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東京慈恵会医科大学/2014年度/前期

東京慈恵会医科大学 2014年 数学 第2問解答・解説

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1問題

東京慈恵会医科大学2014年度第2問

a,ba,b は実数で 0<a≦22\displaystyle 0<a\leq\frac{\sqrt{2}}{2} とする。関数 f(x),g(x)f(x),g(x) をf(x)=log⁡(a2+x2),g(x)=x2+bf(x)=\log(a^2+x^2),\quad g(x)=x^2+bと定める。xyxy 平面上の2曲線 y=f(x), y=g(x)y=f(x),\ y=g(x) の x≧0x\geq0 の部分をそれぞれ C1,C2C_1,C_2 とし,C1C_1 の変曲点 PP の xx 座標を t(a)t(a) とする。C2C_2 が点 PP を通るとき,次の問いに答えよ。ただし,対数は自然対数である。

(1) (i) C1C_1 の凹凸を調べ,t(a)t(a) を aa を用いて表せ。また,bb を aa を用いて表せ。

(ii) a=12\displaystyle a=\frac{1}{2} のとき,C1C_1 の概形を xyxy 平面上に描け(xyxy 平面は解答用紙にある)。なお,0.6<log⁡2<0.70.6<\log 2<0.7 であることを概形を描く際の参考にしてよい。

(2) 0≦x≦t(a)0\leq x\leq t(a) をみたす実数 xx に対して,f(x)f(x) と g(x)g(x) の大小関係を調べよ。

(3) 0≦x≦t(a)0\leq x\leq t(a) の範囲で,C1,C2C_1,C_2 および yy 軸で囲まれた部分の面積 S(a)S(a) を aa を用いて表せ。また,aa が 0<a≦22\displaystyle 0<a\leq\frac{\sqrt{2}}{2} の範囲を動くとき,S(a)S(a) の最大値とそのときの aa の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(i)f′′(x)=2(a2−x2)(a2+x2)2,t(a)=a,b=log⁡(2a2)−a2.\displaystyle \quad f^{\prime\prime}(x)=\frac{2(a^2-x^2)}{(a^2+x^2)^2},\quad t(a)=a,\quad b=\log(2a^2)-a^2.
    (1)(ii)f(0)=−log⁡4,P=(1/2,−log⁡2),f\quad f(0)=-\log4,\quad P=(1/2,-\log2),\quad f は x≧0x\ge0 で増加.
    (2)f(x)≦g(x) (0≦x≦a),f(a)=g(a).\quad f(x)\le g(x)\space{}(0\le x\le a),\quad f(a)=g(a).
    (3)S(a)=a(2−π2)−23a3,amax⁡=4−π2,Smax⁡=(4−π)3/26.\displaystyle \quad S(a)=a\left(2-\frac\pi2\right)-\frac23a^3,\quad a_{\max}=\frac{\sqrt{4-\pi}}2,\quad S_{\max}=\frac{(4-\pi)^{3/2}}6.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

f(x)=log⁡(a2+x2)f(x)=\log(a^2+x^2)、g(x)=x2+bg(x)=x^2+b とする。

(1)(i) 微分して f′(x)=2xa2+x2,f′′(x)=2(a2−x2)(a2+x2)2.\displaystyle f'(x)=\frac{2x}{a^2+x^2},\qquad f^{\prime\prime}(x)=\frac{2(a^2-x^2)}{(a^2+x^2)^2}. x≧0x\ge0 では f′′f'' は 0≦x<a0\le x<a で正、x>ax>a で負だから、x=ax=a が変曲点の横座標である。P=(a,log⁡(2a2))P=(a,\log(2a^2)) を C2C_2 上にもつ条件から a2+b=log⁡(2a2)a^2+b=\log(2a^2)、従って t(a)=at(a)=a、b=log⁡(2a2)−a2b=\log(2a^2)-a^2。

(ii) a=1/2a=1/2 なら f(0)=log⁡(1/4)=−log⁡4f(0)=\log(1/4)=-\log4、変曲点は P=(1/2,−log⁡2)P=(1/2,-\log2)。f′(x)>0f'(x)>0 for x>0x>0 なので右半分は単調増加し、0<x<1/20<x<1/2 で下に凸、x>1/2x>1/2 で上に凸となる。f′(0)=0f'(0)=0 で始まり、変曲点で傾きは f′(1/2)=2f'(1/2)=2。与えられた 0.6<log⁡2<0.70.6<\log2<0.7 を使えば変曲点の高さは −0.7<−log⁡2<−0.6-0.7< -\log2<-0.6 と読める。これらの点・増減・凹凸を基に概形を描ける。 概形は付図A「C₁のグラフ」を参照。

(2) H(x)=f(x)−g(x)H(x)=f(x)-g(x) とおく。H(a)=0H(a)=0 であり H′(x)=2x(1a2+x2−1).\displaystyle H^{\prime}(x)=2x\left(\frac1{a^2+x^2}-1\right). 0≦x≦a0\le x\le a かつ a2≦1/2a^2\le1/2 より a2+x2≦1a^2+x^2\le1、従って H′(x)≧0H^{\prime}(x)\ge0。よって HH は区間で増加し、H(x)≦H(a)=0H(x)\le H(a)=0、すなわち f(x)≦g(x)f(x)\le g(x)。

(3) (2)の大小から S(a)=∫0a(g(x)−f(x)) dx=∫0a{x2+b−log⁡(a2+x2)} dx.\displaystyle S(a)=\int_0^a(g(x)-f(x))\,dx=\int_0^a\{x^2+b-\log(a^2+x^2)\}\,dx. ここで部分積分により J=∫0alog⁡(a2+x2) dx=alog⁡(2a2)−∫0a2x2a2+x2 dx=alog⁡(2a2)−2a+2a2∫0adxa2+x2.\displaystyle \begin{aligned} J&=\int_0^a\log(a^2+x^2)\,dx\\ &=a\log(2a^2)-\int_0^a\frac{2x^2}{a^2+x^2}\,dx\\ &=a\log(2a^2)-2a+2a^2\int_0^a\frac{dx}{a^2+x^2}. \end{aligned} 最後の積分ではx=atan⁡θx=a\tan\thetaとおく。a>0a>0なので0≦θ≦π/40\le\theta\le\pi/4となり、 ∫0adxa2+x2=1a∫0π/4dθ=π4a.\displaystyle \int_0^a\frac{dx}{a^2+x^2} =\frac1a\int_0^{\pi/4}d\theta=\frac{\pi}{4a}. よってJ=alog⁡(2a2)−2a+aπ/2J=a\log(2a^2)-2a+a\pi/2である。 S(a)=a3/3+ab−JS(a)=a^3/3+ab-Jにb=log⁡(2a2)−a2b=\log(2a^2)-a^2を代入すると S(a)=a(2−π2)−23a3.\displaystyle S(a)=a\left(2-\frac\pi2\right)-\frac23a^3. 微分して S′(a)=2−π/2−2a2S'(a)=2-\pi/2-2a^2。唯一の臨界点は a=4−π/2a=\sqrt{4-\pi}/2 で、これは 0<a≦2/20<a\le\sqrt2/2 の範囲内。S′′(a)=−4a<0S''(a)=-4a<0 なので最大となる。このとき a2=(4−π)/4a^2=(4-\pi)/4 を代入して Smax⁡=(4−π)3/26.\displaystyle S_{\max}=\frac{(4-\pi)^{3/2}}6.

この問題で使う考え方

  • 指数・対数関数の微分
  • 合成関数の微分
  • 商の微分
  • 第二次導関数
  • 凹凸と変曲点
  • 対数関数のグラフ・増減
  • 導関数と増減
  • 曲線で囲まれた面積

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