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秋田大学/2013年度

秋田大学 2013年 数学 第1問解答・解説

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1問題

秋田大学2013年度第1問

関数 fn(x)(x≧0)f_{n}(x)(x\geq0) を

f1(x)=∣x−1∣,fn+1(x)=∣fn(x)−(n+1)∣(n=1,2,3,…… )f _ {1} (x) = | x - 1 |, f _ {n + 1} (x) = \left| f _ {n} (x) - (n + 1) \right| \quad (n = 1, 2, 3, \dots \dots)

で定める。次の問いに答えよ。

(i) 関数 y=f2(x)y = f_{2}(x) と y=f3(x)y = f_{3}(x) のグラフをかけ。

(ii) an=fn(0)a_{n}=f_{n}(0) とおく。数列 {an}(n=1,2,3,⋯ )\{a_{n}\}(n=1,2,3,\cdots) の一般項を求めよ。

(iii) fn(α)=0f_{n}(\alpha)=0 を満たす α\alpha に対し,

fn−i(α)=in−i(i−1)2(i=1,2,3,…,n−1)\displaystyle f _ {n - i} (\alpha) = i n - \frac {i (i - 1)}{2} \quad (i = 1, 2, 3, \dots , n - 1)

が成立することを証明せよ。

(iv) fn(α)=0f_{n}(\alpha)=0 を満たす α\alpha を n の式で表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (i) f2(x)={x+1(0≦x≦1),3−x(1≦x≦3),x−3(x≧3),f3(x)={2−x(0≦x≦1),x(1≦x≦3),6−x(3≦x≦6),x−6(x≧6).f_2(x)=\begin{cases}x+1&(0\le x\le1),\\3-x&(1\le x\le3),\\x-3&(x\ge3),\end{cases} \quad f_3(x)=\begin{cases}2-x&(0\le x\le1),\\x&(1\le x\le3),\\6-x&(3\le x\le6),\\x-6&(x\ge6).\end{cases}
    (ii) an=⌈n2⌉\displaystyle a_n=\left\lceil\frac n2\right\rceil。
    (iii) fn−i(α)=in−i(i−1)2(1≦i≦n−1)\displaystyle f_{n-i}(\alpha)=in-\frac{i(i-1)}2\quad(1\le i\le n-1)。
    (iv) α=n(n+1)2\displaystyle \alpha=\frac{n(n+1)}2。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

f1(x)=∣x−1∣f_1(x)=|x-1|、fn+1(x)=∣fn(x)−(n+1)∣f_{n+1}(x)=|f_n(x)-(n+1)| (x≧0x\ge0) とする。

(i) f2,f3f_2,f_3 のグラフ

絶対値の中身の符号が変わる点で場合分けすると f2(x)=∣ ∣x−1∣−2 ∣={x+1(0≦x≦1),3−x(1≦x≦3),x−3(x≧3),f_2(x)=|\,|x-1|-2\,|=\begin{cases} x+1 &(0\le x\le1),\\ 3-x &(1\le x\le3),\\ x-3 &(x\ge3), \end{cases} となる。さらに f3=∣f2−3∣f_3=|f_2-3| より f3(x)={2−x(0≦x≦1),x(1≦x≦3),6−x(3≦x≦6),x−6(x≧6).f_3(x)=\begin{cases} 2-x &(0\le x\le1),\\ x &(1\le x\le3),\\ 6-x &(3\le x\le6),\\ x-6 &(x\ge6). \end{cases} 折れ点はそれぞれ f2:(0,1),(1,2),(3,0)f_2:(0,1),(1,2),(3,0)、f3:(0,2),(1,1),(3,3),(6,0)f_3:(0,2),(1,1),(3,3),(6,0)。これらを直線で結び、最後は右上がりの半直線とする。

見出し「x≧0 における y=f₂(x) と y=f₃(x) のグラフ」の下に2つの図が並び、どちらも横軸x(1から7まで1刻み)、縦軸y(1から4まで1刻み)、原点Oである。左のy=f₂(x)は赤い点(0,1)、(1,2)、(3,0)を順に結ぶ折れ線で、その先は右上がりの半直線(矢印)となる。右のy=f₃(x)は赤い点(0,2)、(1,1)、(3,3)、(6,0)を順に結ぶ折れ線で、その先も右上がりの半直線(矢印)となる。

(ii) an=fn(0)a_n=f_n(0) の一般項

a1=1a_1=1、また再帰式から an+1=∣an−(n+1)∣a_{n+1}=|a_n-(n+1)|。帰納法で an=⌈n/2⌉a_n=\lceil n/2\rceil と仮定する。n=2k−1n=2k-1 なら an=ka_n=k なので an+1=∣k−2k∣=k=⌈(n+1)/2⌉a_{n+1}=|k-2k|=k=\lceil(n+1)/2\rceil。n=2kn=2k なら an=ka_n=k なので an+1=∣k−(2k+1)∣=k+1=⌈(n+1)/2⌉a_{n+1}=|k-(2k+1)|=k+1=\lceil(n+1)/2\rceil。初項と合わせて an=⌈n2⌉.\displaystyle a_n=\left\lceil\frac n2\right\rceil.

(iii) 根からの逆向きの値

fn(α)=0f_n(\alpha)=0 とし、Ri=in−i(i−1)2\displaystyle R_i=in-\dfrac{i(i-1)}2 とおく。i=1i=1 では fn−1(α)=n=R1.f_{n-1}(\alpha)=n=R_1. 1≦i≦n−21\le i\le n-2 で fn−i(α)=Rif_{n-i}(\alpha)=R_i と仮定する。再帰式より Ri=∣fn−i−1(α)−(n−i)∣.R_i=\left|f_{n-i-1}(\alpha)-(n-i)\right|. また Ri−(n−i)=(i−1)(n−i2)+i>0.\displaystyle R_i-(n-i)=(i-1)\left(n-\frac i2\right)+i>0. 従って絶対値を外したときの負側候補 (n−i)−Ri(n-i)-R_i は負であり、fn−i−1(α)≧0f_{n-i-1}(\alpha)\ge0 に反する。よって fn−i−1(α)=Ri+(n−i)=(i+1)n−i(i+1)2=Ri+1.\displaystyle f_{n-i-1}(\alpha)=R_i+(n-i) =(i+1)n-\frac{i(i+1)}2=R_{i+1}. 帰納法により、1≦i≦n−11\le i\le n-1 について fn−i(α)=in−i(i−1)2.\displaystyle f_{n-i}(\alpha)=in-\frac{i(i-1)}2.

(iv) fn(α)=0f_n(\alpha)=0 となる α\alpha

n≧2n\ge2 として (iii) に i=n−1i=n-1 を代入すると f1(α)=(n−1)(n+2)2=n(n+1)2−1.\displaystyle f_1(\alpha)=\frac{(n-1)(n+2)}2=\frac{n(n+1)}2-1. f1(α)=∣α−1∣f_1(\alpha)=|\alpha-1| なので、候補は α=n(n+1)2\displaystyle \alpha=\dfrac{n(n+1)}2 または 2−n(n+1)2\displaystyle 2-\dfrac{n(n+1)}2。後者は n≧2n\ge2 で負のため、定義域 α≧0\alpha\ge0 では前者だけである。n=1n=1 のときも f1(α)=0f_1(\alpha)=0 から α=1\alpha=1 で同じ式を得る。

存在も確かめる。Tk=k(k+1)2\displaystyle T_k=\dfrac{k(k+1)}2 とおくと、1≦k≦n1\le k\le n について帰納法で fk(Tn)=Tn−Tk.f_k(T_n)=T_n-T_k. 初項では f1(Tn)=∣Tn−1∣=Tn−T1f_1(T_n)=|T_n-1|=T_n-T_1。k<nk<n で成立するとき Tk+1≦TnT_{k+1}\le T_n より fk+1(Tn)=∣Tn−Tk−(k+1)∣=∣Tn−Tk+1∣=Tn−Tk+1.f_{k+1}(T_n)=|T_n-T_k-(k+1)|=|T_n-T_{k+1}|=T_n-T_{k+1}. ゆえに fn(Tn)=0f_n(T_n)=0 であり、求める唯一の値は α=n(n+1)2.\displaystyle \boxed{\alpha=\frac{n(n+1)}2}.

絶対値の折れ点で場合分けするとf2f_2 は折れ点 (0,1),(1,2),(3,0)(0,1),(1,2),(3,0)、f3f_3 は (0,2),(1,1),(3,3),(6,0)(0,2),(1,1),(3,3),(6,0) を結ぶ折れ線となり、実際のグラフを添付した。a1=1, an+1=∣an−(n+1)∣a_1=1,\ a_{n+1}=|a_n-(n+1)|から、nの奇偶ごとの帰納法でan=⌈n2⌉\displaystyle a_n=\left\lceil\frac n2\right\rceil。根fₙ(α)=0から逆に再帰式をたどり、fn−i(α)=in−i(i−1)2\displaystyle f_{n-i}(\alpha)=in-\frac{i(i-1)}2を示す。i=n−1で∣α−1∣=n(n+1)2−1\displaystyle |\alpha-1|=\frac{n(n+1)}2-1となるので、非負条件からα=n(n+1)2\displaystyle \alpha=\frac{n(n+1)}2。最後にこの値を再帰式へ入れfₙ(α)=0となることも確認した。

この問題で使う考え方

  • 絶対値の区分表示とグラフ
  • 奇偶による場合分け
  • 逆向き帰納法
  • 候補の絞り込みと存在確認

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