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富山大学/2007年度

富山大学 2007年 数学 第II問解答・解説

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1問題

富山大学2007年度第II問

a, b, p, q は実数で a2+b2<1a^{2}+b^{2}<1 を満たすとする。A=(abb−a)A=\begin{pmatrix}a&b\\b&-a\end{pmatrix} とし,数列 {xn},{yn}\{x_n\},\{y_n\} を (x1y1)=(pq),(xn+1yn+1)=A(xnyn)+(pq)(n=1,2,3,…)\displaystyle \binom{x_1}{y_1}=\binom{p}{q},\qquad \binom{x_{n+1}}{y_{n+1}}=A\binom{x_n}{y_n}+\binom{p}{q}\quad(n=1,2,3,\ldots) によって定義する。次の問いに答えよ。

(1) A2A^{2} を求めよ。

(2) x2n,y2nx_{2n},y_{2n} を n,a,b,p,qn,a,b,p,q を用いて表せ。

(3) 極限値 lim⁡n→∞x2n,lim⁡n→∞y2n\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}x_{2n},\quad\lim\limits _{n\to\infty}y_{2n} を求めよ。

(解答用紙は,Ⅱを使用せよ)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • A2=(a2+b2)I.x2n=1−(a2+b2)n1−a2−b2((1+a)p+bq),y2n=1−(a2+b2)n1−a2−b2(bp+(1−a)q).lim⁡n→∞x2n=(1+a)p+bq1−a2−b2,lim⁡n→∞y2n=bp+(1−a)q1−a2−b2.\displaystyle \begin{gathered} A^2=(a^2+b^2)I.\\ x_{2n}=\frac{1-(a^2+b^2)^n}{1-a^2-b^2}\bigl((1+a)p+bq\bigr),\quad y_{2n}=\frac{1-(a^2+b^2)^n}{1-a^2-b^2}\bigl(bp+(1-a)q\bigr).\\ \lim\limits _{n\to\infty}x_{2n}=\frac{(1+a)p+bq}{1-a^2-b^2},\quad \lim\limits _{n\to\infty}y_{2n}=\frac{bp+(1-a)q}{1-a^2-b^2}. \end{gathered}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

λ=a2+b2(0≦λ<1),vn=(xnyn),v1=(pq).(1)行列を成分ごとに掛けると、A2=(abb−a)(abb−a)=(a2+b200a2+b2)=λI.(2)漸化式を2回用い、(1)を使うと、vn+2=Avn+1+v1=A(Avn+v1)+v1=λvn+(I+A)v1.g=(I+A)v1=((1+a)p+bqbp+(1−a)q)とおき、wn=v2nとする。するとw1=v2=gで、wn+1=λwn+g.これを繰り返すとwn=(1+λ+⋯+λn−1)gである(帰納法でも確かめられる)。λ<1より、v2n=1−λn1−λ((1+a)p+bqbp+(1−a)q).したがってx2n=1−(a2+b2)n1−a2−b2((1+a)p+bq),y2n=1−(a2+b2)n1−a2−b2(bp+(1−a)q).(3)0≦λ<1だからλn→0であり、lim⁡n→∞x2n=(1+a)p+bq1−a2−b2,lim⁡n→∞y2n=bp+(1−a)q1−a2−b2.\displaystyle \begin{gathered} \lambda=a^2+b^2\quad(0\le\lambda<1),\qquad v_n=\begin{pmatrix}x_n\\y_n\end{pmatrix},\quad v_1=\begin{pmatrix}p\\q\end{pmatrix}. \\[4pt] (1) 行列を成分ごとに掛けると、 \\ A^2=\begin{pmatrix}a&b\\b&-a\end{pmatrix}\begin{pmatrix}a&b\\b&-a\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}a^2+b^2&0\\0&a^2+b^2\end{pmatrix}=\lambda I. \\[4pt] (2) 漸化式を2回用い、(1)を使うと、 \\ v_{n+2}=Av_{n+1}+v_1=A(Av_n+v_1)+v_1=\lambda v_n+(I+A)v_1. \\ g=(I+A)v_1=\begin{pmatrix}(1+a)p+bq\\bp+(1-a)q\end{pmatrix} とおき、w_n=v_{2n} とする。すると w_1=v_2=g で、 \\ w_{n+1}=\lambda w_n+g. \\ これを繰り返すと w_n=(1+\lambda+\cdots+\lambda^{n-1})g である(帰納法でも確かめられる)。 \lambda<1 より、 \\ v_{2n}=\frac{1-\lambda^n}{1-\lambda}\begin{pmatrix}(1+a)p+bq\\bp+(1-a)q\end{pmatrix}. \\ したがって \\ x_{2n}=\frac{1-(a^2+b^2)^n}{1-a^2-b^2}\bigl((1+a)p+bq\bigr),\qquad y_{2n}=\frac{1-(a^2+b^2)^n}{1-a^2-b^2}\bigl(bp+(1-a)q\bigr). \\[4pt] (3) 0\le\lambda<1 だから \lambda^n\to0 であり、 \\ \lim\limits _{n\to\infty}x_{2n}=\frac{(1+a)p+bq}{1-a^2-b^2},\qquad \lim\limits _{n\to\infty}y_{2n}=\frac{bp+(1-a)q}{1-a^2-b^2}. \end{gathered}

この問題で使う考え方

  • 漸化式
  • 等比数列の一般項と和
  • 数列の極限

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