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鹿児島大学/2022年度/前期

鹿児島大学 2022年 数学 第4問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2022年度第4問

次の各問いに答えよ。

(1) 次の関数の導関数を求めよ。y=log⁡∣x+x2+1∣.y=\log\left\lvert x+\sqrt{x^{2}+1}\right\rvert.

(2) a>0a>0 のとき、次の不等式が成立することを示せ。∫0a11+x2 dx<∫0a11+x2 dx.\displaystyle \int_{0}^{a}\frac{1}{1+x^{2}}\,dx<\int_{0}^{a}\frac{1}{\sqrt{1+x^{2}}}\,dx.

(3) 次の不等式が成立することを示せ。π4<log⁡(1+2).\displaystyle \frac{\pi}{4}<\log(1+\sqrt{2}).

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

(1) は対数の中身の正値を確認して直接微分する。(2) は被積分関数を区間内で比較して積分する。(3) は (2) に a=1 を適用し、置換積分と (1) の導関数から両辺を評価する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)y′=1x2+1(x∈R)\displaystyle (1)\quad y'=\frac{1}{\sqrt{x^{2}+1}}\quad(x\in\mathbb{R})
    (2)∫0a11+x2 dx<∫0a11+x2 dx(a>0)\displaystyle (2)\quad \int_{0}^{a}\frac{1}{1+x^{2}}\,dx<\int_{0}^{a}\frac{1}{\sqrt{1+x^{2}}}\,dx\quad(a>0)
    (3)π4<log⁡(1+2)\displaystyle (3)\quad \frac{\pi}{4}<\log(1+\sqrt{2})

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)

x2+1>∣x∣\sqrt{x^{2}+1}>|x| なので、x+x2+1>0x+\sqrt{x^{2}+1}>0 である。したがって絶対値を外して微分できる。 y′=1+xx2+1x+x2+1=x2+1+xx2+1x+x2+1=1x2+1.\displaystyle \begin{aligned} y'&=\frac{1+\dfrac{x}{\sqrt{x^{2}+1}}}{x+\sqrt{x^{2}+1}}\\ &=\frac{\dfrac{\sqrt{x^{2}+1}+x}{\sqrt{x^{2}+1}}}{x+\sqrt{x^{2}+1}} =\frac{1}{\sqrt{x^{2}+1}}. \end{aligned} これはすべての実数 xx で成り立つ。

(2)

a>0a>0 とする。0<x≦a0<x\leq a なら 1+x2>11+x^{2}>1 だから、 (1+x2)2>1+x2,1+x2>1+x2.(1+x^{2})^{2}>1+x^{2},\qquad 1+x^{2}>\sqrt{1+x^{2}}. 両辺は正なので逆数をとると、 11+x2<11+x2(0<x≦a).\displaystyle \frac{1}{1+x^{2}}<\frac{1}{\sqrt{1+x^{2}}}\qquad(0<x\leq a). 被積分関数の差は 0≦x≦a0\le x\le a で連続し、0<x≦a0<x\le a で正である。したがってその積分も正となり、 ∫0a(11+x2−11+x2)dx>0.\displaystyle \int_{0}^{a}\left(\frac{1}{\sqrt{1+x^{2}}}-\frac{1}{1+x^{2}}\right)dx>0. これを移項して、 ∫0a11+x2 dx<∫0a11+x2 dx\displaystyle \int_{0}^{a}\frac{1}{1+x^{2}}\,dx<\int_{0}^{a}\frac{1}{\sqrt{1+x^{2}}}\,dx を得る。

(3)

(2) で a=1a=1 とする。左辺の積分は x=tan⁡tx=\tan t(0≦t≦π/40\leq t\leq\pi/4)と置換して、 ∫0111+x2 dx=∫0π/41+tan⁡2t1+tan⁡2t dt=π4.\displaystyle \int_{0}^{1}\frac{1}{1+x^{2}}\,dx =\int_{0}^{\pi/4}\frac{1+\tan^{2}t}{1+\tan^{2}t}\,dt =\frac{\pi}{4}. また (1) より、 ∫0111+x2 dx=[log⁡(x+x2+1)]01=log⁡(1+2).\displaystyle \int_{0}^{1}\frac{1}{\sqrt{1+x^{2}}}\,dx =\left[\log\left(x+\sqrt{x^{2}+1}\right)\right]_{0}^{1} =\log(1+\sqrt{2}). (2) の厳密不等号にこの二つの値を代入すると、 π4<log⁡(1+2)\displaystyle \frac{\pi}{4}<\log(1+\sqrt{2}) を得る。

この問題で使う考え方

  • 三角比と相互関係
  • 一般角と弧度法
  • 三角関数の相互関係
  • 不定積分
  • 定積分
  • 合成関数の微分
  • 指数・対数関数の微分
  • 三角関数の微分

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