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愛知医科大学/2022年度/一般

愛知医科大学 2022年 数学 第I問解答・解説

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1問題

愛知医科大学2022年度第I問

次の1)~4)の設問に対して、答えのみを下の解答欄に記入せよ。   1) xx を実数とする。x3+1x3=488\displaystyle x^{3}+\frac{1}{x^{3}}=488 であるとき、次の問いに答えよ。   (a) x+1x\displaystyle x+\frac{1}{x} の値を求めよ。   (b) x4+1x4\displaystyle x^{4}+\frac{1}{x^{4}} の値を求めよ。   2) nn を3以上の整数として、 (1+x)+(1+x)2+(1+x)3+⋯+(1+x)n(1+x)+(1+x)^{2}+(1+x)^{3}+\cdots+(1+x)^{n} の展開式を考えるとき、次の問いに答えよ。   (a) xx の係数を求めよ。   (b) x2x^{2} の係数を求めよ。   (c) x3x^{3} の係数を求めよ。   3) 平面上のベクトル a⃗,b⃗,c⃗\vec{a},\vec{b},\vec{c} は次の条件を満たしているとする。 (i)a⃗+2b⃗+3c⃗=0⃗\text{(i)}\quad \vec{a}+2\vec{b}+3\vec{c}=\vec{0} (ii)a⃗⋅b⃗=b⃗⋅c⃗=c⃗⋅a⃗≠0\text{(ii)}\quad \vec{a}\cdot\vec{b}=\vec{b}\cdot\vec{c}=\vec{c}\cdot\vec{a}\neq0 このとき、次の問いに答えよ。   (a) a⃗⋅b⃗=k\vec{a}\cdot\vec{b}=k とするとき、∣a⃗∣2|\vec{a}|^{2} を kk の式で表せ。   (b) b⃗,c⃗\vec{b},\vec{c} のなす角 θ\theta を求めよ。   4) nn 人がそれぞれ異なるプレゼントを1つずつ持ってパーティーに参加し、くじを引いてプレゼント交換を行う。どの人にも、自分の持ってきたプレゼントと異なるプレゼントが当たる場合を考えるとき、次の問いに答えよ。   (a) n=3n=3 のときの場合の数は何通りか。   (b) n=4n=4 のときの場合の数は何通りか。   (c) n=5n=5 のときの場合の数は何通りか。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

対称式の置換と二項係数の和、ベクトルの内積条件、包除原理を順に用いて各小問を解く。

3解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

1)(a) 式の値が定義されるため x≠0x\neq0 である。t=x+1x\displaystyle t=x+\frac1x とおくと, t3=x3+1x3+3(x+1x)\displaystyle t^3=x^3+\frac1{x^3}+3\left(x+\frac1x\right) より t3−3t=488t^3-3t=488 である。因数分解すると t3−3t−488=(t−8)(t2+8t+61)=0.t^3-3t-488=(t-8)(t^2+8t+61)=0. ここで t2+8t+61=(t+4)2+45>0t^2+8t+61=(t+4)^2+45>0 だから,t=8t=8 である。よって答えは 88 である。

1)(b) まず x2+1x2=(x+1x)2−2=82−2=62.\displaystyle x^2+\frac1{x^2}=\left(x+\frac1x\right)^2-2=8^2-2=62. したがって x4+1x4=(x2+1x2)2−2=622−2=3842.\displaystyle x^4+\frac1{x^4}=\left(x^2+\frac1{x^2}\right)^2-2=62^2-2=3842.

2) (1+x)m(1+x)^m における xjx^j の係数は (mj)\displaystyle \binom{m}{j} である。パスカルの関係 (mj)=(m+1j+1)−(mj+1)\displaystyle \binom{m}{j}=\binom{m+1}{j+1}-\binom{m}{j+1} を m=jm=j から nn まで足すと, ∑m=jn(mj)=(n+1j+1).\displaystyle \sum\limits _{m=j}^{n}\binom{m}{j}=\binom{n+1}{j+1}. よって求める係数は (a)[x]=(n+12)=n(n+1)2,(b)[x2]=(n+13)=n(n−1)(n+1)6,(c)[x3]=(n+14)=n(n−1)(n−2)(n+1)24.\displaystyle \begin{aligned} (a)\quad [x]&=\binom{n+1}{2}=\frac{n(n+1)}2,\\ (b)\quad [x^2]&=\binom{n+1}{3}=\frac{n(n-1)(n+1)}6,\\ (c)\quad [x^3]&=\binom{n+1}{4}=\frac{n(n-1)(n-2)(n+1)}{24}. \end{aligned}

3)(a) 条件(i)の両辺に a⃗\vec a を内積すると,条件(ii)より 0=(a⃗+2b⃗+3c⃗)⋅a⃗=∣a⃗∣2+2k+3k.0=(\vec a+2\vec b+3\vec c)\cdot\vec a =|\vec a|^2+2k+3k. したがって ∣a⃗∣2=−5k|\vec a|^2=-5k である。

3)(b) 条件(i)に b⃗\vec b および c⃗\vec c をそれぞれ内積すると, k+2∣b⃗∣2+3k=0,k+2k+3∣c⃗∣2=0,k+2|\vec b|^2+3k=0,\qquad k+2k+3|\vec c|^2=0, よって ∣b⃗∣2=−2k|\vec b|^2=-2k,∣c⃗∣2=−k|\vec c|^2=-k である。k=a⃗⋅b⃗≠0k=\vec a\cdot\vec b\neq0 なので b⃗≠0⃗\vec b\neq\vec0 であり,∣b⃗∣2>0|\vec b|^2>0 から k<0k<0 と分かる。したがって cos⁡θ=b⃗⋅c⃗∣b⃗∣∣c⃗∣=k−2k−k=−12.\displaystyle \cos\theta=\frac{\vec b\cdot\vec c}{|\vec b||\vec c|} =\frac{k}{\sqrt{-2k}\sqrt{-k}}=-\frac1{\sqrt2}. 0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi より θ=3π4\displaystyle \theta=\frac{3\pi}{4} である。

4) 全ての配り方は n!n! 通りである。特定の jj 人が自分の持参品を受け取ると決めたとき,残りの品の配り方は (n−j)!(n-j)! 通りであり,そのような人の選び方は (nj)\displaystyle \binom nj 通りである。包除原理により,自分の品を受け取る人がいない配り方は ∑j=0n(−1)j(nj)(n−j)!=n!∑j=0n(−1)jj!\displaystyle \sum\limits _{j=0}^{n}(-1)^j\binom nj(n-j)! =n!\sum\limits _{j=0}^{n}\frac{(-1)^j}{j!} である。したがって (a)n=3:3!(1−1+12−16)=2,(b)n=4:4!(1−1+12−16+124)=9,(c)n=5:5!(1−1+12−16+124−1120)=44.\displaystyle \begin{aligned} (a)\quad n=3:&\quad 3!\left(1-1+\frac12-\frac16\right)=2,\\ (b)\quad n=4:&\quad 4!\left(1-1+\frac12-\frac16+\frac1{24}\right)=9,\\ (c)\quad n=5:&\quad 5!\left(1-1+\frac12-\frac16+\frac1{24}-\frac1{120}\right)=44. \end{aligned}

この問題で使う考え方

  • 三次の乗法・因数分解公式
  • 高次方程式
  • 二項定理
  • 和の法則
  • 組合せ
  • 順列
  • ベクトルの内積
  • ベクトルによる図形の考察

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