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北里大学/2022年度/一般

北里大学 2022年 数学 第1問解答・解説

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1問題

北里大学2022年度第1問

次の各文の □\square にあてはまる答を求めよ。

(1) ii を虚数単位とし,α=−2+2i\alpha=-2+2i,β=3+i\beta=3+i とする。このとき,α5\alpha^{5} の値は (ア)\boxed{\text{(ア)}} である。

zz は等式 2∣z−α∣=∣z−β∣2|z-\alpha|=|z-\beta| を満たす複素数全体を動くとする。このとき,複素数平面上の点 P(z)P(z) が描く図形は円であり,その中心を表す複素数は (イ)\boxed{\text{(イ)}} である。また,∣z∣|z| の最大値は (ウ)\boxed{\text{(ウ)}} である。

(2) f(x)=log⁡(x1−x)\displaystyle f(x)=\log\left(\frac{x}{1-x}\right) とする。関数 f(x)f(x) の逆関数は f−1(x)=(エ)f^{-1}(x)=\boxed{\text{(エ)}} である。方程式 f−1(x)−a=0f^{-1}(x)-a=0 が実数解をもつとき,定数 aa のとり得る値の範囲は (オ)\boxed{\text{(オ)}} である。方程式 {f−1(x)}2−bf−1(x)−3b=0\{f^{-1}(x)\}^{2}-bf^{-1}(x)-3b=0 が実数解をもつとき,定数 bb のとり得る値の範囲は (カ)\boxed{\text{(カ)}} である。

(3) 等式 30x−23y=130x-23y=1 を満たす正の整数の組 (x,y)(x,y) のうち,x+yx+y が最小となるものは (キ)\boxed{\text{(キ)}} である。

A={n∣n は600以下の正の整数であり,30の倍数である}A=\{n\mid n\text{ は600以下の正の整数であり,30の倍数である}\},

B={n | n は600以下の正の整数であり,n を23で割ると4余る}B=\left\{n\,\middle|\,\begin{array}{l}n\text{ は600以下の正の整数であり,}\\n\text{ を23で割ると4余る}\end{array}\right\} とおく。このとき,A∪BA\cup B に属する正の整数の総和は (ク)\boxed{\text{(ク)}} である。また,mm を正の整数とし,m2+120\sqrt{m^{2}+120} は整数であるとすると,mm のとり得る値は (ケ)\boxed{\text{(ケ)}},(コ)\boxed{\text{(コ)}},(サ)\boxed{\text{(サ)}},(シ)\boxed{\text{(シ)}} である。

(4) 放物線 C:y=x2C:y=x^{2} 上に,2つの動点 P(p,p2)P(p,p^{2}),Q(q,q2)Q(q,q^{2}) がある。点 PP における CC の接線 l1l_{1} と点 QQ における CC の接線 l2l_{2} は垂直であり,p>0p>0 であるとする。このとき,qq は pp を用いて q=(ス)q=\boxed{\text{(ス)}} と表され,l1l_{1},l2l_{2} および CC で囲まれた部分の面積 SS は pp を用いて S=(セ)S=\boxed{\text{(セ)}} と表される。

点 PP における CC の法線と点 QQ における CC の法線の交点を RR とし,2つの線分 PRPR と QRQR および CC で囲まれた部分の面積を TT とおく。pp が正の実数全体を動くとき,TT の最小値は (ソ)\boxed{\text{(ソ)}} である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

各小問で複素数の距離、逆関数の値域、整数の合同・因数分解、放物線の接線法線を直接用いる。必要な最大・最小は円の半径と中心距離、または相加相乗平均で処理する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)α5=128−128i,(1)\quad \alpha^5=128-128i,\quad 中心 −11+7i3,max⁡∣z∣=170+2263;\displaystyle \frac{-11+7i}{3},\quad \max|z|=\frac{\sqrt{170}+2\sqrt{26}}{3};
    (2)f−1(x)=ex1+ex (log⁡=ln⁡),0<a<1,0<b<14;\displaystyle (2)\quad f^{-1}(x)=\frac{e^x}{1+e^x}\space{}(\log=\ln),\quad 0<a<1,\quad 0<b<\frac14;
    (3)(x,y)=(10,13),13369,m=1,7,13,29;(3)\quad (x,y)=(10,13),\quad 13369,\quad m=1,7,13,29;
    (4)q=−14p,S=112(p+14p)3,min⁡T=512.\displaystyle (4)\quad q=-\frac1{4p},\quad S=\frac1{12}\left(p+\frac1{4p}\right)^3,\quad \min T=\frac5{12}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) α2=(−2+2i)2=−8i,α4=−64,α5=−64(−2+2i)=128−128i.\alpha^2=(-2+2i)^2=-8i,\qquad \alpha^4=-64,\qquad \alpha^5=-64(-2+2i)=128-128i. 条件を2乗すると 4∣z−α∣2=∣z−β∣24|z-\alpha|^2=|z-\beta|^2。平方完成すると中心 c=4α−β3=−11+7i3\displaystyle c=\frac{4\alpha-\beta}{3}=\frac{-11+7i}{3} の円となる。その半径は r=23∣α−β∣=2263\displaystyle r=\frac{2}{3}|\alpha-\beta|=\frac{2\sqrt{26}}3 である。中心の原点からの距離は ∣c∣=1703\displaystyle |c|=\frac{\sqrt{170}}3 なので、円上での ∣z∣|z| の最大値は ∣c∣+r=170+2263.\displaystyle |c|+r=\frac{\sqrt{170}+2\sqrt{26}}3.

(2) 問題文に対数の底の指定はない。通常の自然対数の記法 log⁡=ln⁡\log=\ln を用いると y=ln⁡x1−xすなわちey=x1−xすなわちx=ey1+ey,\displaystyle y=\ln\frac{x}{1-x}\quad\text{すなわち}\quad e^y=\frac{x}{1-x} \quad\text{すなわち}\quad x=\frac{e^y}{1+e^y}, ゆえに f−1(x)=ex1+ex\displaystyle f^{-1}(x)=\frac{e^x}{1+e^x} である(log⁡\log を常用対数とする約束なら、ここだけ exe^x を 10x10^x に置き換える)。いずれの底でも f−1(x)f^{-1}(x) の値域は 0<f−1(x)<10<f^{-1}(x)<1 である。したがって f−1(x)−a=0f^{-1}(x)-a=0 が実数解をもつ条件は 0<a<10<a<1。

u=f−1(x)u=f^{-1}(x) と置くと、次の方程式は u2−bu−3b=0すなわちb=u2u+3,0<u<1\displaystyle u^2-bu-3b=0\quad\text{すなわち}\quad b=\frac{u^2}{u+3},\qquad 0<u<1 となる。右辺は正であり、4u2−u−3=(u−1)(4u+3)<04u^2-u-3=(u-1)(4u+3)<0 より b<14\displaystyle b<\frac14。逆に 0<b<14\displaystyle 0<b<\frac14 なら、方程式の正の解 u=b+b2+12b2\displaystyle u=\frac{b+\sqrt{b^2+12b}}2 は 0<u<10<u<1 を満たす。実際、2−b>02-b>0 であり、b2+12b<2−b\sqrt{b^2+12b}<2-b は 16b<416b<4 と同値である。よって求める範囲は 0<b<14\displaystyle 0<b<\frac14 である。

(3) まず 30x−23y=130x-23y=1 を23で割った余りで考えると 7x≡1(mod23)7x\equiv1\pmod{23}。7⋅10=3⋅23+17\cdot10=3\cdot23+1 より x=10+23kx=10+23k、y=13+30ky=13+30k となる。正の整数となる最小の kk は0だから、x+yx+y が最小の組は (10,13)(10,13)。

A={30,60,…,600}A=\{30,60,\ldots,600\} なので AA の和は 30(1+⋯+20)=630030(1+\cdots+20)=6300。また B={4,27,…,579}B=\{4,27,\ldots,579\} なので、その和は 26⋅4+5792=7579.\displaystyle 26\cdot\frac{4+579}{2}=7579. 共通部分では n=30rn=30r、1≦r≦201\le r\le20 かつ 7r≡4(mod23)7r\equiv4\pmod{23}。7⋅10≡1(mod23)7\cdot10\equiv1\pmod{23} から r≡17(mod23)r\equiv17\pmod{23} となり、該当するのは r=17r=17、すなわち n=510n=510 だけである。したがって和集合の和は 6300+7579−510=13369.6300+7579-510=13369.

m2+120=n\sqrt{m^2+120}=n(正の整数)と置くと (n−m)(n+m)=120(n-m)(n+m)=120。両因数は同じ偶奇であり、積が偶数なのでともに偶数である。n−m=2r, n+m=2sn-m=2r,\ n+m=2s とすれば rs=30rs=30、s>r>0s>r>0、m=s−rm=s-r。30の因数対 (r,s)=(1,30),(2,15),(3,10),(5,6)(r,s)=(1,30),(2,15),(3,10),(5,6) より m=29,13,7,1,m=29,13,7,1, すなわち小さい順に 1,7,13,291,7,13,29。

(4) 放物線 y=x2y=x^2 の x=ux=u における接線は y=2ux−u2y=2ux-u^2、傾きは 2u2u。垂直条件から 4pq=−14pq=-1、よって q=−14p\displaystyle q=-\frac1{4p}。2本の接線の交点の xx 座標は m=p+q2\displaystyle m=\frac{p+q}{2}。接線と放物線の差は x2−(2ux−u2)=(x−u)2x^2-(2ux-u^2)=(x-u)^2 だから、囲まれた部分の面積は S=∫qm(x−q)2 dx+∫mp(x−p)2 dx=(p−q)312=112(p+14p)3.\displaystyle S=\int_q^m(x-q)^2\,dx+\int_m^p(x-p)^2\,dx =\frac{(p-q)^3}{12} =\frac1{12}\left(p+\frac1{4p}\right)^3.

法線は y=−x2u+u2+12\displaystyle y=-\frac{x}{2u}+u^2+\frac12 である。2本の法線の交点の xx 座標も m=p+q2\displaystyle m=\frac{p+q}{2} となる。d=p−q2\displaystyle d=\frac{p-q}{2} とすると、q≦x≦mq\le x\le m では法線 QQ 側と放物線との差が (x−q)(−2q−12q−(x−q))\displaystyle (x-q)(-2q-\frac1{2q}-(x-q))、m≦x≦pm\le x\le p では法線 PP 側と放物線との差が (p−x)(2p+12p−(p−x))\displaystyle (p-x)(2p+\frac1{2p}-(p-x)) である。各区間の長さは dd だから T=d22(−2q−12q+2p+12p)−2d33.\displaystyle T=\frac{d^2}{2}\left(-2q-\frac1{2q}+2p+\frac1{2p}\right)-\frac{2d^3}{3}. q=−14p\displaystyle q=-\frac1{4p} より、括弧内は 4(p+14p)\displaystyle 4(p+\frac1{4p})、また d=12(p+14p)\displaystyle d=\frac12(p+\frac1{4p})。従って T=512(p+14p)3.\displaystyle T=\frac5{12}\left(p+\frac1{4p}\right)^3. 相加相乗平均より p+14p≧214=1\displaystyle p+\frac1{4p}\ge 2\sqrt{\frac14}=1、等号は p=12\displaystyle p=\frac12 のとき成立する。したがって TT の最小値は 512\displaystyle \frac5{12}。

検算 (1) の円では ∣z∣|z| の最大は中心と原点を結ぶ方向の円周上で ∣c∣+r|c|+r となる。(3) の mm は因数対をすべて列挙した結果であり、(4) は最小を与える p=1/2p=1/2、q=−1/2q=-1/2 を 4pq=−14pq=-1 に代入して接線の垂直条件も満たす。

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 複素数平面
  • 対数とその性質
  • 指数関数のグラフ・増減
  • 約数・倍数
  • 等差数列の一般項と和
  • 多項式の導関数
  • 接線の方程式

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