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鹿児島大学/2001年度/前期

鹿児島大学 2001年 数学 第3問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2001年度第3問

次の3問のうちから1問を選択して解答せよ。解答用紙の所定の欄に解答する問題の番号を記入すること。  3—1 次の各問に答えよ。

(1) 次の等式を証明せよ。 (a2+b2)(c2+d2)=(ac+bd)2+(ad−bc)2(a^2+b^2)(c^2+d^2)=(ac+bd)^2+(ad-bc)^2   (2) 二つの整数の平方の和で表される数の全体からなる集合を AA とする。x,yx,y が集合 AA の要素であるとき,積 xyxy もまた集合 AA の要素であることを証明せよ。

(3) (2)の集合 AA に対して,55 および 555^5 は AA の要素であることを証明せよ。  3—2 数列 {an}\{a_n\} の初項から第 nn 項までの和を SnS_n とする。数列 {an}\{a_n\} が a2=3,nSn=(n−1)(2an+2−n)(n=1,2,3,⋯ )a_2=3,\quad nS_n=(n-1)(2a_n+2-n)\quad(n=1,2,3,\cdots) をみたしているとき,次の各問に答えよ。

(1) 数列 {an}\{a_n\} は nan+1−2(n+1)an=n+2(n=1,2,3,⋯ )na_{n+1}-2(n+1)a_n=n+2\quad(n=1,2,3,\cdots) をみたすことを証明せよ。

(2) bn=1n(an+1)\displaystyle b_n=\frac{1}{n}(a_n+1) で与えられる数列 {bn}\{b_n\} の一般項 bnb_n を求めよ。

(3) ∑k=1n(2ak+1)\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}(2a_k+1) を nn の式で表せ。  3—3 円 OO の直交する二つの直径 PQPQ と RSRS に対して,OROR の延長上に点 AA を PA=PQPA=PQ となるようにとる。PAPA と円 OO の交点を MM とし,さらに線分 MQMQ と線分 OAOA の交点を BB とする。このとき,次の各問に答えよ。

(1) 点 MM は線分 PAPA の中点であることを証明せよ。

(2) 線分の長さの比 AP:PBAP:PB と AR:RBAR:RB を求めよ。

(3) 線分 PRPR は ∠APB\angle APB の二等分線であることを証明せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

原問は3-1、3-2、3-3から1問を選ぶ形式である。以下では復習用に3問すべてを解説する。 3-1 (1) 右辺を展開すると (ac+bd)2+(ad−bc)2=a2c2+2abcd+b2d2+a2d2−2abcd+b2c2=(a2+b2)(c2+d2).\begin{aligned} (ac+bd)^2+(ad-bc)^2 &=a^2c^2+2abcd+b^2d^2+a^2d^2-2abcd+b^2c^2\\ &=(a^2+b^2)(c^2+d^2). \end{aligned} よって与えられた恒等式が成立する。 3-1 (2) m,n∈Am,n\in Aなら、整数a,b,c,da,b,c,dを用いてm=a2+b2m=a^2+b^2、n=c2+d2n=c^2+d^2と書ける。(1)より mn=(ac+bd)2+(ad−bc)2.mn=(ac+bd)^2+(ad-bc)^2. ac+bd,ad−bcac+bd,ad-bcはいずれも整数なのでmn∈Amn\in Aである。 3-1 (3) 5=12+225=1^2+2^2なので5∈A5\in A。(2)を繰り返せば52,53,54,55∈A5^2,5^3,5^4,5^5\in Aとなる。直接にも55=3125=552+1025^5=3125=55^2+10^2と確認できる。 3-2 (1) n=1n=1を与式に代入するとa1=0a_1=0。n≧2n\ge2では nSn=(n−1)(2an+2−n),nS_n=(n-1)(2a_n+2-n), (n+1)(Sn+an+1)=n(2an+1+1−n)(n+1)(S_n+a_{n+1})=n(2a_{n+1}+1-n) より(n+1)Sn=(n−1)(an+1−n)(n+1)S_n=(n-1)(a_{n+1}-n)。 これを最初の式と合わせ、n−1≠0n-1\ne0で割ると (n+1)(2an+2−n)=n(an+1−n),(n+1)(2a_n+2-n)=n(a_{n+1}-n), 従ってnan+1−2(n+1)an=n+2n a_{n+1}-2(n+1)a_n=n+2。 n=1n=1でもa2−4a1=3a_2-4a_1=3が成立するから nan+1−2(n+1)an=n+2(n≧1).\boxed{n a_{n+1}-2(n+1)a_n=n+2\quad(n\ge1)}. 3-2 (2) (1)を変形するとn(an+1+1)=2(n+1)(an+1)n(a_{n+1}+1)=2(n+1)(a_n+1)。よって bn+1=an+1+1n+1=2an+1n=2bn.\displaystyle b_{n+1}=\frac{a_{n+1}+1}{n+1}=2\frac{a_n+1}{n}=2b_n. b1=1b_1=1だからbn=2n−1\boxed{b_n=2^{n-1}}、従ってan=n2n−1−1a_n=n2^{n-1}-1。 3-2 (3) T=∑k=1nk2k\displaystyle T=\sum\limits _{k=1}^n k2^kとおく。添字を一つずらして2T−T2T-Tを計算すると T=n2n+1−∑k=1n2k=(n−1)2n+1+2.\displaystyle T=n2^{n+1}-\sum\limits _{k=1}^n2^k=(n-1)2^{n+1}+2. 従って ∑k=1n(2ak+1)=(n−1)2n+1+2−n.\displaystyle \boxed{\sum\limits _{k=1}^n(2a_k+1)=(n-1)2^{n+1}+2-n}. 3-3 (1) 相似によって円の半径を1としてよい。直交座標を O=(0,0),P=(−1,0),Q=(1,0),R=(0,1)O=(0,0),\quad P=(-1,0),\quad Q=(1,0),\quad R=(0,1) と取る。AAはORORの延長上にありPA=PQ=2PA=PQ=2だからA=(0,3)A=(0,\sqrt3)。 直線PAPA上の点を(−1+λ,3λ)(-1+\lambda,\sqrt3\lambda)と表し、円x2+y2=1x^2+y^2=1へ代入すると (−1+λ)2+3λ2=1  ⟺  2λ(2λ−1)=0.(-1+\lambda)^2+3\lambda^2=1\iff2\lambda(2\lambda-1)=0. PP以外の交点ではλ=1/2\lambda=1/2なので M=(−1/2,3/2)M=(-1/2,\sqrt3/2) であり、MMはPAPAの中点である。 3-3 (2) 直線MQMQはy=(1−x)/3y=(1-x)/\sqrt3なのでB=(0,1/3)B=(0,1/\sqrt3)。 AP=2,PB=1+1/3=2/3AP=2,\quad PB=\sqrt{1+1/3}=2/\sqrt3 からAP:PB=3:1\boxed{AP:PB=\sqrt3:1}。 またAR=3−1AR=\sqrt3-1、RB=1−1/3RB=1-1/\sqrt3より AR:RB=3:1.\boxed{AR:RB=\sqrt3:1}. 3-3 (3) PPから右向きの水平線を基準にすると、PA,PR,PBPA,PR,PBの傾きはそれぞれ3,1,1/3\sqrt3,1,1/\sqrt3。従って水平線との角はそれぞれ60∘,45∘,30∘60^\circ,45^\circ,30^\circである。 よって∠APR=∠RPB=15∘\angle APR=\angle RPB=15^\circとなり、PRPRは∠APB\angle APBの二等分線である。

この問題で使う考え方

  • 恒等式の展開
  • 積に関する閉性
  • 和の差から漸化式
  • 等比数列
  • 座標による円と直線

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