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兵庫医科大学/2020年度/一般

兵庫医科大学 2020年 数学 第1問解答・解説

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1問題

兵庫医科大学2020年度第1問

次の(1)から(3)までの各問いに答えよ。途中の式や考え方等も記入すること。ただし、(1)の(a)は答えのみでもよい。

(1) 正の整数 nn に対して、以下の問いに答えよ。ただし、0!=1, x0=10!=1,\ x^0=1 とする。  (a) 次の関数を微分せよ。y=∑k=0n1k!xk\displaystyle y=\sum\limits _{k=0}^{n}\frac{1}{k!}x^k  (b) 次の定積分を求めよ。∫01xn∑k=0n1k!xk dx\displaystyle \int_{0}^{1}\frac{x^n}{\displaystyle\sum\limits _{k=0}^{n}\frac{1}{k!}x^k}\,dx  (2) 0≦θ<2π0\leq\theta<2\pi を満たす θ\theta のどんな値に対しても、不等式 sin⁡2θ+2kcos⁡θ+k−2<0\sin^2\theta+2k\cos\theta+k-2<0 が成り立つような定数 kk の値の範囲を求めよ。

(3) 次の場合について、4個の玉を6つの箱に入れる方法は何通りあるか。  (a) 玉も箱も、それぞれ互いに区別できる。  (b) 玉も箱も、それぞれ互いに区別できない。  (c) 玉は互いに区別できるが、箱は互いに区別できない。  (d) 玉は互いに区別できないが、箱は互いに区別できる。  (e) 上記(d)において、さらに、1つの箱に1つの玉しか入らない場合。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

兵庫医科大学 2020年度 数学 Q1

(1)(a) 微分

y=∑k=0nxkk!\displaystyle y=\sum\limits _{k=0}^{n}\frac{x^k}{k!} を項別に微分すると、n≧1n\geq1 より y′=∑k=1nkxk−1k!=∑k=0n−1xkk!.\displaystyle \boxed{y'=\sum\limits _{k=1}^{n}\frac{kx^{k-1}}{k!} =\sum\limits _{k=0}^{n-1}\frac{x^k}{k!}}.

(1)(b) 定積分

Sn(x)=∑k=0nxkk!\displaystyle S_n(x)=\sum\limits _{k=0}^{n}\frac{x^k}{k!} とおく。(a)より Sn′(x)=∑k=0n−1xk/k!\displaystyle S_n'(x)=\sum\limits _{k=0}^{n-1}x^k/k! であり、差は Sn(x)−Sn′(x)=xnn!.\displaystyle S_n(x)-S_n'(x)=\frac{x^n}{n!}. Sn(x)≧1S_n(x)\geq1(0≦x≦10\leq x\leq1)なので対数を微分してよく、被積分関数は xnSn(x)=n!(1−Sn′(x)Sn(x))=n!(1−ddxlog⁡Sn(x)).\displaystyle \frac{x^n}{S_n(x)} =n!\left(1-\frac{S_n'(x)}{S_n(x)}\right) =n!\left(1-\frac{d}{dx}\log S_n(x)\right). 従って ∫01xn∑k=0nxkk! dx=n![x−log⁡Sn(x)]01=n!(1−log⁡(∑k=0n1k!)),\displaystyle \begin{aligned} \int_0^1\frac{x^n}{\displaystyle\sum\limits _{k=0}^{n}\frac{x^k}{k!}}\,dx &=n!\left[x-\log S_n(x)\right]_0^1\\ &=n!\left(1-\log\left(\sum\limits _{k=0}^{n}\frac1{k!}\right)\right), \end{aligned} ここで Sn(0)=1S_n(0)=1。よって n!(1−log⁡(∑k=0n1k!)).\displaystyle \boxed{n!\left(1-\log\left(\sum\limits _{k=0}^{n}\frac1{k!}\right)\right)}.

(2) すべての θ\theta で不等式が成り立つ kk

t=cos⁡θt=\cos\theta とおくと、0≦θ<2π0\leq\theta<2\pi における tt の値の範囲は −1≦t≦1-1\le t\le1。与えられた左辺は f(t)=1−t2+2kt+k−2=−t2+2kt+k−1f(t)=1-t^2+2kt+k-2=-t^2+2kt+k-1 となる。ff は二次係数が −1-1 の下向きの放物線である。−1≦t≦1-1\le t\le1 の範囲での最大値を場合分けする。

- k≦−1k\leq-1 のとき、f′(t)=2(k−t)≦0f'(t)=2(k-t)\leq0 なので最大は t=−1t=-1 であり、f(−1)=−k−2f(-1)=-k-2。従って必要十分条件は k>−2k>-2、この場合 −2<k≦−1-2<k\leq-1。 - −1≦k≦1-1\leq k\leq1 のとき、頂点 t=kt=k が区間にあり、最大値は f(k)=k2+k−1f(k)=k^2+k-1。これが負となる条件は −1−52<k<−1+52.\displaystyle \frac{-1-\sqrt5}{2}<k<\frac{-1+\sqrt5}{2}. このケースとの共通範囲は −1≦k<−1+52\displaystyle -1\leq k<\frac{-1+\sqrt5}{2}。 - k≧1k\geq1 のとき、f′(t)≧0f'(t)\geq0 なので最大は t=1t=1 であり、f(1)=3k−2>0f(1)=3k-2>0。従って条件を満たす kk はない。

以上の範囲を合わせると、求める値は −2<k<5−12.\displaystyle \boxed{-2<k<\frac{\sqrt5-1}{2}}. 両端ではそれぞれ t=−1t=-1 または頂点で等号となるため、もとの厳密不等式を全ての θ\theta で満たす範囲には含まれない。

(3) 4個の玉を6つの箱に入れる方法

(a) 玉・箱とも区別できる

各玉ごとに入れる箱を6通りから選ぶので 64=1296通り.\boxed{6^4=1296\text{通り}}.

(b) 玉・箱とも区別できない

空箱を除いて、4を正整数の和に分ける場合を数える。分け方は 4,3+1,2+2,2+1+1,1+1+1+14,\quad3+1,\quad2+2,\quad2+1+1,\quad1+1+1+1 の5通りであり、箱は6個あるのでいずれも可能。従って 5通り.\boxed{5\text{通り}}.

(c) 玉は区別でき、箱は区別できない

空でない箱への分け方は、4個の異なる玉の集合を空でない部分集合に分割することに等しい。非空部分集合が1, 2, 3, 4個の場合を数える。

- 1個の部分集合: 1通り。 - 2個の部分集合: サイズが 1+31+3 なら単独の玉の選び方が4通り、サイズが 2+22+2 なら組分けは3通り。合計7通り。 - 3個の部分集合: 1組だけが2個の玉を含み、残り2個は単独なので、その組の選び方 (42)=6\displaystyle \binom42=6 通り。 - 4個の部分集合: 全て単独の1通り。

箱は6個なので以上の全ての分割が使え、合計 1+7+6+1=15通り.1+7+6+1=\boxed{15\text{通り}}.

(d) 玉は区別できず、箱は区別できる

箱1から箱6に入る玉の個数を x1,…,x6x_1,\ldots,x_6 とすると、xix_i は0以上の整数で x1+x2+x3+x4+x5+x6=4.x_1+x_2+x_3+x_4+x_5+x_6=4. 4個の星と5本の仕切りを並べる方法に対応するため (4+6−16−1)=(95)=126通り.\displaystyle \binom{4+6-1}{6-1}=\binom95=\boxed{126\text{通り}}.

(e) (d)で各箱に高々1個

6箱のうち玉を入れる4箱を選べばよいので (64)=15通り.\displaystyle \binom64=\boxed{15\text{通り}}.

**使用解法:** 有限和の項別微分と対数微分、区間上の二次関数の最大値の分類、玉・箱の区別に応じた分割・重複組合せ・組合せ。

**issues:** なし。

この問題で使う考え方

  • 多項式の導関数
  • 指数・対数関数の微分
  • 合成関数の微分
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 二次関数の最大・最小
  • 積の法則
  • 和の法則
  • 組合せ

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