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兵庫医科大学/2023年度/一般

兵庫医科大学 2023年 数学 第1問解答・解説

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1問題

兵庫医科大学2023年度第1問

次の (1) から (5) までの各問いに答えよ。なお,途中の式や考え方等も記入すること。   (1) 次の不等式を満たす整数 nn を求めよ。ただし,log⁡102=0.3010\log_{10}2=0.3010,log⁡103=0.4771\log_{10}3=0.4771 とする。 6n<520<6n+16^n < 5^{20} < 6^{n+1}   (2) 実数 x,yx,y が x2−2x+y2−3=0x^2-2x+y^2-3=0 を満たすとき,   (a) ∣x∣+∣y∣|x|+|y| の最小値とそのときの xx および yy の値を求めよ。   (b) ∣x∣+∣y∣|x|+|y| の最大値とそのときの xx および yy の値を求めよ。   (3) xyzxyz 空間において,2点 (5,1,2),(−3,7,12)(5,1,2),(-3,7,12) を直径の両端とする球面がある。この球面が,zz 軸から切り取る線分の長さを求めよ。   (4) 次の定積分を求めよ。 ∫01(x+2)(x−1)9 dx\displaystyle \int_0^1 (x+2)(x-1)^9\,dx   (5) 次の文章は,「貯蓄額や所得の多い少ないは『学歴』と関係あるのか?」という記事1^{1}からの抜粋である。   表は厚生労働省の令和元年国民生活基礎調査から,学歴ごとの平均所得金額(15歳以上の雇用者1人あたり)をまとめたものです。(中略)男性・女性ともに専門学校・短大・高専卒の方が所得金額が多いのに,総数となると高校・旧制中卒の方が多いのは統計上の謎です。 小学・中学卒業高校・旧制中卒業専門学校・短大・高専卒業大学・大学院卒業総数245.2万円303.5万円278.6万円487.4万円男性300.8万円404.6万円409.0万円584.6万円女性160.5万円186.1万円216.6万円291.5万円\begin{array}{c|c|c|c|c} & \begin{gathered}\text{小学・中学}\\\text{卒業}\end{gathered} & \begin{gathered}\text{高校・旧制中}\\\text{卒業}\end{gathered} & \begin{gathered}\text{専門学校・短大・}\text{高専卒業}\end{gathered} & \begin{gathered}\text{大学・大学院}\\\text{卒業}\end{gathered}\\ \hline \text{総数} & 245.2\text{万円} & 303.5\text{万円} & 278.6\text{万円} & 487.4\text{万円}\\ \text{男性} & 300.8\text{万円} & 404.6\text{万円} & 409.0\text{万円} & 584.6\text{万円}\\ \text{女性} & 160.5\text{万円} & 186.1\text{万円} & 216.6\text{万円} & 291.5\text{万円} \end{array}   男性の所得金額も女性の所得金額もともに,専門学校・短大・高専卒業の方が,高校・旧制中卒業より多いのに,総数(男性+女性)では,逆転した結果になっている。これはどうしてか,説明しなさい。   1^{1} あるじゃん All About マネー,「貯蓄額や所得の多い少ないは学歴と関係あるのか?」,https://allabout.co.jp/gm/gc/471199(参照 2022-09-02)。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) n=17(1)\space{}n=17
    (2)(a) min⁡(∣x∣+∣y∣)=1\displaystyle (2)(a)\space{}\min(|x|+|y|)=1 at (−1,0),(b) max⁡(∣x∣+∣y∣)=1+22\displaystyle (-1,0),\quad (b)\space{}\max(|x|+|y|)=1+2\sqrt2 at (1+2,±2)(1+\sqrt2,\pm\sqrt2)
    (3) 233(3)\space{}2\sqrt{33}
    (4) −23110\displaystyle (4)\space{}-\frac{23}{110}
    (5)(5)\quad 総数の平均は男女平均の単純な平均ではなく、男女それぞれの人数を重みとした加重平均である。高校・旧制中卒の男性比率は専門学校等卒より高く、男性の平均所得は女性より高い。そのため、男女別では専門学校等卒の平均が高くても、総数では高校・旧制中卒の平均が上回る。これは男女の構成比の違いによる加重平均の逆転であり、男女別の数値と矛盾しない。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 底が 1010 の常用対数をとると nlog⁡106<20log⁡105<(n+1)log⁡106.n\log_{10}6<20\log_{10}5<(n+1)\log_{10}6. 与えられた値から log⁡106=0.7781\log_{10}6=0.7781, log⁡105=1−0.3010=0.6990\log_{10}5=1-0.3010=0.6990 である。よって 17⋅0.7781=13.2277<20⋅0.6990=13.9800<14.0058=18⋅0.7781.17\cdot0.7781=13.2277<20\cdot0.6990=13.9800<14.0058=18\cdot0.7781. したがって n=17n=17 である。

(2) 条件を平方完成すると (x−1)2+y2=4(x-1)^2+y^2=4 となり、中心 (1,0)(1,0)、半径 22 の円上を動く。

(a) 三角不等式より 2=(x−1)2+y2≦x2+y2+12=\sqrt{(x-1)^2+y^2}\leq\sqrt{x^2+y^2}+1 なので x2+y2≧1\sqrt{x^2+y^2}\geq1 である。また ∣x∣+∣y∣≧x2+y2|x|+|y|\geq\sqrt{x^2+y^2} より ∣x∣+∣y∣≧1|x|+|y|\geq1。円上の点 (−1,0)(-1,0) で等号となるため、最小値は 11、そのとき (x,y)=(−1,0)(x,y)=(-1,0) である。

(b) u=x−12\displaystyle u=\dfrac{x-1}{2}, v=y2\displaystyle v=\dfrac y2 とおくと u2+v2=1u^2+v^2=1 であり、 ∣x∣+∣y∣=∣1+2u∣+2∣v∣≦1+2(∣u∣+∣v∣)≦1+22.|x|+|y|=|1+2u|+2|v|\leq1+2(|u|+|v|)\leq1+2\sqrt2. 等号には u≧0u\geq0 かつ ∣u∣=∣v∣=12\displaystyle |u|=|v|=\dfrac1{\sqrt2} が必要である。したがって最大値は 1+221+2\sqrt2 で、そのとき (x,y)=(1+2,2),(1+2,−2)(x,y)=(1+\sqrt2,\sqrt2),\quad(1+\sqrt2,-\sqrt2) である。いずれも円の条件を満たす。

(3) 球の中心は直径の中点 (1,4,7)(1,4,7) である。直径の長さは (5+3)2+(1−7)2+(2−12)2=200=102\sqrt{(5+3)^2+(1-7)^2+(2-12)^2}=\sqrt{200}=10\sqrt2 だから半径は 525\sqrt2。zz 軸上の点 (0,0,z)(0,0,z) が球面上にある条件は 12+42+(z−7)2=50,1^2+4^2+(z-7)^2=50, すなわち (z−7)2=33(z-7)^2=33 である。交点は z=7±33z=7\pm\sqrt{33} なので、切り取る線分の長さは 2332\sqrt{33}。

(4) t=x−1t=x-1 と置換すると x+2=t+3x+2=t+3、積分区間は −1≦t≦0-1\leq t\leq0 だから ∫01(x+2)(x−1)9 dx=∫−10(t+3)t9 dt=[t1111+3t1010]−10=−23110.\displaystyle \int_0^1(x+2)(x-1)^9\,dx =\int_{-1}^0(t+3)t^9\,dt =\left[\frac{t^{11}}{11}+\frac{3t^{10}}{10}\right]_{-1}^0 =-\frac{23}{110}.

(5) 総数の平均は男女平均の単純な平均ではなく、男女それぞれの人数を重みとした加重平均である。高校・旧制中卒の男性比率を pHp_H とすると、表の値から pH=303.5−186.1404.6−186.1≒0.537,\displaystyle p_H=\frac{303.5-186.1}{404.6-186.1}\fallingdotseq0.537, 専門学校・短大・高専卒の男性比率を pSp_S とすると pS=278.6−216.6409.0−216.6≒0.322.\displaystyle p_S=\frac{278.6-216.6}{409.0-216.6}\fallingdotseq0.322. 男性の平均所得は女性より高く、男性比率も高校・旧制中卒の方が大きい。そのため、男女別では専門学校等卒の平均が高くても、総数では高校・旧制中卒の平均が上回る。これは男女の構成比の違いによる加重平均の逆転であり、男女別の数値と矛盾しない。

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