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岡山大学/2013年度/前期

岡山大学 2013年 数学 第2問解答・解説

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1問題

岡山大学2013年度第2問

行列 A=(a−bba)A=\begin{pmatrix}a&-b\\b&a\end{pmatrix} で定まる座標平面上の1次変換を ff とする。ただし,a,ba,b は実数とする。このとき,以下の問いに答えよ。

(1) 原点 OO とは異なる点 P(x,y)P(x,y) を ff で移した点を QQ とする。このとき,長さの比の値 OQOP\displaystyle \frac{OQ}{OP} は PP によらないことを示し,その値を a,ba,b を用いて表せ。

(2) 正の整数 nn に対して,An=(pnqnrnsn)A^n=\begin{pmatrix}p_n&q_n\\r_n&s_n\end{pmatrix} とするとき,pn2+rn2=(a2+b2)n,qn2+sn2=(a2+b2)np_n^2+r_n^2=(a^2+b^2)^n,\qquad q_n^2+s_n^2=(a^2+b^2)^n が成り立つことを示せ。

(3) 1092=l2+m2109^2=l^2+m^2 を満たす正の整数 l,ml,m を一組求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)OQOP=a2+b2,\displaystyle \quad \frac{OQ}{OP}=\sqrt{a^2+b^2},\qquad (2)pn2+rn2=qn2+sn2=(a2+b2)n,\quad p_n^2+r_n^2=q_n^2+s_n^2=(a^2+b^2)^n,\qquad (3)(l,m)=(91,60).\quad (l,m)=(91,60).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) fによる像は Q=(ax−by,bx+ay)Q=(ax-by,bx+ay) である。P≠OP\ne O より x2+y2>0x^2+y^2>0 だから、

OQOP=(ax−by)2+(bx+ay)2x2+y2=(a2+b2)(x2+y2)x2+y2=a2+b2.\displaystyle \frac{OQ}{OP}=\frac{\sqrt{(ax-by)^2+(bx+ay)^2}}{\sqrt{x^2+y^2}}=\frac{\sqrt{(a^2+b^2)(x^2+y^2)}}{\sqrt{x^2+y^2}}=\sqrt{a^2+b^2}.この値は P によらない。

(2) n≧1n\geq1 に対し、 An=(un−vnvnun)A^n=\begin{pmatrix}u_n&-v_n\\v_n&u_n\end{pmatrix} と書けることを示す。n=1n=1 では u1=a,v1=bu_1=a,\quad v_1=b とすれば成り立つ。これが n でn\text{ で}成り立つとすると、

An+1=AnA=(una−vnb−(bun+avn)bun+avnuna−vnb)=(un+1−vn+1vn+1un+1),A^{n+1}=A^nA=\begin{pmatrix}u_na-v_nb&-(bu_n+av_n)\\bu_n+av_n&u_na-v_nb\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}u_{n+1}&-v_{n+1}\\v_{n+1}&u_{n+1}\end{pmatrix},ただし un+1=aun−bvn,vn+1=bun+avnu_{n+1}=au_n-bv_n,\quad v_{n+1}=bu_n+av_n である。したがってこの形はすべての正の整数 n\text{整数 }n で成り立つ。また、

un+12+vn+12=(aun−bvn)2+(bun+avn)2=(a2+b2)(un2+vn2).u_{n+1}^2+v_{n+1}^2=(au_n-bv_n)^2+(bu_n+av_n)^2=(a^2+b^2)(u_n^2+v_n^2). u12+v12=a2+b2u_1^2+v_1^2=a^2+b^2 なので、帰納的に un2+vn2=(a2+b2)nu_n^2+v_n^2=(a^2+b^2)^n である。pn=un,rn=vn,qn=−vn,sn=unp_n=u_n,\quad r_n=v_n,\quad q_n=-v_n,\quad s_n=u_n より、pn2+rn2=un2+vn2=(a2+b2)n,qn2+sn2=vn2+un2=(a2+b2)n.p_n^2+r_n^2=u_n^2+v_n^2=(a^2+b^2)^n,\qquad q_n^2+s_n^2=v_n^2+u_n^2=(a^2+b^2)^n. (3) x,yx,y に対して (x2−y2)2+(2xy)2=(x2+y2)2(x^2-y^2)^2+(2xy)^2=(x^2+y^2)^2 である。実際、左辺は x4−2x2y2+y4+4x2y2=(x2+y2)2x^4-2x^2y^2+y^4+4x^2y^2=(x^2+y^2)^2 となる。109=102+32109=10^2+3^2 だから、1092=(102+32)2=(102−32)2+(2⋅10⋅3)2=912+602.109^2=(10^2+3^2)^2=(10^2-3^2)^2+(2\cdot10\cdot3)^2=91^2+60^2.よって (l,m)=(91,60)(l,m)=(91,60) は条件を満たす正の整数の組である。

この問題で使う考え方

  • 座標を用いた距離
  • 数学的帰納法
  • 行列の表現

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