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愛媛大学/2023年度/前期

愛媛大学 2023年 数学 第6問解答・解説

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1問題

愛媛大学2023年度第6問

(理学部、医学部、工学部工学科理型入試(社会デザインコースを除く)) 以下の問いに答えよ。   (1) nn を自然数とする。連立不等式 {y≧0,y≦x(2n−x)\begin{cases} y\geq0,\\ y\leq x(2n-x) \end{cases} の表す領域を DnD_{n} とし、DnD_{n} に属する格子点の個数を ana_{n} とする。ただし、座標平面上の点 (x,y)(x,y) において、x,yx,y がともに整数であるとき、点 (x,y)(x,y) を格子点という。   (i) D2D_{2} を図示せよ。   (ii) a2a_{2} を求めよ。   (iii) kk を 0≦k≦2n0\leq k\leq2n を満たす整数とする。DnD_{n} と直線 x=kx=k の共通部分に属する格子点の個数を k,nk,n を用いて表せ。   (iv) ana_{n} を求めよ。   (v) 直線 y=0y=0 と曲線 y=x(2n−x)y=x(2n-x) とで囲まれた図形の面積を bnb_{n} とする。このとき、lim⁡n→∞bnan\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\dfrac{b_{n}}{a_{n}} を求めよ。   (2) α\alpha を 0<α<π0<\alpha<\pi を満たす実数とする。また、θ\theta を 0≦θ≦α0\leq\theta\leq\alpha を満たす実数とする。点 OO を原点とする座標平面上において、単位円を考える。単位円の周上に点 AA をとる。さらに、OO を中心として、時計の針の回転と逆の向きに、   AA を π2\displaystyle \dfrac{\pi}{2} だけ回転した点を BB、   AA を α\alpha だけ回転した点を CC、   AA を θ\theta だけ回転した点を PP、   AA を θ+π2\displaystyle \theta+\dfrac{\pi}{2} だけ回転した点を QQ とする。a⃗=OA→, b⃗=OB→, c⃗=OC→, p⃗=OP→, q⃗=OQ→\vec{a}=\overrightarrow{OA},\ \vec{b}=\overrightarrow{OB},\ \vec{c}=\overrightarrow{OC},\ \vec{p}=\overrightarrow{OP},\ \vec{q}=\overrightarrow{OQ} とする。   (i) 内積 p⃗⋅q⃗, q⃗⋅q⃗\vec{p}\cdot\vec{q},\ \vec{q}\cdot\vec{q} を求めよ。   (ii) 内積 c⃗⋅q⃗\vec{c}\cdot\vec{q} を α,θ\alpha,\theta を用いて表せ。   (iii) 実数 s,ts,t を用いて、c⃗=sp⃗+tq⃗\vec{c}=s\vec{p}+t\vec{q} と表すとき、tt を α,θ\alpha,\theta を用いて表せ。   (iv) (iii) で求めた tt を用いて、r⃗=tq⃗\vec{r}=t\vec{q} とおく。実数 u,vu,v を用いて、r⃗=ua⃗+vb⃗\vec{r}=u\vec{a}+v\vec{b} と表すとき、uu を α,θ\alpha,\theta を用いて表せ。   (v) (iv) で求めた uu を用いて、d⃗=ua⃗\vec{d}=u\vec{a} とおく。α=π6\displaystyle \alpha=\dfrac{\pi}{6} のとき、d⃗\vec{d} の大きさ ∣d⃗∣|\vec{d}| の最大値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(i)D2(1)(i) D_2は放物線 y=x(4−x)=−(x−2)2+4y=x(4-x)=-(x-2)^2+4(頂点(2,4)、x軸との交点(0,0),(4,0))と直線y=0y=0で囲まれた、0≦x≦40\le x\le4かつ0≦y≦x(4−x)0\le y\le x(4-x)を満たす閉領域(境界を含む)。
    (1)(ii)a2=15(1)(iii)k(2n−k)+1(1)(ii) a_2=15 (1)(iii) k(2n-k)+1 個
    (1)(iv)an=4n3+5n+33(1)(v)lim⁡n→∞bnan=1(2)(i)p⃗⋅q⃗=0, q⃗⋅q⃗=1(2)(ii)c⃗⋅q⃗=sin⁡(α−θ)(2)(iii)t=sin⁡(α−θ)(2)(iv)u=−sin⁡θsin⁡(α−θ)(=cos⁡α−cos⁡(2θ−α)2)(2)(v)∣d⃗∣\displaystyle (1)(iv) a_n=\dfrac{4n^3+5n+3}{3} (1)(v) \lim\limits _{n\to\infty}\dfrac{b_n}{a_n}=1 (2)(i) \vec p\cdot\vec q=0,\space{}\vec q\cdot\vec q=1 (2)(ii) \vec c\cdot\vec q=\sin(\alpha-\theta) (2)(iii) t=\sin(\alpha-\theta) (2)(iv) u=-\sin\theta\sin(\alpha-\theta)\left(=\dfrac{\cos\alpha-\cos(2\theta-\alpha)}{2}\right) (2)(v) |\vec d|の最大値は 2−34\displaystyle \dfrac{2-\sqrt3}{4}(θ=π12\displaystyle \theta=\dfrac{\pi}{12}のとき)

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)(i) y=x(4−x)=−(x−2)2+4y=x(4-x)=-(x-2)^2+4 は頂点 (2,4)(2,4)、xx 軸との交点 (0,0),(4,0)(0,0),(4,0) をもつ。D2D_2 はこの放物線と xx 軸の間で、境界を含む。下図の点は領域内の格子点である。

上部に「0≦y≦x(4−x)(境界を含む)」と記した座標平面(x軸・y軸の目盛はともに1〜4、原点O)。青い放物線 y=x(4−x) と x軸の線分で囲まれた部分が水色に塗られ、内部に D₂ と記されている。領域内の格子点が赤い点で示され、x軸上に (0,0),(1,0),(2,0),(3,0),(4,0)、x=1,2,3 の縦に y=1,2,3 の各3点、頂点に (2, 4) の計15個がある。

(ii) x=0,1,2,3,4x=0,1,2,3,4 ごとの格子点数はそれぞれ 1,4,5,4,11,4,5,4,1 なので、a2=15a_2=15。

(iii) x=kx=k では 0≦y≦k(2n−k)0\leq y\leq k(2n-k)。上端が非負の整数なので、整数の yy は k(2n−k)+1k(2n-k)+1 個。

(iv) 全ての整数 k=0,…,2nk=0,\ldots,2n について加えると an=∑k=02n{k(2n−k)+1}=2n2n(2n+1)2−2n(2n+1)(4n+1)6+(2n+1)=4n3+5n+33.\displaystyle \begin{aligned} a_n&=\sum\limits _{k=0}^{2n}\{k(2n-k)+1\}\\ &=2n\frac{2n(2n+1)}2-\frac{2n(2n+1)(4n+1)}6+(2n+1)\\ &=\frac{4n^3+5n+3}{3}. \end{aligned}

(v) 面積は bn=∫02nx(2n−x) dx=[nx2−x33]02n=4n33.\displaystyle b_n=\int_0^{2n}x(2n-x)\,dx=\left[nx^2-\frac{x^3}3\right]_0^{2n}=\frac{4n^3}3. 従って bn/an=4n3/(4n3+5n+3)→1b_n/a_n=4n^3/(4n^3+5n+3)\to1。

(2)(i) 回転で長さは保たれ、P,QP,Q の角度差は π/2\pi/2 だから、 p⃗⋅q⃗=0,q⃗⋅q⃗=1.\vec p\cdot\vec q=0,\qquad \vec q\cdot\vec q=1.

(ii) C,QC,Q の角度差と加法定理から c⃗⋅q⃗=cos⁡(θ+π/2−α)=sin⁡(α−θ).\vec c\cdot\vec q=\cos(\theta+\pi/2-\alpha)=\sin(\alpha-\theta).

(iii) 与えられた式 c⃗=sp⃗+tq⃗\vec c=s\vec p+t\vec q の両辺と q⃗\vec q の内積をとる。(i)より右辺は tt なので、t=sin⁡(α−θ)t=\sin(\alpha-\theta)。

(iv) 同様に a⃗⋅b⃗=0\vec a\cdot\vec b=0, ∣a⃗∣=1|\vec a|=1 であり、q⃗⋅a⃗=cos⁡(θ+π/2)=−sin⁡θ\vec q\cdot\vec a=\cos(\theta+\pi/2)=-\sin\theta。従って tq⃗=ua⃗+vb⃗t\vec q=u\vec a+v\vec b の両辺と a⃗\vec a の内積をとると u=−sin⁡θsin⁡(α−θ)=cos⁡α−cos⁡(2θ−α)2.\displaystyle u=-\sin\theta\sin(\alpha-\theta) =\frac{\cos\alpha-\cos(2\theta-\alpha)}2. 最後の式は積和公式による。

(v) ∣d⃗∣=∣u∣|\vec d|=|u| である。α=π/6\alpha=\pi/6, 0≦θ≦α0\leq\theta\leq\alpha のもとで −α≦2θ−α≦α,cos⁡α≦cos⁡(2θ−α)≦1.-\alpha\leq2\theta-\alpha\leq\alpha,\qquad \cos\alpha\leq\cos(2\theta-\alpha)\leq1. ゆえに u≦0u\leq0 で、∣u∣|u| は 2θ−α=02\theta-\alpha=0 のとき最大となる。従って θ=π/12\theta=\pi/12 のとき ∣d⃗∣max⁡=1−cos⁡(π/6)2=2−34.\displaystyle |\vec d|_{\max}=\frac{1-\cos(\pi/6)}2=\frac{2-\sqrt3}{4}.

この問題で使う考え方

  • 格子点の列ごとの計数
  • 平方和公式
  • 内積による係数抽出
  • 積和公式

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