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北里大学/2022年度/一般

北里大学 2022年 数学 第2問解答・解説

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1問題

北里大学2022年度第2問

次の問に答えよ。

(1) 定積分 ∫0111+x2 dx\displaystyle \int_{0}^{1}\frac{1}{1+x^{2}}\,dx を求めよ。

(2) x≠0x\ne0 を満たすすべての実数 xx に対して,ex>1+xe^{x}>1+x と e−x2<11+x2\displaystyle e^{-x^{2}}<\frac{1}{1+x^{2}} が成り立つことを証明せよ。

(3) 23<∫01e−x2 dx<π4\displaystyle \frac{2}{3}<\int_{0}^{1}e^{-x^{2}}\,dx<\frac{\pi}{4} が成り立つことを証明せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

指数関数と一次式の差の導関数を調べて厳密不等式を示し、被積分関数を上下から評価して積分する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)∫01dx1+x2=π4.\displaystyle (1)\quad \int_0^1\frac{dx}{1+x^2}=\frac\pi4.
    (2)x≠0(2)\quad x\ne 0 なら ex>1+x,e−x2<11+x2.\displaystyle e^x>1+x,\quad e^{-x^2}<\frac1{1+x^2}.
    (3)23<∫01e−x2 dx<π4.\displaystyle (3)\quad \frac23<\int_0^1e^{-x^2}\,dx<\frac\pi4.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) x=tan⁡ux=\tan u(0≦u≦π/40\le u\le \pi/4)と置換する。商の微分と sin⁡2u+cos⁡2u=1\sin^2u+\cos^2u=1 から dxdu=ddutan⁡u=1cos⁡2u\displaystyle \frac{dx}{du}=\frac{d}{du}\tan u=\frac{1}{\cos^2u} であり,1+x2=1+tan⁡2u=1cos⁡2u\displaystyle 1+x^2=1+\tan^2u=\frac{1}{\cos^2u} だから,置換積分により ∫01dx1+x2=∫0π/4(1/cos⁡2u) du1/cos⁡2u=π4.\displaystyle \int_0^1\frac{dx}{1+x^2} =\int_0^{\pi/4}\frac{(1/\cos^2u)\,du}{1/\cos^2u} =\frac\pi4.

(2) g(x)=ex−1−xg(x)=e^x-1-x とおくと、g(0)=0g(0)=0、g′(x)=ex−1g'(x)=e^x-1 である。x<0x<0 では g′(x)<0g'(x)<0 なので、gg は x<0x<0 で減少し、g(x)>g(0)=0g(x)>g(0)=0。x>0x>0 では g′(x)>0g'(x)>0 なので、やはり g(x)>g(0)=0g(x)>g(0)=0。したがって、x≠0x\ne0 で ex>1+x.e^x>1+x. 次に x≠0x\ne0 なら x2>0x^2>0 なので、上の不等式を x2x^2 に適用して ex2>1+x2e^{x^2}>1+x^2。両辺は正だから逆数をとると e−x2<11+x2.\displaystyle e^{-x^2}<\frac1{1+x^2}.

(3) 0<x≦10<x\le1 で (2) の第1不等式に −x2-x^2 を代入すると e−x2>1−x2.e^{-x^2}>1-x^2. また (2) の第2不等式から e−x2<11+x2\displaystyle e^{-x^2}<\frac1{1+x^2}。これらを 0≦x≦10\le x\le1 で積分し、(1) の結果を使えば ∫01e−x2 dx>∫01(1−x2) dx=23,∫01e−x2 dx<∫01dx1+x2=π4.\displaystyle \int_0^1e^{-x^2}\,dx>\int_0^1(1-x^2)\,dx=\frac23, \qquad \int_0^1e^{-x^2}\,dx<\int_0^1\frac{dx}{1+x^2}=\frac\pi4. よって所望の不等式が成り立つ。左右の被積分関数との不等号は 0<x≦10<x\le1 で厳密なので、積分後も厳密不等号である。 検算 23<π4\displaystyle \frac23<\frac\pi4 であり、被積分関数 e−x2e^{-x^2} は 0≦x≦10\le x\le1 で正なので得られた上下界と矛盾しない。

この問題で使う考え方

  • 不定積分
  • 定積分
  • 指数関数のグラフ・増減
  • 導関数と増減
  • 等式・不等式の証明
  • 置換積分法
  • 三角関数の微分

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