡t\sin(x-t)=\sin x\cos t-\cos x\sin t を元の式へ代入すれば f(x)=(1−B)cos⁡x+Asin⁡x.f(x)=(1-B)\cos x+A\sin x. これをA、Bの積分定義に代入する。∫0πcos⁡2t dt=∫0πsin⁡2t dt=π/2\displaystyle \int_0^\pi\cos^2t\,dt=\int_0^\pi\sin^2t\,dt=\pi/2、∫0πsin⁡tcos⁡t dt=0\displaystyle \int_0^\pi\sin t\cos t\,dt=0 なので A=π2(1−B),B=π2A.\displaystyle A=\frac\pi2(1-B),\qquad B=\frac\pi2 A. 第2式を第1式に代入して A=π2(1−π2A)\displaystyle A=\frac\pi2(1-\frac\pi2A) を解くと A=2ππ2+4,B=π2π2+4.\displaystyle A=\frac{2\pi}{\pi^2+4},\qquad B=\frac{\pi^2}{\pi^2+4}. これらを f(x)=(1−B)cos⁡x+Asin⁡xf(x)=(1-B)\cos x+A\sin x に戻して f(x)=4cos⁡x+2πsin⁡xπ2+4.\displaystyle f(x)=\frac{4\cos x+2\pi\sin x}{\pi^2+4}. 実際、この関数で積分値を計算すると ∫0πcos⁡tf(t)dt=A\displaystyle \int_0^\pi\cos t f(t)dt=A、∫0πsin⁡tf(t)dt=B\displaystyle \int_0^\pi\sin t f(t)dt=B となり、元の積分方程式を満たす。

(1) P=(x,y,z)P=(x,y,z) とする。AP2=4BP2AP^2=4BP^2 を展開・整理すると x2+y2+z2+6x−10y−4z+14=0x^2+y^2+z^2+6x-10y-4z+14=0。平方完成して (x+3)2+(y−5)2+(z−2)2=24(x+3)^2+(y-5)^2+(z-2)^2=24。したがって球面で、中心は (−3,5,2)(-3,5,2)、半径は 262\sqrt6。 (2) 対数の真数条件より x>1x>1。u=log⁡2x>0u=\log_2x>0 とおけば log⁡4x=u/2\log_4x=u/2 なので左辺は log⁡2(u/2)+12log⁡2u=32log⁡2u−1\displaystyle \log_2(u/2)+\frac12\log_2u=\frac32\log_2u-1。これが2未満だから log⁡2u<2\log_2u<2、すなわち 0<u<40<u<4。よって 1<x<161<x<16。 (3) 58≡33(mod64)5^8\equiv33\pmod{64}、516≡332≡1(mod64)5^{16}\equiv33^2\equiv1\pmod{64}。100=6⋅16+4100=6\cdot16+4 なので 5100≡54≡625≡49(mod64)5^{100}\equiv5^4\equiv625\equiv49\pmod{64}。 (4) jj を1からnnまで固定すると、i≦j\sqrt{i}\leq j は i≦j2i\leq j^2。自然数iiは1,…,j21,\ldots,j^2のj2j^2個。総数は ∑j=1nj2=n(n+1)(2n+1)6\displaystyle \sum\limits _{j=1}^n j^2=\frac{n(n+1)(2n+1)}6。 (5) A,B,CA,B,Cを表す複素数の差は AB=2−zAB=2-z、AC=z3−4zAC=z^3-4z。正三角形である必要十分条件は AC=ωABAC=\omega AB、ω=e±iπ/3\omega=e^{\pm i\pi/3}。従って z3+(ω−4)z−2ω=0=(z−2)(z2+2z+ω)z^3+(\omega-4)z-2\omega=0=(z-2)(z^2+2z+\omega)。z=2z=2ではA=BA=Bとなるため除外。残りは z=−1±1−ωz=-1\pm\sqrt{1-\omega}。ω=eiπ/3\omega=e^{i\pi/3}なら 1−ω=±e−iπ/6\sqrt{1-\omega}=\pm e^{-i\pi/6}、ω=e−iπ/3\omega=e^{-i\pi/3}なら ±eiπ/6\pm e^{i\pi/6}。 (6) A=∫0πcos⁡tf(t) dt\displaystyle A=\int_0^\pi\cos t f(t)\,dt、B=∫0πsin⁡tf(t) dt\displaystyle B=\int_0^\pi\sin t f(t)\,dt とおく。sin⁡(x−t)=sin⁡xcos⁡t−cos⁡xsin⁡t\sin(x-t)=\sin x\cos t-\cos x\sin t より f(x)=(1−B)cos⁡x+Asin⁡xf(x)=(1-B)\cos x+A\sin x。これを積分定義に戻し、∫0πcos⁡2t dt=∫0πsin⁡2t dt=π/2\displaystyle \int_0^\pi\cos^2t\,dt=\int_0^\pi\sin^2t\,dt=\pi/2、∫0πsin⁡tcos⁡t dt=0\displaystyle \int_0^\pi\sin t\cos t\,dt=0 を用いると A=(1−B)π/2A=(1-B)\pi/2、B=Aπ/2B=A\pi/2。よって B=π2π2+4\displaystyle B=\frac{\pi^2}{\pi^2+4}、A=2ππ2+4\displaystyle A=\frac{2\pi}{\pi^2+4}、従って f(x)=4cos⁡x+2πsin⁡xπ2+4\displaystyle f(x)=\frac{4\cos x+2\pi\sin x}{\pi^2+4}。

この問題で使う考え方

  • 平方完成
  • 対数の底変換
  • 剰余の累乗周期
  • 平方和
  • 正三角形の複素数回転条件
  • 積分定数の連立

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