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藤田医科大学/2022年度/前期

藤田医科大学 2022年 数学 第3問解答・解説

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1問題

藤田医科大学2022年度第3問

原点をOOとする座標平面上の曲線CCを媒介変数θ (0≦θ≦π2)\displaystyle \theta\ (0\leq\theta\leq\frac{\pi}{2})を用いて次のように定義する。 C: {x=cos⁡θ,y=sin⁡θ+(k−θ)cos⁡θC:\ \left\{\begin{array}{ll}x=\cos\theta,\\ y=\sin\theta+(k-\theta)\cos\theta\end{array}\right. ここで定数kkは0<k<π2\displaystyle 0<k<\frac{\pi}{2}の範囲の実数である。

(1) xyxy平面における曲線CCのグラフの増減、極値を調べよ。

(2) k=π3\displaystyle k=\frac{\pi}{3}のとき、xyxy平面上の0≦x≦10\leq x\leq1の範囲に曲線CCのグラフの概形をかけ。

(3) 0<k<π2\displaystyle 0<k<\frac{\pi}{2}の範囲の任意のkkについて、原点を通る直線と曲線CCの交点の個数は1以下であることを示せ。

0≦x≦10\leq x\leq1の範囲の任意のxxに対してただ1つのθ\thetaが定まり、θ\thetaに対してただ1つyyが定まるから、yyはxxの関数としてy=f(x)y=f(x)と書ける。曲線CC上に点A(a,f(a))A(a,f(a))、点B(b,f(b))B(b,f(b))を定める(ただし0<a<b<10<a<b<1)。線分OAOA、線分OBOB、および曲線CCで囲まれる部分の面積をSSとする。一方、関数g(x)g(x)をg(x)=f(x)−xf′(x)g(x)=f(x)-xf'(x)と定義し、I=∫abg(x) dx\displaystyle I=\int_{a}^{b}g(x)\,dxとおく。

(4) SSをIIで表せ。

(5) g(x)g(x)をxxの式で表し、a=12, b=32\displaystyle a=\frac12,\ b=\frac{\sqrt3}{2}のときSSを求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 減少 [0,cos⁡k], 増加 [cos⁡k,1], min⁡f=sin⁡k(x=cos⁡kで)(2) (0,1)から(1/2,3/2)へ減少し、そこから(1,π/3)へ増加する下に凸の曲線(3) 原点を通る任意の直線との交点は高々1個,(4) S=I/2,(5) g(x)=1−x2, S=π/24.\displaystyle \boxed{\text{(1) 減少 }[0,\cos k],\space{}\text{増加 }[\cos k,1],\ \min f=\sin k\text{(}x=\cos k\text{で)}} \quad \boxed{\text{(2) }(0,1)\text{から}(1/2,\sqrt3/2)\text{へ減少し、そこから}(1,\pi/3)\text{へ増加する下に凸の曲線}} \quad \boxed{\text{(3) 原点を通る任意の直線との交点は高々1個}},\qquad \boxed{\text{(4) }S=I/2},\qquad \boxed{\text{(5) }g(x)=\sqrt{1-x^2},\space{}S=\pi/24}. \quad

    **使用解法**:媒介変数による微分と増減、グラフの凸性、傾き関数の単調性、面積の縦積分、部分積分、三角置換。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 増減と極値

x=cos⁡θx=\cos\theta は θ\theta が増えると 11 から 00 へ減少する。0<θ<π/20<\theta<\pi/2 では dxdθ=−sin⁡θ,dydθ=−(k−θ)sin⁡θ.\displaystyle \frac{dx}{d\theta}=-\sin\theta,\qquad \frac{dy}{d\theta}=-(k-\theta)\sin\theta. 従って、y=f(x)y=f(x) と表したとき f′(x)=dy/dθdx/dθ=k−θ=k−arccos⁡x.\displaystyle f'(x)=\frac{dy/d\theta}{dx/d\theta}=k-\theta =k-\arccos x. また、x=cos⁡θx=\cos\theta を微分すると dθdx=−1sin⁡θ=−11−x2\displaystyle \dfrac{d\theta}{dx}=-\dfrac{1}{\sin\theta}=-\dfrac{1}{\sqrt{1-x^2}} である。従って f′′(x)=−dθdx=11−x2>0(0<x<1).\displaystyle f''(x)=-\frac{d\theta}{dx}=\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}>0\qquad(0<x<1). 臨界点は θ=k\theta=k、すなわち x=cos⁡kx=\cos k である。x<cos⁡kx<\cos k では θ>k\theta>k なので f′(x)<0f'(x)<0、x>cos⁡kx>\cos k では f′(x)>0f'(x)>0。よって ff は 0≦x≦cos⁡k0\le x\le\cos k で減少し、cos⁡k≦x≦1\cos k\le x\le1 で増加し、0≦x≦10\le x\le1 の範囲での最小値は f(cos⁡k)=sin⁡k.f(\cos k)=\sin k. 端点値は f(0)=1, f(1)=kf(0)=1,\ f(1)=k。従って閉区間での最大値は max⁡(1,k)\displaystyle \max(1,k) であり、k<1k<1 なら x=0x=0、k>1k>1 なら x=1x=1、k=1k=1 なら両端でとる。

(2) k=π/3k=\pi/3 の概形

このとき最小点は (cos⁡k,sin⁡k)=(12,32).\displaystyle (\cos k,\sin k)=\left(\frac12,\frac{\sqrt3}{2}\right). 端点は (0,1)(0,1)、(1,π/3)(1,\pi/3) である。f′(x)=π/3−arccos⁡xf'(x)=\pi/3-\arccos x より 0≦x<1/20\leq x<1/2 で減少し、1/2<x≦11/2<x\leq1 で増加する。また f′′(x)>0f''(x)>0 なので曲線は下に凸である。従って概形は、(0,1)(0,1) から減少して (1/2,3/2)(1/2,\sqrt3/2) で最小となり、そこから増加して (1,π/3)(1,\pi/3) に至る下に凸の曲線である。(下図は模式図で、縮尺は正確でない。)

<pre> y ↑ 1.05 | ● 1.00 |● __/ | __/ 0.87 | ________●_______/ +--------------------------------→ x 0 0.5 1 </pre>

(3) 原点を通る直線との交点数

0≦θ<π/20\leq\theta<\pi/2 では x=cos⁡θ>0x=\cos\theta>0 であり、 yx=tan⁡θ+k−θ.\displaystyle \frac{y}{x}=\tan\theta+k-\theta. 右辺を q(θ)q(\theta) とすると q′(θ)=tan⁡2θ≧0.q'(\theta)=\tan^2\theta\geq0. 実際、任意の 0≦θ1<θ2<π/20\leq\theta_1<\theta_2<\pi/2 で q(θ2)−q(θ1)=∫θ1θ2tan⁡2u du>0\displaystyle q(\theta_2)-q(\theta_1)=\int_{\theta_1}^{\theta_2}\tan^2 u\,du>0 だから、qq は厳密に増加する。従って傾き mm をもつ直線 y=mxy=mx と曲線 CC の交点は高々1つである。垂直な直線 x=0x=0 については、曲線上で x=0x=0 となるのは θ=π/2\theta=\pi/2 の一点だけである。よって原点を通るどの直線も CC と交わる点は1個以下。

(4) SS と II の関係

媒介変数から f(x)=sin⁡θ+(k−θ)cos⁡θ,f′(x)=k−θf(x)=\sin\theta+(k-\theta)\cos\theta,\qquad f'(x)=k-\theta なので g(x)=f(x)−xf′(x)=sin⁡θ>0(0<x<1).g(x)=f(x)-xf'(x)=\sin\theta>0\qquad(0<x<1). 従って (f(x)x)′=xf′(x)−f(x)x2=−g(x)x2<0.\displaystyle \left(\frac{f(x)}{x}\right)' =\frac{xf'(x)-f(x)}{x^2} =-\frac{g(x)}{x^2}<0. よって ma=f(a)/a>mb=f(b)/bm_a=f(a)/a>m_b=f(b)/b。領域は 0≦x≦a0\leq x\leq a では2本の線分 OA,OBOA,OB の間、a≦x≦ba\leq x\leq b では曲線 y=f(x)y=f(x) と線分 OBOB の間にある。従って S=∫0a(ma−mb)x dx+∫ab{f(x)−mbx} dx=∫abf(x) dx+af(a)−bf(b)2.\displaystyle \begin{aligned} S &=\int_0^a(m_a-m_b)x\,dx +\int_a^b\{f(x)-m_bx\}\,dx\\ &=\int_a^b f(x)\,dx+\frac{a f(a)-b f(b)}{2}. \end{aligned} 一方、部分積分より I=∫ab{f(x)−xf′(x)} dx=2∫abf(x) dx−bf(b)+af(a).\displaystyle I=\int_a^b\{f(x)-xf'(x)\}\,dx =2\int_a^b f(x)\,dx-bf(b)+af(a). 以上から S=I2.\displaystyle \boxed{S=\frac{I}{2}}.

(5) g(x)g(x) と面積

θ=arccos⁡x\theta=\arccos x かつ 0≦θ≦π/20\leq\theta\leq\pi/2 なので g(x)=sin⁡θ=1−x2.g(x)=\sin\theta=\sqrt{1-x^2}. 指定された a,ba,b に対して I=∫1/23/21−x2 dx=∫π/6π/3cos⁡2u du=[u2+sin⁡2u4]π/6π/3=π12,\displaystyle \begin{aligned} I &=\int_{1/2}^{\sqrt3/2}\sqrt{1-x^2}\,dx\\ &=\int_{\pi/6}^{\pi/3}\cos^2u\,du =\left[\frac u2+\frac{\sin2u}{4}\right]_{\pi/6}^{\pi/3} =\frac{\pi}{12}, \end{aligned} ここでは x=sin⁡ux=\sin u と置換した。従って (4) より S=π24.\displaystyle \boxed{S=\frac{\pi}{24}}.

最終答案

(1) 減少 0≦x≦cos⁡k, 増加 cos⁡k≦x≦1, min⁡f=sin⁡k(x=cos⁡kで)\displaystyle \boxed{\text{(1) 減少 }0\le x\le\cos k,\ \text{増加 }\cos k\le x\le1,\ \min f=\sin k\text{(}x=\cos k\text{で)}} (2) (0,1)から(1/2,3/2)へ減少し、そこから(1,π/3)へ増加する下に凸の曲線\boxed{\text{(2) }(0,1)\text{から}(1/2,\sqrt3/2)\text{へ減少し、そこから}(1,\pi/3)\text{へ増加する下に凸の曲線}} (3) 原点を通る任意の直線との交点は高々1個,(4) S=I/2,(5) g(x)=1−x2, S=π/24.\boxed{\text{(3) 原点を通る任意の直線との交点は高々1個}},\qquad \boxed{\text{(4) }S=I/2},\qquad \boxed{\text{(5) }g(x)=\sqrt{1-x^2},\ S=\pi/24}.

**使用解法**:媒介変数による微分と増減、グラフが下に凸であること、傾き関数の単調性、面積の縦積分、部分積分、三角置換。

この問題で使う考え方

  • 曲線の媒介変数表示
  • 三角関数の微分
  • 合成関数の微分
  • 第二次導関数
  • 凹凸と変曲点
  • 商の微分
  • 不定積分・定積分の性質
  • 曲線で囲まれた面積

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