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岡山大学/2008年度/前期

岡山大学 2008年 数学 第3問解答・解説

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1問題

岡山大学2008年度第3問

aa を0以上の実数、nn を正の整数とするとき、次の問いに答えよ。

(1) ∫0aea−x(1+xn)ndx=∫0aea−x(1+xn)n−1dx+ea−(1+an)n\displaystyle \int_0^a e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^n dx=\int_0^a e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^{n-1}dx+e^a-\left(1+\frac{a}{n}\right)^nが成り立つことを示せ。

(2) (1+an)n−1≦(1+an)n≦ea\displaystyle \left(1+\frac{a}{n}\right)^{n-1}\leqq\left(1+\frac{a}{n}\right)^n\leqq e^aが成り立つことを示せ。

(3) ea−(1+an)n≦a2ea2n\displaystyle e^a-\left(1+\frac{a}{n}\right)^n\leq\frac{a^2e^a}{2n}が成り立つことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

a≧\ge 0、nは正の整数とする。0≦x≦a0\le x\le aにおいて F(x)=ea−x(1+xn)n\displaystyle F(x)=e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^n とおくと、 F′(x)=−ea−x(1+xn)n+ea−x(1+xn)n−1=−xnea−x(1+xn)n−1.\displaystyle \begin{aligned}F'(x)&=-e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^n+e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^{n-1}\\&=-\frac{x}{n}e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^{n-1}.\end{aligned} したがって、定積分の基本定理より ∫0aea−x(1+xn)ndx−∫0aea−x(1+xn)n−1dx=−∫0aF′(x) dx=F(0)−F(a)=ea−(1+an)n.\displaystyle \begin{aligned}&\int_0^a e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^n dx-\int_0^a e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^{n-1}dx\\&=-\int_0^a F'(x)\,dx=F(0)-F(a)=e^a-\left(1+\frac{a}{n}\right)^n.\end{aligned} これを移項すれば(1)を得る。

(2)では1+a/n≧11+a/n\ge1だから、 (1+an)n−1≦(1+an)n.\displaystyle \left(1+\frac{a}{n}\right)^{n-1}\le\left(1+\frac{a}{n}\right)^n. また(1)の差の形から ea−(1+an)n=∫0axnea−x(1+xn)n−1dx≧0,\displaystyle e^a-\left(1+\frac{a}{n}\right)^n=\int_0^a\frac{x}{n}e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^{n-1}dx\ge0, なぜなら積分区間ではx≧0x\ge0、ea−x>0e^{a-x}>0、1+x/n>01+x/n>0だからである。よって(1+a/n)n≦ea(1+a/n)^n\le e^a。

(3)では、(2)でaaをxxに置き換えると、0≦x≦a0\le x\le aに対して (1+xn)n−1≦(1+xn)n≦ex.\displaystyle \left(1+\frac{x}{n}\right)^{n-1}\le\left(1+\frac{x}{n}\right)^n\le e^x. これと(1)より ea−(1+an)n=∫0axnea−x(1+xn)n−1dx≦∫0axnea−xexdx=ean[x22]0a=a2ea2n.\displaystyle \begin{aligned}e^a-\left(1+\frac{a}{n}\right)^n&=\int_0^a\frac{x}{n}e^{a-x}\left(1+\frac{x}{n}\right)^{n-1}dx\\&\le\int_0^a\frac{x}{n}e^{a-x}e^x dx=\frac{e^a}{n}\left[\frac{x^2}{2}\right]_0^a=\frac{a^2e^a}{2n}.\end{aligned} したがって(3)が成り立つ。a=0a=0では各等式・不等式の両辺が一致し、a>0a>0では上の積分の被積分関数が0<x≦a0<x\le aで正であり、(3)の比較もx>0x>0で厳密なので、各不等式は厳密となる。

この問題で使う考え方

  • 等式・不等式の証明
  • 指数関数のグラフ・増減
  • 不定積分
  • 定積分
  • 指数・対数関数の微分
  • 不定積分・定積分の性質
  • 三角・指数・対数関数等の積分

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