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千葉大学/2003年度

千葉大学 2003年 数学 第13問解答・解説

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1問題

千葉大学2003年度第13問

- [ア] a を実数とし, z を複素数とする。複素数平面上で, a,z,z2,z3a, z, z^{2}, z^{3} が表す 4 点が, ある正方形の 4 頂点になるとする。ただし, a と z2z^{2} が表す頂点は対角線上にあるとする。このような a と z の値をすべて求めよ。

13 - [イ] 配列 (添え字付き変数) aa において, a[1],a[2],…,a[n]a[1], a[2], \ldots, a[n] には異なる整数の値が小さい順に入っている。このとき, 次頁の流れ図は値 bb が

a[1],a[2],…,a[n]a [ 1 ], a [ 2 ], \dots , a [ n ]

の中に現れるかどうかを判定し, 現れたら b = a[m] となる m を返し, 現われなければ 0 を返すプログラムに対応している。そのプログラムについて以下の問いに答えよ。ただし, (h+l)(h + l) div 2 は h+lh + l を 2 で割った商の整数部分を表している。

「始め」からl←1、h←n、k←1を経て黒点Aと判断l=hへ下向き矢印で進む流れ図。l=hのYesは右のb=a[l]へ進み、そのYesは右のm←lから下の「終り」、Noは下のm←0から右の「終り」へ進む。l=hのNoは下のm←(h+l)div 2から判断b≤a[m]へ進み、そのYesは下のh←m、Noは右へ曲がって下のl←m+1へ進む。両更新から下へ進んでk←k+1に合流し、左側を上向きに戻ってAの直前へ右向き矢印で入る。

(1) n = 16 とし, a[5] < b < a[6] であったとする。このプログラムの実行開始から終了までの, 流れ図中の A 点における k, l, h の値の表を作成せよ。

(2) ある自然数 p に対して n=2pn = 2^{p} と表せるとき, A 点で成立している k, l, h, p の関係式を求め, プログラムが終了したときの k を p を使って表せ。ただし, 証明は述べなくてよい。

13 - [ウ] n 枚のカードの表に 1,2,⋯ ,n1,2,\cdots,n の数をそれぞれ 1 つずつ書く。この n 枚のカードを裏返しにして,よくまぜ,重ねて,上から順に 1,2,⋯ ,n1,2,\cdots,n の数を書く。表と裏に書かれた数が一致するカードの枚数を X とする。

(1) n = 4 のとき, X の期待値を求めよ。

(2) n = 5 のとき, X = 0 となる確率を求めよ。

(3) n = 5 のとき, 条件 X≧1X \geq 1 の下で, X = 1 となる条件つき確率を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

[ア] 正方形の対角線の中点は一致し、長さは等しく直交するので a+z2=z+z3,a−z2=±i(z−z3).a+z^2=z+z^3,\qquad a-z^2=\pm i(z-z^3). 前式より a=z+z3−z2a=\allowbreak{}z+z^3-z^2。4点が異なるため z≠0z\ne0 であり、後式へ代入して 1+z2−2z=±i(1−z2).1+z^2-2z=\pm i(1-z^2). 複号が正なら (1+i)z2−2z+(1−i)=0(1+i)z^2-2z+(1-i)=\allowbreak{}0 より z=1,−iz=\allowbreak{}1,\allowbreak{}-i、負なら (1−i)z2−2z+(1+i)=0(1-i)z^2-2z+(1+i)=\allowbreak{}0 より z=1,iz=\allowbreak{}1,\allowbreak{}i。z=1z=\allowbreak{}1 は点が重なるため除く。したがって z=±iz=\allowbreak{}\pm i、a=1a=\allowbreak{}1。実際に4点は 1,i,−1,−i1,\allowbreak{}i,\allowbreak{}-1,\allowbreak{}-i となる。

[イ](1) 流れ図のA点でまず l=hl=\allowbreak{}h を調べる。異なるなら m=(h+l)div2m=\allowbreak{}(h+l)\mathop{\rm div}2 を計算し、b≦a[m]b\le a[m] なら h=mh=\allowbreak{}m、そうでなければ l=m+1l=\allowbreak{}m+1 として kk を1増やす。bb は a[5]a[5] と a[6]a[6] の間なので klh1116218358456566.\begin{array}{c|ccc}k&l&h\\\hline1&1&16\\2&1&8\\3&5&8\\4&5&6\\5&6&6\end{array}. 最後は l=h=6l=\allowbreak{}h=\allowbreak{}6 かつ b≠a[6]b\ne a[6] なので m=0m=\allowbreak{}0 で終了する。

[イ](2) 候補の個数を N=h−l+1N=\allowbreak{}h-l+1 とする。初期値は 2p2^p で、NN が2のべきの間、各分岐で候補区間は半分になる。A点の第 kk 回訪問では N=2p−k+1.N=2^{p-k+1}. l=hl=\allowbreak{}h、すなわち N=1N=\allowbreak{}1 で終了するから k=p+1k=\allowbreak{}p+1。

[ウ](1) カード ii が一致すれば1、そうでなければ0となる変数 IiI_i を定める。X=I1+I2+I3+I4X=\allowbreak{}I_1+I_2+I_3+I_4 で、各カードの一致確率は 1/41/4。よって E[X]=∑i=14E[Ii]=1.\displaystyle E[X]=\sum\limits _{i=1}^4E[I_i]=1. [ウ](2)(3) どの数も元の位置にない並べ方を DnD_n とすると D0=1,D1=0D_0=\allowbreak{}1,\allowbreak{}D_1=\allowbreak{}0。1の行き先 j≠1j\ne1 は n−1n-1 通り。jj から1へ戻る場合は残りが Dn−2D_{n-2} 通り、戻らない場合は1を含む巡回から1を除く対応により Dn−1D_{n-1} 通りだから Dn=(n−1)(Dn−1+Dn−2).D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2}). したがって D2=1,D3=2,D4=9,D5=44D_2=\allowbreak{}1,\allowbreak{}D_3=\allowbreak{}2,\allowbreak{}D_4=\allowbreak{}9,\allowbreak{}D_5=\allowbreak{}44。よって P(X=0)=44120=1130.\displaystyle P(X=0)=\frac{44}{120}=\frac{11}{30}. ちょうど1枚一致する並べ方は 5D4=455D_4=\allowbreak{}45 通り、X≧1X\ge1 の並べ方は 5!−D5=765!-D_5=\allowbreak{}76 通りであるから P(X=1∣X≧1)=4576.\displaystyle P(X=1\mid X\ge1)=\frac{45}{76}.

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 積の法則
  • 順列
  • 組合せ
  • 確率の基本法則
  • 余事象
  • 条件付き確率
  • 期待値

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