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兵庫医科大学/2020年度/一般

兵庫医科大学 2020年 数学 第2問解答・解説

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1問題

兵庫医科大学2020年度第2問

複素数平面上で3点 A(α),B(β),C(γ)A(\alpha),B(\beta),C(\gamma) を頂点とする △ABC\triangle ABC がある。辺 BCBC に関して点 AA と反対側に点 DD をとり、辺 BCBC を一辺とする正三角形 BCDBCD を △ABC\triangle ABC の外側に作る。同様にして、辺 CACA に関して点 BB と反対側に点 EE をとり辺 CACA を一辺とする正三角形 CAECAE を、辺 ABAB に関して点 CC と反対側に点 FF をとり辺 ABAB を一辺とする正三角形 ABFABF を、それぞれ △ABC\triangle ABC の外側に作る。△BCD,△CAE,△ABF\triangle BCD,\triangle CAE,\triangle ABF の重心を、それぞれ M,N,PM,N,P とするとき、以下の問いに答えよ。なお、途中の式や考え方等も記入すること。

(1) ある点 zz を原点 OO を中心に π3\displaystyle \frac{\pi}{3} だけ回転した点を表す複素数を ωz\omega z とする。ω2=ω−1\omega^2=\omega-1 となることを示せ。

(2) △DEF\triangle DEF の重心を求めよ。

(3) AD=BE=CFAD=BE=CF となることを示せ。

(4) △MNP\triangle MNP は正三角形となることを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

兵庫医科大学 2020年度 数学 Q2

(1) ω2=ω−1\omega^2=\omega-1

原点中心に角 π/3\pi/3 だけ回転するので ω=cos⁡π3+isin⁡π3=12+32i.\displaystyle \omega=\cos\frac\pi3+i\sin\frac\pi3=\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i. 従って ω2=cos⁡2π3+isin⁡2π3=−12+32i=ω−1.\displaystyle \omega^2=\cos\frac{2\pi}3+i\sin\frac{2\pi}3 =-\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i=\omega-1.

以後、正三角形の外側頂点を表すとき、η\eta を ω\omega またはその共役 ωˉ\bar\omega とする。三角形 ABCABC の向きに応じて、η\eta を各有向辺に対して外側へ回転する方に選ぶ。つまり、ABCABC が反時計回りなら η=ωˉ\eta=\bar\omega、時計回りなら η=ω\eta=\omega である。(1)とその共役から ∣η∣=1,η2=η−1,η3=−1|\eta|=1,\qquad \eta^2=\eta-1,\qquad \eta^3=-1 が成り立つ。

(2) △DEF\triangle DEF の重心

外側正三角形の頂点は、辺の一端を中心に辺ベクトルを η\eta 倍だけ回転させて表せる。従って d=β+η(γ−β),e=γ+η(α−γ),f=α+η(β−α).d=\beta+\eta(\gamma-\beta),\quad e=\gamma+\eta(\alpha-\gamma),\quad f=\alpha+\eta(\beta-\alpha). 和を取ると回転部分が打ち消し合い d+e+f=α+β+γ.d+e+f=\alpha+\beta+\gamma. よって △DEF\triangle DEF の重心は α+β+γ3.\displaystyle \boxed{\frac{\alpha+\beta+\gamma}{3}}.

(3) AD=BE=CFAD=BE=CF

p=β−αp=\beta-\alpha、q=γ−βq=\gamma-\beta、X=d−α=p+ηqX=d-\alpha=p+\eta q とおく。α−γ=−p−q\alpha-\gamma=-p-q だから e−β=q+η(−p−q)=−ηp+(1−η)q=−ηp−η2q=−η(p+ηq)=−ηX,\begin{aligned} e-\beta&=q+\eta(-p-q)\\ &=-\eta p+(1-\eta)q\\ &=-\eta p-\eta^2q=-\eta(p+\eta q)=-\eta X, \end{aligned} また η2=η−1\eta^2=\eta-1、η3=−1\eta^3=-1 より f−γ=(−p−q)+ηp=(η−1)p−q=η2p−q=η2(p+ηq)=η2X.\begin{aligned} f-\gamma&=(-p-q)+\eta p\\ &=(\eta-1)p-q=\eta^2p-q=\eta^2(p+\eta q)=\eta^2X. \end{aligned} ∣η∣=1|\eta|=1 なので AD=∣d−α∣=∣X∣,BE=∣e−β∣=∣−ηX∣=∣X∣,CF=∣f−γ∣=∣η2X∣=∣X∣.AD=|d-\alpha|=|X|, \quad BE=|e-\beta|=|-\eta X|=|X|, \quad CF=|f-\gamma|=|\eta^2X|=|X|. 従って AD=BE=CF.\boxed{AD=BE=CF}.

(4) △MNP\triangle MNP が正三角形

G=(α+β+γ)/3G=(\alpha+\beta+\gamma)/3 とおく。これは △ABC\triangle ABC の重心である。三角形の重心の公式と (3) のベクトル計算から 3(m−G)=d−α=X,3(n−G)=e−β=−ηX,3(p−G)=f−γ=η2X.3(m-G)=d-\alpha=X,\quad 3(n-G)=e-\beta=-\eta X,\quad 3(p-G)=f-\gamma=\eta^2X. すなわち m=G+X3,n=G−ηX3,p=G+η2X3.\displaystyle m=G+\frac X3,\qquad n=G-\frac{\eta X}{3},\qquad p=G+\frac{\eta^2X}{3}. η=eiπ/3\eta=e^{i\pi/3} または e−iπ/3e^{-i\pi/3} なので ∣1+η∣=3,∣η+η2∣=∣η∣∣1+η∣=3,∣1−η2∣=3.|1+\eta|=\sqrt3, \quad |\eta+\eta^2|=|\eta||1+\eta|=\sqrt3, \quad |1-\eta^2|=\sqrt3. 従って ∣n−m∣=∣1+η∣∣X∣3=∣η+η2∣∣X∣3=∣1−η2∣∣X∣3=∣X∣3.\displaystyle |n-m|=\frac{|1+\eta||X|}{3} =\frac{|\eta+\eta^2||X|}{3} =\frac{|1-\eta^2||X|}{3} =\frac{|X|}{\sqrt3}. 点 A,DA,D は辺 BCBC の反対側にあるので X=d−α≠0X=d-\alpha\ne0。よって三辺は等しく、△MNP\triangle MNP は正三角形である。

**使用解法:** 回転を複素数の積で表し、重心を頂点の複素数の平均として計算する。距離は複素数の絶対値と単位回転の保存性で比較する。

**issues:** なし。

この問題で使う考え方

  • 複素数平面
  • 複素数の極形式

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