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東京慈恵会医科大学/2011年度/2/6

東京慈恵会医科大学 2011年 数学 第3問解答・解説

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1問題

東京慈恵会医科大学2011年度第3問

nn を正の整数の定数とする。座標空間内の8点 O(0,0,0), A(4n,0,0), B(4n,4n,0), C(0,4n,0),D(0,0,4n), E(4n,0,4n), F(4n,4n,4n), G(0,4n,4n)\begin{gathered} O(0,0,0),\ A(4n,0,0),\ B(4n,4n,0),\ C(0,4n,0),\\ D(0,0,4n),\ E(4n,0,4n),\ F(4n,4n,4n),\ G(0,4n,4n) \end{gathered} を頂点とする立方体 OABC−DEFGOABC-DEFG の辺 AB,BC,DG,DEAB,BC,DG,DE 上に、それぞれ動点 P,Q,R,SP,Q,R,S がある。この4点 P,Q,R,SP,Q,R,S は同一平面上にあり、さらに四角形 PQRSPQRS がひし形になるように、いろいろと動く。このとき、次の問いに答えよ。

(1) (i) 一般に、座標空間内の同一直線上にない異なる4点 J,K,L,MJ,K,L,M について、JK→=ML→\overrightarrow{JK}=\overrightarrow{ML} が成り立つならば J,K,L,MJ,K,L,M は同一平面上にある。その理由を述べよ。

(ii) 点 PP の座標を (4n,p,0)(4n,p,0)(ただし 0≦p≦4n0\leq p\leq 4n)とする。四角形 PQRSPQRS がひし形であるときの Q,R,SQ,R,S の座標を nn と pp を用いて表せ。

(2) 四角形 PQRSPQRS の面積を最小にするような P,Q,R,SP,Q,R,S の座標を nn を用いて表せ。

(3) (2) で求めた P,Q,R,SP,Q,R,S を考える。OO から4点 P,Q,R,SP,Q,R,S を通る平面に垂線をひき、交点を HH とする。頂点を OO、底面を四角形 PQRSPQRS とする四角錐 OO-PQRSPQRS を垂線 OHOH のまわりに1回転してできる立体の体積 V(n)V(n) を nn を用いて表せ。

(4) (3) で求めた nn の関数 V(n)V(n) を用いた数列 ak=(10k3)2{1V(k+1)+1V(k+2)+⋯+1V(k+k)}(k=1,2,3,…)\displaystyle a_k=\left(\frac{10k}{3}\right)^2\left\{\frac{1}{V(k+1)}+\frac{1}{V(k+2)}+\cdots+\frac{1}{V(k+k)}\right\}\qquad(k=1,2,3,\ldots) の極限値 lim⁡k→∞ak\displaystyle \lim\limits _{k\to\infty}a_k を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(i)
    JKとMLは異なる平行線なので同一平面上にあり、4点は共面。
  • (1)(ii) 範囲
    0≦p≦2n
  • (1)(ii) Q
    (2n−p,4n,0)
  • (1)(ii) R
    (0,4n−p,4n)
  • (1)(ii) S
    (2n+p,0,4n)
  • (2) 面積最小時のP
    (4n,n,0)
  • (2) 面積最小時のQ
    (n,4n,0)
  • (2) 面積最小時のR
    (0,3n,4n)
  • (2) 面積最小時のS
    (3n,0,4n)
  • (2) 面積の最小値
    18n218n^2
  • (3)
    V(n)=1250πn381\displaystyle V(n)=\frac{1250\pi n^3}{81}。
  • (4)
    lim⁡k→∞ak=27100π\displaystyle\lim\limits _{k\to\infty}a_k=\frac{27}{100\pi}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)(i) 仮定より、直線 JKJK と直線 MLML は平行である。これらが同一直線なら4点が同一直線上にあることになり仮定に反するから、2直線は異なる平行線である。異なる平行線は同一平面上にあるので、J,K,L,MJ,K,L,M は同一平面上にある。

(1)(ii) 点を Q=(q,4n,0),R=(0,r,4n),S=(s,0,4n)Q=(q,4n,0),\quad R=(0,r,4n),\quad S=(s,0,4n) とおく。ひし形は平行四辺形だから PQ→=SR→\overrightarrow{PQ}=\overrightarrow{SR} であり、座標を比較すると s=4n−q,r=4n−p.s=4n-q,\qquad r=4n-p. さらに隣り合う辺の長さが等しいので (4n−q)2+(4n−p)2=q2+p2+(4n)2,(4n-q)^2+(4n-p)^2 =q^2+p^2+(4n)^2, 従って q=2n−pq=2n-p。点 QQ が辺 BCBC 上にあることから 0≦p≦2n0\le p\le2n。よって Q=(2n−p,4n,0),R=(0,4n−p,4n),S=(2n+p,0,4n).\boxed{Q=(2n-p,4n,0),\quad R=(0,4n-p,4n),\quad S=(2n+p,0,4n)}. これらは平行四辺形をなし、隣り合う辺の長さも等しいため、確かにひし形である。

(2) 対角線は直交し、その長さは ∣PR∣=2p2−4np+12n2,∣QS∣=2p2+8n2.|PR|=2\sqrt{p^2-4np+12n^2},\qquad |QS|=2\sqrt{p^2+8n^2}. 従って面積 A(p)A(p) は A(p)=∣PR∣∣QS∣2=2F(p),F(p)=(p2−4np+12n2)(p2+8n2).\displaystyle A(p)=\frac{|PR||QS|}{2} =2\sqrt{F(p)},\qquad F(p)=(p^2-4np+12n^2)(p^2+8n^2). 微分すると F′(p)=4(p−n)((p−n)2+7n2).F'(p)=4(p-n)\bigl((p-n)^2+7n^2\bigr). 従って 0≦p≦2n0\le p\le2n で FF は p=np=n まで減少し、その後増加する。面積の最小は p=np=n のときで、点の座標は P=(4n,n,0),Q=(n,4n,0),R=(0,3n,4n),S=(3n,0,4n)\boxed{P=(4n,n,0),\quad Q=(n,4n,0),\quad R=(0,3n,4n),\quad S=(3n,0,4n)} である。このとき対角線の長さはともに 6n6n、面積は 18n218n^2。

(3) このとき底面の平面は 2x+2y+z=10n.2x+2y+z=10n. 原点からこの平面への垂線の足と高さは H=(20n9,20n9,10n9),OH=10n3.\displaystyle H=\left(\frac{20n}{9},\frac{20n}{9},\frac{10n}{9}\right), \qquad OH=\frac{10n}{3}. 底面の中心を M=(2n,2n,2n)M=(2n,2n,2n) とし、 e1=P−M3n,e2=Q−M3n\displaystyle \boldsymbol e_1=\frac{P-M}{3n},\qquad \boldsymbol e_2=\frac{Q-M}{3n} とおくと、e1,e2\boldsymbol e_1,\boldsymbol e_2 は直交する単位ベクトルで、底面の頂点は M±3ne1M\pm3n\boldsymbol e_1, M±3ne2M\pm3n\boldsymbol e_2 である。また H−M=2n3e1+2n3e2.\displaystyle H-M=\frac{2n}{3}\boldsymbol e_1+\frac{2n}{3}\boldsymbol e_2. したがって HH は正方形の内部にある(対角線方向の座標の絶対値の和は 4n/3<3n4n/3<3n)。頂点までの距離は HP=HQ=533n,HR=HS=553n.\displaystyle HP=HQ=\frac{\sqrt{53}}3n,\qquad HR=HS=\frac{5\sqrt5}{3}n. 四角形内で距離は連続に 00 から最大値までをとり、最大値は頂点 R,SR,S での 55n/35\sqrt5 n/3 である。ゆえに底面を OHOH のまわりに回転したときの断面は、その半径の円盤になる。頂点 OO から底面までの相似な各断面でも軸は内部を通り、半径は高さに比例するので、回転してできる立体は高さ 10n/310n/3、底面半径 55n/35\sqrt5 n/3 の円錐である。よって V(n)=13π(553n)210n3=1250π81n3.\displaystyle \boxed{V(n)=\frac13\pi\left(\frac{5\sqrt5}{3}n\right)^2\frac{10n}{3} =\frac{1250\pi}{81}n^3}.

(4) ak=100k29∑j=1k811250π(k+j)3=1825π1k∑j=1k(1+jk)−3.\displaystyle a_k=\frac{100k^2}{9}\sum\limits _{j=1}^k\frac{81}{1250\pi(k+j)^3} =\frac{18}{25\pi}\frac1k\sum\limits _{j=1}^k\left(1+\frac jk\right)^{-3}. これは連続関数 g(x)=(1+x)−3g(x)=(1+x)^{-3} の0≦x≦10\le x\le1 の範囲を等分した区分求積の和だから lim⁡k→∞ak=1825π∫01dx(1+x)3=1825π⋅38=27100π.\displaystyle \lim\limits _{k\to\infty}a_k =\frac{18}{25\pi}\int_0^1\frac{dx}{(1+x)^3} =\frac{18}{25\pi}\cdot\frac38 =\boxed{\frac{27}{100\pi}}.

この問題で使う考え方

  • ベクトルの平行四辺形条件
  • 距離の二乗比較
  • 対角線による面積
  • 断面相似と回転
  • リーマン和

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