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鹿児島大学/2001年度/前期

鹿児島大学 2001年 数学 第4問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2001年度第4問

次の3問のうちから1問を選択して解答せよ。解答用紙の所定の欄に解答する問題の番号を記入すること。

4—1 三角形 ABCABC において,AB=2AB=2,AC=1AC=1,∠BAC=120∘\angle BAC=120^\circ とし,実数 k>0k>0,l>0l>0 に対して, 4PA→+2PB→+kPC→=0→4\overrightarrow{PA}+2\overrightarrow{PB}+k\overrightarrow{PC}=\overrightarrow{0} で与えられる点を PP,直線 APAP と直線 BCBC との交点を DD とし,AQ→=lAD→\overrightarrow{AQ}=l\overrightarrow{AD} で与えられる点を QQ とする。このとき,次の各問に答えよ。

(1) 線分の長さの比 BD:DCBD:DC を kk を用いて表せ。

(2) AD→⊥BC→\overrightarrow{AD}\perp\overrightarrow{BC} となるとき,kk の値を求めよ。

(3) (2)の kk の値に対して,点 QQ が三角形 ABCABC の外接円の周上にあるとき,ll の値を求めよ。

4—2 ii を虚数単位とするとき,次の各問に答えよ。

(1) 複素数 zz に対して,z−2ii(z−2)\displaystyle \frac{z-2i}{i(z-2)} が実数となるとき,複素数平面において点 zz はどのような図形を描くか。

(2) (1)で与えられる図形上の原点 OO,A(α)A(\alpha),B(β)B(\beta) が正三角形の頂点をなすとき,複素数 α,β\alpha,\beta を求めよ。ただし,0∘≦arg⁡α<arg⁡β<360∘0^\circ\leq\arg\alpha<\arg\beta<360^\circ とし,arg⁡z\arg z は zz の偏角を表す。

4—3 3個のさいころを同時に振るものとする。このとき,次の各問に答えよ。

(1) 次の確率を求めよ。

(a) 1の目のみが3個出る確率。

(b) 1と2の両方の目が出て,その他の目が出ない確率。

(c) 1と2と3の3種類の目が1個ずつ出る確率。

(2) 出る目の最大値を MM,最小値を mm とする。M−m=kM-m=k となる確率 pk (0≦k≦5)p_k\ (0\leq k\leq5) を求めよ。ただし,必要ならば k≧2k\geq2 の計算には,次の事項(i),(ii)を用いてもよい。

(i) 出る目の数は,m,m+km,m+k の2種類の目のみの場合と,m,m+k,m+i (1≦i≦k−1)m,m+k,m+i\ (1\leq i\leq k-1) の3種類の目の場合のいずれかである。

(ii) 1≦m≦6−k1\leq m\leq6-k である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 主解として選択:4-1BD:DC=k:2, k=5, l=133\displaystyle \quad BD:DC=k:2,\space{}k=5,\space{}l=\frac{13}{3}\qquad補足(選択解に含めない):4-2(x−1)2+(y−1)2=2, z≠2, α=3+32+i3−32, β=3−32+i3+32\displaystyle \quad (x-1)^2+(y-1)^2=2,\space{}z\ne2,\space{}\alpha=\frac{3+\sqrt3}{2}+i\frac{3-\sqrt3}{2},\space{}\beta=\frac{3-\sqrt3}{2}+i\frac{3+\sqrt3}{2}\qquad4-3は原答の結果を補足として保持

3解答

解答を見る途中式つきの解答

この冊子は4-1、4-2、4-3の三題から一題を選択する指示である。ここでは4-1を主解として選び、4-2と4-3は補足として分けて示す。

主解として選択した4-1  Aを原点とし、AB→=b\overrightarrow{AB}=\boldsymbol b、AC→=c\overrightarrow{AC}=\boldsymbol c、AP→=p\overrightarrow{AP}=\boldsymbol pとおく。与式から 4(−p)+2(b−p)+k(c−p)=0,p=2b+kck+6.\displaystyle 4(-\boldsymbol p)+2(\boldsymbol b-\boldsymbol p)+k(\boldsymbol c-\boldsymbol p)=\boldsymbol0,\qquad \boldsymbol p=\frac{2\boldsymbol b+k\boldsymbol c}{k+6}. したがって直線APの方向ベクトルは2b+kc2\boldsymbol b+k\boldsymbol cである。DはBC上にもあるので、AD→=t(2b+kc)\overrightarrow{AD}=t(2\boldsymbol b+k\boldsymbol c)とおくと、b\boldsymbol b、c\boldsymbol cの係数の和が1となり、t(2+k)=1t(2+k)=1である。よって AD→=2b+kck+2,D=2k+2B+kk+2C,BD:DC=k:2.\displaystyle \overrightarrow{AD}=\frac{2\boldsymbol b+k\boldsymbol c}{k+2},\qquad D=\frac{2}{k+2}B+\frac{k}{k+2}C,\qquad BD:DC=k:2. また、b⋅b=4\boldsymbol b\cdot\boldsymbol b=4、c⋅c=1\boldsymbol c\cdot\boldsymbol c=1、b⋅c=2⋅1⋅cos⁡120∘=−1\boldsymbol b\cdot\boldsymbol c=2\cdot1\cdot\cos120^\circ=-1だから、AD→⊥BC→\overrightarrow{AD}\perp\overrightarrow{BC}となる条件は (2b+kc)⋅(c−b)=2(−1−4)+k(1+1)=−10+2k=0.(2\boldsymbol b+k\boldsymbol c)\cdot(\boldsymbol c-\boldsymbol b)=2(-1-4)+k(1+1)=-10+2k=0. ゆえにk=5k=5である。このとき、B=(2,0)B=(2,0)、C=(−12,32)\displaystyle C=(-\frac12,\frac{\sqrt3}{2})と座標をとると、D=(314,5314)\displaystyle D=(\frac3{14},\frac{5\sqrt3}{14})となる。三角形ABCの外接円をx2+y2+ux+vy=0x^2+y^2+ux+vy=0とおく。B、Cを代入してu=−2u=-2、v=−43\displaystyle v=-\frac4{\sqrt3}を得るので、円の方程式は x2+y2−2x−43y=0.\displaystyle x^2+y^2-2x-\frac4{\sqrt3}y=0. Q=lD=(3l14,53l14)\displaystyle Q=lD=(\frac{3l}{14},\frac{5\sqrt3 l}{14})を代入すると 3l27−3l7−10l7=l(3l−13)7=0.\displaystyle \frac{3l^2}{7}-\frac{3l}{7}-\frac{10l}{7}=\frac{l(3l-13)}7=0. l>0l>0よりl=133\displaystyle l=\frac{13}{3}である。

補足(選択解に含めない):4-2  z=x+iyz=x+iyとする。分母が0となるz=2z=2は除く。 i(z−2)=−y+i(x−2).i(z-2)=-y+i(x-2). 分数が実数となる条件は、分子と分母をそれぞれa+bia+bi、u+viu+viとしたときbu−av=0bu-av=0となることである。ここではa=xa=x、b=y−2b=y-2、u=−yu=-y、v=x−2v=x-2だから、 (y−2)(−y)−x(x−2)=0,x2+y2−2x−2y=0.(y-2)(-y)-x(x-2)=0,\qquad x^2+y^2-2x-2y=0. したがって (x−1)2+(y−1)2=2(x-1)^2+(y-1)^2=2 であり、求める図形は中心1+i1+i、半径2\sqrt2の円からz=2z=2を除いたものである。

この円上で原点以外の点を r(cos⁡θ+isin⁡θ)r(\cos\theta+i\sin\theta) と表し、g(θ)=cos⁡θ+sin⁡θg(\theta)=\cos\theta+\sin\theta とおく。円の方程式に代入すると r=2g(θ)r=2g(\theta) である。O,A,BO,A,B が正三角形の頂点なので OA=OB>0OA=OB>0 である。θ=arg⁡α, ϕ=arg⁡β\theta=\arg\alpha,\ \phi=\arg\beta とおくと、問題の偏角の順序条件 0∘≦θ<ϕ<360∘0^\circ\le\theta<\phi<360^\circ と正三角形の条件から、ϕ−θ=60∘\phi-\theta=60^\circ または 300∘300^\circ の二通りを検討する。 まず ϕ−θ=300∘\phi-\theta=300^\circ と仮定すると、ϕ<360∘\phi<360^\circ より 0∘≦θ<60∘0^\circ\le\theta<60^\circ である。等しい半径と gg の周期性から g(θ)=g(ϕ)=g(θ−60∘)g(\theta)=g(\phi)=g(\theta-60^\circ) となる。一方、 g(θ)−g(θ−60∘)=2cos⁡(θ+15∘)g(\theta)-g(\theta-60^\circ)=\sqrt2\cos(\theta+15^\circ) だから、等式が成り立つには θ=75∘+180∘n\theta=75^\circ+180^\circ n が必要であり、0∘≦θ<60∘0^\circ\le\theta<60^\circ に解はない。よって偏角差 300∘300^\circ は不可能である。 次に ϕ−θ=60∘\phi-\theta=60^\circ とすると、θ<300∘\theta<300^\circ であり、 g(θ)−g(θ+60∘)=2sin⁡(θ−15∘)g(\theta)-g(\theta+60^\circ)=\sqrt2\sin(\theta-15^\circ) および OA=OBOA=OB から θ=15∘+180∘n\theta=15^\circ+180^\circ n を得る。この範囲の候補は θ=15∘,195∘\theta=15^\circ,195^\circ であるが、g(195∘)<0g(195^\circ)<0 ならば r=2g(195∘)<0r=2g(195^\circ)<0 となり半径に反するため、θ=195∘\theta=195^\circ は除く。したがって θ=15∘, ϕ=75∘\theta=15^\circ,\ \phi=75^\circ であり、 r=2(cos⁡15∘+sin⁡15∘)=6r=2(\cos15^\circ+\sin15^\circ)=\sqrt6 である。偏角の順序に合う頂点は α=6(cos⁡15∘+isin⁡15∘)=3+32+i3−32,β=6(cos⁡75∘+isin⁡75∘)=3−32+i3+32.\displaystyle \alpha=\sqrt6(\cos15^\circ+i\sin15^\circ)=\frac{3+\sqrt3}{2}+i\frac{3-\sqrt3}{2},\qquad\beta=\sqrt6(\cos75^\circ+i\sin75^\circ)=\frac{3-\sqrt3}{2}+i\frac{3+\sqrt3}{2}.

補足(選択解に含めない):4-3  3個のさいころの出方は63=2166^3=216通りで、すべて同様に確からしい。

(a) 1の目のみが3個出る場合は1通りだから、確率は1216\displaystyle \frac1{216}である。

(b) 各さいころが1または2である出方は232^3通りあり、1だけ、2だけとなる2通りを除くと6通りである。したがって確率は6216\displaystyle \frac6{216}=136\displaystyle \frac1{36}である。

(c) 1、2、3を1個ずつ並べる出方は3!=63!=6通りなので、確率は6216\displaystyle \frac6{216}=136\displaystyle \frac1{36}である。

(2) k=0k=0のときは3個とも同じ目であり、出方は6通りだからp0=6216=136\displaystyle p_0=\frac6{216}=\frac1{36}である。1≦k≦51\le k\le5とし、最小値をmmに固定する。最大値m+km+kと最小値mmがともに出る出方は、全ての目がmmからm+km+kまでの範囲にある出方から、最小値mmが出ない出方と最大値m+km+kが出ない出方を除き、両方とも出ない出方を加えて (k+1)3−k3−k3+(k−1)3=6k(k+1)^3-k^3-k^3+(k-1)^3=6k 通りである。mmは1から6−k6-kまでの6−k6-k通りをとるため、該当する出方は6k(6−k)6k(6-k)通りである。よって pk=6k(6−k)216(1≦k≦5),\displaystyle p_k=\frac{6k(6-k)}{216}\quad(1\le k\le5), すなわち p1=536,p2=29,p3=14,p4=29,p5=536.\displaystyle p_1=\frac5{36},\quad p_2=\frac29,\quad p_3=\frac14,\quad p_4=\frac29,\quad p_5=\frac5{36}. 確認すると、分子の合計は6+30+48+54+48+30=2166+30+48+54+48+30=216であり、p0p_0からp5p_5までの和は1である。

この問題で使う考え方

  • 鈍角の三角比
  • 複素数の四則演算
  • 円の方程式
  • 位置ベクトル
  • ベクトルの内積
  • ベクトルによる図形の考察
  • 複素数平面
  • 複素数の極形式

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