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兵庫医科大学/2020年度/一般

兵庫医科大学 2020年 数学 第3問解答・解説

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1問題

兵庫医科大学2020年度第3問

以下の問いに答えよ。なお、途中の式や考え方等も記入すること。

(1) nn を自然数として、次の不等式を証明せよ。2≦(1+1n)n<3\displaystyle 2\leq\left(1+\frac{1}{n}\right)^n<3  (2) 次の2つの数の大小を、不等号を用いて表せ。300!,100300300!,\qquad 100^{300}  (3) 次の2つの数の大小を、不等号を用いて表せ。20202020,202120192020^{2020},\qquad 2021^{2019}

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

兵庫医科大学 2020年度 数学 Q3

(1) 2≦(1+1n)n<3\displaystyle 2\leq(1+\frac1n)^n<3

nn は正整数なので二項定理を使うと (1+1n)n=∑j=0n(nj)1nj.\displaystyle \left(1+\frac1n\right)^n =\sum\limits _{j=0}^{n}\binom nj\frac1{n^j}. 各項は非負で、最初の2項は 11 と (n1)/n=1\displaystyle \binom n1/n=1 である。従って (1+1n)n≧2.\displaystyle \left(1+\frac1n\right)^n\geq2. 一方、0≦j≦n0\leq j\leq n に対して (nj)1nj=1j!n(n−1)⋯(n−j+1)nj≦1j!,\displaystyle \binom nj\frac1{n^j} =\frac1{j!}\frac{n(n-1)\cdots(n-j+1)}{n^j} \leq\frac1{j!}, (j=0j=0 の積は1とする)。また j≧1j\geq1 なら j!≧2j−1j!\geq2^{j-1} だから ∑j=0n1j!≦1+∑j=1n12j−1=1+2(1−2−n)=3−21−n<3.\displaystyle \sum\limits _{j=0}^{n}\frac1{j!} \leq1+\sum\limits _{j=1}^{n}\frac1{2^{j-1}} =1+2(1-2^{-n})=3-2^{1-n}<3. ゆえに 2≦(1+1n)n<3.\displaystyle \boxed{2\leq\left(1+\frac1n\right)^n<3}.

(2) 300!300! と 100300100^{300} の比較

ln⁡x\ln x は増加関数だから、各整数 k=1,…,299k=1,\ldots,299 について ∫kk+1ln⁡x dx<ln⁡(k+1).\displaystyle \int_k^{k+1}\ln x\,dx<\ln(k+1). これらを足し合わせると ∫1300ln⁡x dx<∑k=2300ln⁡k=ln⁡(300!).\displaystyle \int_1^{300}\ln x\,dx<\sum\limits _{k=2}^{300}\ln k=\ln(300!). 積分を計算して ln⁡(300!)>300ln⁡300−299=300ln⁡100+300ln⁡3−299.\ln(300!)>300\ln300-299 =300\ln100+300\ln3-299. ここで ln⁡3>1\ln3>1 を確認する。x>1x>1 に対し g(x)=ln⁡x−2(x−1)x+1\displaystyle g(x)=\ln x-\frac{2(x-1)}{x+1} とおくと、g(1)=0g(1)=0 かつ g′(x)=(x−1)2x(x+1)2>0.\displaystyle g'(x)=\frac{(x-1)^2}{x(x+1)^2}>0. 従って g(3)>0g(3)>0、すなわち ln⁡3>2(3−1)/(3+1)=1\ln3>2(3-1)/(3+1)=1。ゆえに 300ln⁡300−299>300ln⁡100+1>300ln⁡100.300\ln300-299>300\ln100+1>300\ln100. 指数関数は増加するので 300!>100300.\boxed{300!>100^{300}}.

(3) 202020202020^{2020} と 202120192021^{2019} の比較

(1)に n=2020n=2020 を代入すると (1+12020)2020<3.\displaystyle \left(1+\frac1{2020}\right)^{2020}<3. 底は1より大きいので、指数を2019に下げても値は小さくなり、 (1+12020)2019<3<2020.\displaystyle \left(1+\frac1{2020}\right)^{2019}<3<2020. 従って 20212019=20202019(1+12020)2019<20202019⋅2020=20202020.\displaystyle 2021^{2019} =2020^{2019}\left(1+\frac1{2020}\right)^{2019} <2020^{2019}\cdot2020 =2020^{2020}. よって 20202020>20212019.\boxed{2020^{2020}>2021^{2019}}.

**使用解法:** 二項定理と階乗の簡単な評価、対数の積分による階乗の下界、(1)の指数評価。

**issues:** なし。

この問題で使う考え方

  • 二項定理
  • 等式・不等式の証明
  • 等比数列の一般項と和
  • 不定積分・定積分の性質
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 指数・対数関数の微分
  • 導関数と増減

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