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宮崎大学/2024年度/前期

宮崎大学 2024年 数学 第5問解答・解説

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1問題

宮崎大学2024年度第5問

関数 f(x)=12log⁡1+x1−x\displaystyle f(x)=\frac{1}{2}\log\frac{1+x}{1-x} (−1<x<1)(-1<x<1) および座標平面上の曲線 C:y=f(x)C:y=f(x) について,次の各問に答えよ。ただし,log⁡x\log x は xx の自然対数を表す。

(1) f(x)f(x) の導関数 f′(x)f'(x) および第2次導関数 f′′(x)f''(x) を求めよ。

(2) lim⁡x→−1+0f(x)\displaystyle \lim\limits _{x\to-1+0}f(x) および lim⁡x→1−0f(x)\displaystyle \lim\limits _{x\to1-0}f(x) を求めよ。

(3) 関数 f(x)f(x) の増減,極値,曲線 CC の凹凸,変曲点および漸近線を調べて,曲線 CC の概形をかけ。

(4) 関係式 y=f(x)y=f(x) について,xx を yy の式で表せ。また,ddy(1ey+e−y)\displaystyle \frac{d}{dy}\left(\frac{1}{e^y+e^{-y}}\right) を求めよ。

(5) 曲線 CC と xx 軸,直線 x=1x=1 および直線 y=α (α>0)y=\alpha\ (\alpha>0) で囲まれた部分を yy 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を V(α)V(\alpha) とする。このとき,V(α)V(\alpha) および lim⁡α→∞V(α)\displaystyle \lim\limits _{\alpha\to\infty}V(\alpha) を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

導関数の符号で曲線の形を調べ、逆関数表示を使って回転体の水平断面を円環として積分する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  f′(x)=11−x2,f′′(x)=2x(1−x2)2/\displaystyle (1)\; f'(x)=\frac{1}{1-x^2},\quad f''(x)=\frac{2x}{(1-x^2)^2}\quad /
    (2)  lim⁡x→−1+0f(x)=−∞,lim⁡x→1−0f(x)=+∞/\displaystyle (2)\; \lim\limits _{x\to-1+0}f(x)=-\infty,\quad \lim\limits _{x\to1-0}f(x)=+\infty\quad /
    (3) (-1,1)で単調増加、極値なし。 (-1,0)で上に凸、(0,1)で下に凸、変曲点 (0,0)、漸近線 x=−1, x=1/x=-1,\space{}x=1\quad /
    (4)  x=ey−e−yey+e−y,ddy(1ey+e−y)=−ey−e−y(ey+e−y)2/\displaystyle (4)\; x=\frac{e^y-e^{-y}}{e^y+e^{-y}},\quad \frac{d}{dy}\left(\frac{1}{e^y+e^{-y}}\right)=-\frac{e^y-e^{-y}}{(e^y+e^{-y})^2}\quad /
    (5)  V(α)=πeα−e−αeα+e−α,lim⁡α→∞V(α)=π\displaystyle (5)\; V(\alpha)=\pi\frac{e^\alpha-e^{-\alpha}}{e^\alpha+e^{-\alpha}},\quad \lim\limits _{\alpha\to\infty}V(\alpha)=\pi

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 関数を対数の差に分けると f(x)=12{log⁡(1+x)−log⁡(1−x)}(−1<x<1)\displaystyle f(x)=\frac12\{\log(1+x)-\log(1-x)\}\quad(-1<x<1) であるから、 f′(x)=12(11+x+11−x)=11−x2,f′′(x)=2x(1−x2)2.\displaystyle f'(x)=\frac12\left(\frac1{1+x}+\frac1{1-x}\right)=\frac1{1-x^2},\qquad f''(x)=\frac{2x}{(1-x^2)^2}.

(2) (x→\to-1+0) のとき、1+x1−x→0+\displaystyle \frac{1+x}{1-x}\to0+ だから f(x)→−∞f(x)\to-\infty である。また、x→1−0x\to1-0 のとき、1+x1−x→+∞\displaystyle \frac{1+x}{1-x}\to+\infty だから f(x)→+∞f(x)\to+\infty である。

(3) −1<x<1-1<x<1 では f′(x)=11−x2>0\displaystyle f'(x)=\frac1{1-x^2}>0 なので、ff は区間全体で単調増加し、極値をもたない。f′′(x)f''(x) は −1<x<0-1<x<0 の範囲で負、0<x<10<x<1 の範囲で正であるから、曲線 CC は −1<x<0-1<x<0 の範囲で上に凸、0<x<10<x<1 の範囲で下に凸であり、f(0)=0f(0)=0 より変曲点は (0,0)(0,0) である。(2) の極限から、漸近線は x=−1x=-1 と x=1x=1 である。さらに f(−x)=−f(x)f(-x)=-f(x) なので曲線は原点対称である。したがって、曲線は x=−1x=-1 の右側で y→−∞y\to-\infty から出て、原点を通り、x=1x=1 の左側で y→+∞y\to+\infty となる形である。

(4) y=12log⁡1+x1−x\displaystyle y=\frac12\log\frac{1+x}{1-x} より e2y=1+x1−x\displaystyle e^{2y}=\frac{1+x}{1-x} である。これを xx について解くと x=e2y−1e2y+1=ey−e−yey+e−y.\displaystyle x=\frac{e^{2y}-1}{e^{2y}+1}=\frac{e^y-e^{-y}}{e^y+e^{-y}}. また、商の微分法により ddy(1ey+e−y)=−ey−e−y(ey+e−y)2.\displaystyle \frac{d}{dy}\left(\frac1{e^y+e^{-y}}\right)=-\frac{e^y-e^{-y}}{(e^y+e^{-y})^2}.

(5) 0≦y≦α0\le y\le\alpha における領域の横断面は、yy 軸から距離 x(y)=ey−e−yey+e−y\displaystyle x(y)=\frac{e^y-e^{-y}}{e^y+e^{-y}} の曲線から直線 x=1x=1 までである。これを yy 軸のまわりに回転した断面は、外半径 11、内半径 x(y)x(y) の円環となる。さらに x′(y)=(ey+e−y)2−(ey−e−y)2(ey+e−y)2=4(ey+e−y)2=1−x(y)2.\displaystyle x'(y)=\frac{(e^y+e^{-y})^2-(e^y-e^{-y})^2}{(e^y+e^{-y})^2}=\frac4{(e^y+e^{-y})^2}=1-x(y)^2. よって V(α)=π∫0α{1−x(y)2} dy=π∫0αx′(y) dy=π{x(α)−x(0)}=πeα−e−αeα+e−α.\displaystyle V(\alpha)=\pi\int_0^\alpha\{1-x(y)^2\}\,dy=\pi\int_0^\alpha x'(y)\,dy=\pi\{x(\alpha)-x(0)\}=\pi\frac{e^\alpha-e^{-\alpha}}{e^\alpha+e^{-\alpha}}. α→∞\alpha\to\infty のとき、eα−e−αeα+e−α→1\displaystyle \frac{e^\alpha-e^{-\alpha}}{e^\alpha+e^{-\alpha}}\to1 だから、lim⁡α→∞V(α)=π\displaystyle \lim\limits _{\alpha\to\infty}V(\alpha)=\pi である。

この問題で使う考え方

  • 対数とその性質
  • 対数関数のグラフ・増減
  • 導関数と増減
  • 関数の極限
  • 合成関数と逆関数
  • 指数・対数関数の微分
  • 合成関数の微分
  • 商の微分

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