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兵庫医科大学/2021年度/一般

兵庫医科大学 2021年 数学 第2問解答・解説

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1問題

兵庫医科大学2021年度第2問

月利率 r (0<r<1)r\ (0<r<1) の複利(*)で、mm 万円を借り、これを yy か月かかって返済するとき、毎月どれだけ支払えばよいかについて考える。毎月一定額 xx 万円ずつ返済するとして、以下の問いに答えよ。なお、(1)と(2)以外は途中の式や考え方を記入すること。  (*)複利:元金によって生じた利子を元金に加えたものを次期の元金として利子を計算する方式。

(1) 1か月後の元金と利子を考慮し、1回目の返済後の残高を求めよ。

(2) kk 回目の返済後の残高を aka_k 万円として、aka_k と ak−1a_{k-1} との間に成り立つ関係式を rr と xx を用いて表せ。

(3) (2)の漸化式を解き、yy を r,x,mr,x,m を用いて表せ。

(4) (3)で得られた xx と yy の関係式を y=f(x)y=f(x) とおく(rr と mm は定数とする)。関数 y=f(x)y=f(x) の増減、および、グラフの凹凸を調べて、そのグラフをかけ。

(5) 10001000 万円を年利 15%15\%(月利率にして 1512%\displaystyle \frac{15}{12}\%)で借りるとする。毎月 1515 万円ずつ返済すると、返済し終わるのに何年何か月かかるか。ただし、最終返済額は 1515 万円以下になるものとする。また、必要があれば、log⁡102=0.3010, log⁡103=0.4771\log_{10}2=0.3010,\ \log_{10}3=0.4771 を用いよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • a1=(1+r)m−x,ak=(1+r)ak−1−x;y=log⁡(x/(x−rm))log⁡(1+r) (x>rm);f\displaystyle a_1=(1+r)m-x,\quad a_k=(1+r)a_{k-1}-x;\quad y=\frac{\log(x/(x-rm))}{\log(1+r)}\space{}(x>rm);\quad fは単調減少・下に凸;12;\quad 12年1か月.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

2 借入直後の残高を a0=ma_0=m とし、月利率を rr、毎月の返済額を xx 万円とする。

(1) 1か月後、利子を加えた残高は (1+r)m(1+r)m 万円である。ここから1回目の返済をすると残高は a1=(1+r)m−x(万円).\boxed{a_1=(1+r)m-x}\quad\text{(万円)}.

(2) k−1k-1 回目の返済後の残高に1か月分の利子を加えてから xx 万円を返すので ak=(1+r)ak−1−x(k≧1).\boxed{a_k=(1+r)a_{k-1}-x}\qquad(k\ge1).

(3) 漸化式を繰り返すと ak=(1+r)km−x∑j=0k−1(1+r)j=(1+r)km−x(1+r)k−1r.\displaystyle a_k=(1+r)^k m-x\sum\limits _{j=0}^{k-1}(1+r)^j =(1+r)^k m-x\frac{(1+r)^k-1}{r}. 返済終了時に ay=0a_y=0 だから rm(1+r)y=x{(1+r)y−1},(1+r)y=xx−rm.\displaystyle rm(1+r)^y=x\{(1+r)^y-1\},\qquad (1+r)^y=\frac{x}{x-rm}. 有限回で完済するには x>rmx>rm が必要であり、この条件のもと y=log⁡ ⁣(xx−rm)log⁡(1+r).\displaystyle \boxed{y=\frac{\log\!\left(\dfrac{x}{x-rm}\right)}{\log(1+r)}}.

(4) r,mr,m を固定し、x>rmx>rm とする。上式を y=f(x)y=f(x) とおく。微分すると f′(x)=−rmx(x−rm)log⁡(1+r)<0,\displaystyle f'(x)=-\frac{rm}{x(x-rm)\log(1+r)}<0, f′′(x)=rm(2x−rm)x2(x−rm)2log⁡(1+r)>0.\displaystyle f''(x)=\frac{rm(2x-rm)}{x^2(x-rm)^2\log(1+r)}>0. よって定義域 x>rmx>rm で単調減少し、グラフは下に凸である。また lim⁡x→rm+f(x)=+∞,lim⁡x→∞f(x)=0+.\displaystyle \lim\limits _{x\to rm+}f(x)=+\infty,\qquad \lim\limits _{x\to\infty}f(x)=0+. 従って x=rmx=rm が垂直漸近線、y=0y=0 が水平漸近線となり、グラフはこれらに近づきながら正の範囲で右下がりに下に凸となる。

(5) 月利率は r=15/(12⋅100)=1/80r=15/(12\cdot100)=1/80、m=1000m=1000、x=15x=15 である。従って (1+r)y=1515−1000/80=6,y=log⁡106log⁡10(81/80).\displaystyle (1+r)^y=\frac{15}{15-1000/80}=6, \qquad y=\frac{\log_{10}6}{\log_{10}(81/80)}. 与えられた対数値から log⁡106≃0.3010+0.4771=0.7781,\log_{10}6\simeq0.3010+0.4771=0.7781, log⁡10(81/80)=4log⁡103−3log⁡102−1≃0.0054,\log_{10}(81/80)=4\log_{10}3-3\log_{10}2-1\simeq0.0054, ゆえに y≃0.7781/0.0054≃144.1y\simeq0.7781/0.0054\simeq144.1(より細かく評価しても約144.2)であり、144<y<145144<y<145。実際、144回の返済後には残高が正で、145回目に通常額15万円を払うと超過するため、最終返済額を15万円以下に調整して完済する月は145か月目である。したがって返済期間は 12年1か月.\boxed{12\text{年}1\text{か月}}.

(4)の概形。x>rmで減少して下に凸、x=rmとy=0が漸近線。図の目盛は概形用であり、数値的r,mは指定しない。

「(4) の概形(目盛は定めない)」と題した図で、横軸x・縦軸yの交点に0、x軸上にrmが記され、x=rmに赤い縦の破線(漸近線x=rm)がある。青い曲線y=f(x)は破線のすぐ右で上向きの矢印から急に下降し、傾きを緩めながら下に凸の形で右へ延び、右端の矢印の先でx軸に上から近づく。x軸の右端の下に「y=0(漸近線)」と記されている。

この問題で使う考え方

  • 漸化式
  • 等比数列の一般項と和
  • 対数とその性質
  • 指数・対数関数の微分
  • 第二次導関数
  • 凹凸と変曲点
  • 関数の極限
  • 常用対数

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